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7gk_yuma

7gk_yumaのレビュー・評価・感想

極主夫道 / The Way of the Househusband
10

どっぷりハマりました

一世を風靡した伝説のやくざ「不死身の龍」がある日を境に主夫へと転身。キャラ弁作成や丁寧な掃除洗濯などの家事を見事にこなす主夫の鑑ともいえる龍ですが、要所要所で極道時代の生活習慣が滲みでるところがこの漫画の面白いところです。以前敵対していた組のヤクザと対峙するも、昔の威光と持ち前の主夫力で乗り切ってしまうアットホームヤクザコメディです。基本1話完結で非常に読みやすく、物語の展開も非常にシュールです。シュールすぎて「え?ここで終わらすの?」っていう話もありますが、そこもまたこの漫画の笑えるポイントとのひとつです。そして主人公の龍以外にもこの物語を彩る名わき役が勢ぞろいしています。地味なキャラクターはあまりおらず、ひとりひとりのキャラクターがとてもすごく光っています。まぁ登場人物の半分くらいがヤクザです。ですがヤクザと堅気、双方の視点から見てもとても面白いと思える作品です。1冊出るのを心待ちにし、1冊読み終えるととても寂しい気持ちになるほどズップリハマることのできる作品です。みなさんもこの作品を読んで笑ったり、少しだけ手に汗握ったり、最後にはほっこりしたり、色んな楽しみ方をしてください。私は心からこの作品をおすすめします。

秘密戦隊ゴレンジャー
9

集団ヒーローの雛形

今更説明の必要もない、押しも押されもせぬスーパー戦隊シリーズの原点。
当時はまだ「戦隊シリーズ」というシリーズの概念自体が出来ていなかったので、今見直すと荒削りな部分も沢山ありますが、それを差し引いても尚素晴らしい名作です。
色々魅力はありますが、一番はやはり個性豊かな五人のキャラクターでしょう。
冷静沈着ながらも奥底には熱い闘志を持ったリーダー・海城剛、一見クールながらも中身はとても仲間思いのサブリーダー・新命明、カレー好きでお調子者ながら気は優しい力持ちの大岩大太、紅一点にしてゴレンジャー攻撃の要であるペギー松山、そして最年少ながら一番の熱血漢である明日香健二と誰一人個性が被ることなく拮抗しており、一人一人が伝説のスーパースターです。
また、敵側の黒十字軍も個性豊かな怪人、幹部が出てきますが、中でも中盤の山場を盛り上げてくれるのは鉄人仮面テムジン将軍です。
指揮能力も非常に高い上個人としてのスペックも高く真っ向勝負ではアカレンジャー以外敵わず、またバリブルーン共々道連れにしなければ勝てないほどの強者であり、彼の存在がゴレンジャーの強さをより引き立たせてくれました。
後半では脚本・演出共にややギャグ路線に片足突っ込んだような作風となりましたが、それでも中心にある五人のキャラクターのまとまり、そして黒十字軍の攻防の駆け引きは大変面白く、また最終回も予想外の盛り上がりを見せ、大団円の内に幕を閉じます。
全84話と長いので一気に見るのはきついかもしれませんが、やはり戦隊シリーズの原点がどういうものなのかをしっかり理解するためには原点の理解が欠かせません。
是非とも戦隊ファンなら一度は視聴をお勧めします。

キングダム / KINGDOM
10

“突抜けることの強さ”を教えてくれるキングダム

中華の歴史を彩る春秋戦国時代、奴隷として生まれたものは一生奴隷、子供も孫も一生……。
奴隷として育った少年“信”は生まれつきの負けん気で自らの運命を切り開いていく。
ある日戦場で見た“将軍”の強さに見惚れながら自分もそうなると親友と決意を交わすのであった。
一方、500年続いた闘いに終わりを告げようと立ち上がる一国の小さな王、嬴政(えいせい)。
のちに始皇帝とよばれることになるこの少年は、身内の裏切りにより窮地に立たされていた。
後に刺客に狙われていた嬴政を信が助けることによって二人は奴隷と王という歪な同盟関係となる。
信は中華統一を目指す嬴政の“剣”となることを志し、数多の戦場を駆けることとなった。
一つの命に拘って恨みを募らせていた信だったが、時代の背景を悟ると嬴政の覚悟の重さに気付き、支えてやれる立場までのし上がろうと全力を尽くすのである。
現代社会に見られる癒着や忖度を全く無視する“信”の姿に憧れを抱く読者も多いのではないだろうか。
自分の信じるモノをひたむきに信じて、努力する姿はまさに圧巻で登場人物だけではなく見ているものにも変化を与えるものとなっている。並みいる秦国の将軍を葬ってきた龐煖との戦いでは誰もが敗れると思っただろう。その逆境を乗り越えて力だけでは語れない強さを示す“信”は更に進化を続けている。