恋と嘘

恋と嘘のレビュー・評価・感想

恋と嘘
8

新しすぎるラブコメ漫画

まずはこの話のあらすじについて軽く説明しよう。
超・少子化対策基本法(通称:ゆかり法)により、満16歳以上の少年少女は自由恋愛が禁止となり、
結婚相手を政府に決定される時代になった日本。
主人公の根島由桂吏(ねじ)と高崎美咲は恋に落ちる。
しかし政府通知により指定された結婚相手は美咲ではなく真田莉々奈という女の子。
果たして(ねじ)は禁断の恋を選ぶのか。それとも決められた恋を選ぶのか。
様々な人物と絡みながら三人の感情が揺れ動いていく作品。

僕がこの作品を楽しむポイントを2つ紹介しよう。
1 美咲が可愛すぎる
美咲ちゃん、、とにかく積極的。ねじとのキスやハグなどのスキンシップ。
他の作品では、大抵が男の子からのアタック。
しかしこの作品は、恥ずかしがりながらも、美咲が仕掛けます。
そして、キラキラとした目でこちらを見上げてくる。
たまらない。とにかくたまらない。
この良さと臨場感、美しさは実際に読んでみるとわかるだろう。

2 情報量が多いが読んでいてストレスにならない設定と美しさ
ありえない法律と禁断の三角関係。途中から新たな恋のライバルが加入してくる情報量の多さ。
しかし、この作品は読んでいてストレスにならない。
むしろ、そのようなカオスな状態を楽しめるような言葉選び、独特な絵のタッチなど、
作者のムサヲ先生の配慮とも感じられるようなポイントが多くあるため、
読んでいてストレスにならず、非常に気持ちが良いが、ドキドキハラハラするようなポイントも散りばめられている。
非常に心地の良い作品だと言えるだろう

以上の2点がこの作品を楽しむ上での大きなポイントだと感じた。

最後に
不思議な恋足りてます?
3人が織りなす、喜怒哀楽の恋物語。
是非読んでみていただきたい。

恋と嘘
10

関係が劇的に変化していった10巻

思わぬ形で仁坂がずっとネジを想っていたことを告白し、そしてその思いを諦めるのと同時に友人関係をやめると言い出した話が、ついにこの巻で決着がついてしまったシーンは切なかったです。あんなにも仲良しだったネジと仁坂は、改めてお互いの気持ちを言い合い、傷つけ合ったことを謝罪してもなお、関係が元に戻ることはなく、でもだからといって全く話せなくなってしまうことにならずに済んだ2人が辿り着いた結末が、2人のことをずっと見てきた分、悲しくて仕方なかったです。2人が最後に抱き合うシーンには涙が止まりませんでした。それに、もしかしたらネジが仁坂を好きだったかもしれないというフラグには驚きました。そして、それと同時に大人組の2人もあの時のことを振り返って、そして、本当に終わりを告げてしまった時は切なかったです。でも、莉々奈とネジと美咲の恋の三角関係もまた変化が起きてどっちに転ぶか分からないところと、美咲のためならなんだってする柊が、矢嶋がいなくなることに珍しく泣いてしまうという新しい恋のフラグも立って、悲しいばかりじゃない関係の変化が沢山起きたこの漫画は本当に面白かったです。やり直して欲しい関係もあれど、新しい関係も見守っていきたい微笑ましさがある、不思議な魅力がありました。

恋と嘘
8

キャラクターたちがぶっ飛んでる恋愛アニメ

ストーリーは、政府が決めた相手と結婚しなきゃいけない政策がある国でうまれた主人公。主人公には好きな人がいて、その苦悩と葛藤の日々が観ていて切なくなります。
絵は可愛らしい感じなので女子向けです。キャラクターの声はだいぶ好みにわかれると思うので、そこはお気を付けください。ただ、キャラクターたちがこちらが予測しないような行動をとります。そこは、笑えるのでぜひご覧下さい。
たとえば、主人公の由佳吏と両思いでもある美咲と、国の決めた婚約者の莉々奈が、友人になります。莉々奈の希望で、他にも婚約者がいるにも関わらず、由佳吏と美咲は何度かキスをします。由佳吏の友人の悠里は、由佳吏に好意を抱いているのか、教室でキスしたり美咲に喧嘩をうったりします。最終的に、主人公の根島由佳吏が選ぶのは、初恋でもありファーストキスの相手でもある高崎美咲のなのか、国が決めた婚約者でもある真田莉々奈か、分からないままアニメは終わってしまいます。
原作はまだ続いているので、そちらで分かると思います。また、キャラクターたちは、家庭環境に問題を抱えています。それも原作で分かると、思うのでアニメと漫画どちらもご覧になることをおすすめします。

恋と嘘
10

読み進めるほど続きが気になる!ムサヲ「恋と嘘」

(※簡単なあらすじを含みます。)
ムサヲさんの「恋と嘘」はテレビアニメ化、実写映画化もされている作品。私は2014年の連載当初からの読者ですが、アニメ化・実写化されるのも納得の面白さだと思います。
まず何よりもムサヲさんの絵が素敵。ヒロインの美咲、莉々奈が可愛い…!ただキャラクターを描くのが上手なだけではなく、人物の細かな表情描写がとても繊細です。読者をグッと引きつけるのが上手だなぁと思います。
この画力に加えてストーリーも申し分なく面白いです。政府によって将来の結婚相手が決められ16歳になると政府通知が来るという言わばSF要素も含みますが、少女漫画好きな方でも男性の方でも読みやすいと思います。
自分が好きな人と政府通知の相手が異なる場合どちらを選べば良いのだろうか、という疑問が作品を通して描かれています。タイトルにある通り「嘘」が作品の主要なテーマでもあり、政府通知や性別によって縛られた恋愛観に登場人物たちは翻弄されます。果たして誰が自分の気持ちに「嘘」をついているのだろうか?読み進めながら色々予想はできますが、「この人がまさかこの人のことを…!?」というまさかの展開もあり、読み返してみると各所に伏線が張られていてビックリ。本当に読み応え抜群です。
このレビューを読んで少しでも気になった方は是非読んでみてください!