アウシュヴィッツ・レポート

アウシュヴィッツ・レポートのレビュー・評価・感想

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アウシュヴィッツ・レポート
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脱走したスロバキア系ユダヤ人たちの収容所のレイアウトやガス室の詳細などが書かれたレポート

1942年にアウシュヴィッツに強制収容された2人の若いスロバキア系ユダヤ人は、1944年4月10日に実際に収容所を脱走し、アウシュヴィッツの内情を描いた32ページにも渡るレポートを完成させました。
収容所のレイアウトやガス室の詳細などが書かれたレポートは、非常に説得力のある内容で、このレポートは「ヴルバ=ヴェツラー・レポート(通称アウシュヴィッツ・レポート)」として連合軍に報告され、12万人以上のハンガリー系ユダヤ人がアウシュヴィッツに強制移送されるのを免れました。
本作の監督は、スロバキア人のペテル・ベブヤクが務め、アカデミー賞国際長編映画賞のスロバキア代表に選出されました。
脱走する2人のスロバキア人は、『オフィーリア・奪われた王国』のノエル・ツツォル、新人のペテル・オンドレイチカが熱演。
2人を救済する赤十字職員ウォレンには『ハムナプトラ』シリーズのジョン・ハナーが好演しています。
本作の監督ベブヤクは、1970年9月1日、チェコスロバキア(現スロバキア)・パルチザンスケ生まれ。
スロバキア・ブラチスラバの舞台芸術アカデミーで演技と映画監督の両方を学び、1999年に卒業。
俳優としてキャリアをスタート。監督では、短編映画でさまざまな賞を受賞し、注目を集めています。
2008年からはT Vドラマの監督も務め、幅広いキャリアを積み重ねてきました。
本作では、スロバキアのアウシュヴィッツ収容所の脱出を描き、『THE LINE』に続いてアカデミー賞国際長編映画賞のスロバキア代表に選出。