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6zchiba22のレビュー・評価・感想

アウシュヴィッツ・レポート
8

脱走したスロバキア系ユダヤ人たちの収容所のレイアウトやガス室の詳細などが書かれたレポート

1942年にアウシュヴィッツに強制収容された2人の若いスロバキア系ユダヤ人は、1944年4月10日に実際に収容所を脱走し、アウシュヴィッツの内情を描いた32ページにも渡るレポートを完成させました。
収容所のレイアウトやガス室の詳細などが書かれたレポートは、非常に説得力のある内容で、このレポートは「ヴルバ=ヴェツラー・レポート(通称アウシュヴィッツ・レポート)」として連合軍に報告され、12万人以上のハンガリー系ユダヤ人がアウシュヴィッツに強制移送されるのを免れました。
本作の監督は、スロバキア人のペテル・ベブヤクが務め、アカデミー賞国際長編映画賞のスロバキア代表に選出されました。
脱走する2人のスロバキア人は、『オフィーリア・奪われた王国』のノエル・ツツォル、新人のペテル・オンドレイチカが熱演。
2人を救済する赤十字職員ウォレンには『ハムナプトラ』シリーズのジョン・ハナーが好演しています。
本作の監督ベブヤクは、1970年9月1日、チェコスロバキア(現スロバキア)・パルチザンスケ生まれ。
スロバキア・ブラチスラバの舞台芸術アカデミーで演技と映画監督の両方を学び、1999年に卒業。
俳優としてキャリアをスタート。監督では、短編映画でさまざまな賞を受賞し、注目を集めています。
2008年からはT Vドラマの監督も務め、幅広いキャリアを積み重ねてきました。
本作では、スロバキアのアウシュヴィッツ収容所の脱出を描き、『THE LINE』に続いてアカデミー賞国際長編映画賞のスロバキア代表に選出。

野原ひろし 昼メシの流儀
4

物議を醸した漫画『野原ひろし 昼メシの流儀』 レビュー

今回は作品連載時に大きな物議を醸した問題作(?)野原ひろし 昼メシの流儀のレビューをします。
本作は双葉社「まんがタウン」にて2016年1月号より連載開始、故・臼井儀人氏が生み出した国民的名作「クレヨンしんちゃん」のスピンオフ作品となっています。主人公はタイトルの通り、野原一家の父・双葉商事係長の野原ひろし。この野原ひろしが様々なトラブルに見舞われたり、新しい体験をしながら店で昼メシを食べて食レポするという内容です。
しかし読んで見ると、最初に思うのが「これ野原ひろしである必要あんの?」です。まずひろしの家族はほぼ出てきません。最後のオチに足元の描写とセリフだけ出て来たり、まれに「しんのすけが食べてたな~」と回想する程度です。
会社での昼メシの話なので多少は仕方ありませんが、後輩の川口の出番の方が圧倒的に多い所を見ると少し複雑です。
他には「全体的に内容が薄い」「食レポの内容の使い回しが多い」「背景が異様に簡素」「不自然なストーリー展開」等、問題点が多いです。しかし、「珍しい料理の解説はしっかりしており、食欲をそそる所はある」「料理の匂いを嗅ぐシーンの強烈さ」「たまに出る異様に濃いキャラ」等、何故か読みたくなる謎の魅力があるのも事実です。
賛否が大きく分かれる作品ですが、この謎の魅力を感じたい方は一見の価値アリかと思います。

サムサッカー / Thumbsucker
8

ラストに希望が持てる、センスを感じる注目作。

CMやミュージックビデオを手がけ、グラフィックデザイナーとして活躍するマイク・ミルズ監督。2005年に公開されたヒューマンドラマ『サムサッカー』は、監督の長編デビュー作です。監督にはクリエイターとしての実績があったため、公開前から期待値が高くなっていました。
『サムサッカー』の"サム"は親指、"サッカー"はしゃぶることを意味しています。主人公の少年ジャスティンは、高校生になっても親指をしゃぶる癖が抜けません。その問題を中心に、周囲の人を巻き込んでストーリーが展開していきます。
ジャスティンが通う歯科医院の先生は、ニューエイジっぽいことにハマっていて、なんだか不思議な空気感を醸し出しているのですが、演じたキアヌ・リーブスにピッタリの役どころです。つかみどころのない不安定なキャラクター、迷える現代の大人という感じが、よく出されていたと思います。そして、ジャスティンの母親役はティルダ・スウィントン。こういった配役にセンスを感じました。
印象的だったのが、ショッピングのシーン。服を買いに行って試着したりする場面があるのですが、その様子がなんだかすごくオシャレでした。高校生の母親ってこんなにオシャレなものなのだろうか。アメリカだからなのか。マイク・ミルズだからか。と、驚きを感じた場面です。
ジャスティンも、他の登場人物も、みんなそれぞれ不安を抱えながら生きていて、自分らしくないことをしてみたり、極端な行動をとってしまったりするのですが、その感じはすごくよく分かりました。ラストまで観たときに、心が軽くなり、希望が持てる作品です。

恋と嘘
8

キャラクターたちがぶっ飛んでる恋愛アニメ

ストーリーは、政府が決めた相手と結婚しなきゃいけない政策がある国でうまれた主人公。主人公には好きな人がいて、その苦悩と葛藤の日々が観ていて切なくなります。
絵は可愛らしい感じなので女子向けです。キャラクターの声はだいぶ好みにわかれると思うので、そこはお気を付けください。ただ、キャラクターたちがこちらが予測しないような行動をとります。そこは、笑えるのでぜひご覧下さい。
たとえば、主人公の由佳吏と両思いでもある美咲と、国の決めた婚約者の莉々奈が、友人になります。莉々奈の希望で、他にも婚約者がいるにも関わらず、由佳吏と美咲は何度かキスをします。由佳吏の友人の悠里は、由佳吏に好意を抱いているのか、教室でキスしたり美咲に喧嘩をうったりします。最終的に、主人公の根島由佳吏が選ぶのは、初恋でもありファーストキスの相手でもある高崎美咲のなのか、国が決めた婚約者でもある真田莉々奈か、分からないままアニメは終わってしまいます。
原作はまだ続いているので、そちらで分かると思います。また、キャラクターたちは、家庭環境に問題を抱えています。それも原作で分かると、思うのでアニメと漫画どちらもご覧になることをおすすめします。