マネーボール(映画) / Moneyball(film)

マネーボール(映画) / Moneyball(film)

『マネーボール』とは、2011年にアメリカ合衆国で制作されたスポーツ映画。マイケル・ルイスによるノンフィクション『マネー・ボール 奇跡のチームを作った男』を原作としている。野球に統計学を用いて、弱小チームを常勝チームに変えていくゼネラルマネージャーのビリー・ビーンの栄光と苦悩が描かれていく。実在のゼネラルマネージャー役を演じたオスカー俳優ブラッド・ピットの演技が見どころである。

マネーボール(映画) / Moneyball(film)のレビュー・評価・感想

マネーボール(映画) / Moneyball(film)
9

大谷翔平などスポーツ界に大きな影響を与えた映画の内容と影響度とは?

メジャーで大活躍する大谷翔平ですが、そのスポーツ選手としての管理方法や野球の取り組み方は理想であるとされています。このような大谷イズムは実はメジャーに多大な影響を与えたチームと監督がいました。それはオークランド・アスレチックを率いたげゼネラルマネージャーのビリー・ビーンのチームです。資金難に苦しむこのチームからスター選手がすべて買い取られて絶体絶命だったチームが、徹底したデータ野球でリーグ優勝までしてしまうというものです。このデータによってスポーツ選手の真の価値を見極めて見出し最強のチームを作るというもの。1つの例で説明するなら以前までは野球選手であるなら打率が重視されていました。しかし本当に得点につながるのは打率よりも出塁率であることが証明され、大谷翔平選手もこの数値をかなり重視して、試合に臨んでいます。
このデータ重視の選手発掘は野球に限らず、バスケットボールやサッカーにも影響を与えています。サッカー界でもこのデータによって発掘されたのはプレミアリーグへ移籍した三苫選手、遠藤選手であり、ドイツのバイエルミュンヘンに移籍した伊藤選手もこのデータによって、驚くような遺跡が実現しています。
ここまでスポーツ界全体に影響を与えた衝撃の出来事であり、このビリー・ビーンを演じたブラピ主演の歴史的な映画は必見です。

マネーボール(映画) / Moneyball(film)
7

マネーボールのあらすじ・レビュー

主人公はビリー・ビーン、オークランド・アスレチックスという野球チームのゼネラルマネージャーを務めています。アスレチックスはメジャーリーグでニューヨーク・ヤンキースに敗れてしまい落胆しているところから物語は始まります。アスレチックスは資金難に苦しむチームであり、資金力の差で負けてしまったとも言える試合でした。その後、アスレチックスは主力選手を他球団に引き抜かれてしまい、ビーンに与えられた課題は、限られた予算の中でのチーム再編でした。
そんな時、ある男に出会います。インディアンズでスタッフをしていたピーターという男です。ピーターはイェール大学の経済学部出身で、野球経験はなし、セイバーメトリクスという統計手法を実践しチームを勝たせているということを知ります。早速ピーターを引き抜き、市場価値は低いものの本来の価値の高い選手を獲得します。
しかし、この斬新な方針をチーム内では受け入れられず反感を買ってしまい、獲得した選手を起用してくれないなどのハプニングが発生しますが、チームは負け続けておりビーンが強引に自分の信じるサイバーメトリクスで改革を推し進め、20連勝という偉業を成し遂げます。
この作品は、誰もがもうだめだと思っていた弱小チームが、変化を恐れず新理論にすべてを委ねたおかげで勝ち上がるという下剋上のストーリー。何かを成し遂げるためには、周りの意見に耳を傾けることももちろん大事ですが、時には強引に自分の信じる道を貫くことも必要ということを学ぶことが出来ます。

マネーボール(映画) / Moneyball(film)
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変化への姿勢

この映画は貧乏球団オークランドアスレチックスに奇跡を起こす物語。
主人公はGMという野球経営の最前線にいる人物であり、違う角度から野球を見ることができる。野球というスポーツは打って走って投げるスポーツであり、その中で感動や奇跡が起こるスポーツである。しかし、近年の高校野球やクライマックスシリーズではメディアは何でも感動を訴えかけるが野球というスポーツは目に見えないことの繰り返しであり、一般の人が目にできるものはある程度予測可能であること。この物語はその目に見えない葛藤の中で人が如何に常識を捨て、周りから批判されそれでも前を向き進んでいった人間を描いていると感じます。理論、数値、確率、そして結果。本質的な問題にどの角度から入るか。現代社会にも言える変化を恐れない生き様がこの映画にはあると思います。ビリービーンは感覚という言葉を捨て数値を信じた。その信じた数値が奇跡を起こした。誰も賛同せず批判、罵倒に耐え、その信念を共感できるある一人の男と出会い、ある年を形成した。この紛れもない結果は皆の心と記憶に必ず響くであろうと思います。物語は映画を見て感じて欲しいけど、私が感じたのは否定され、裏切られ、周りから共感されず、今までやってきたことを否定するのかと言われそれでも愛する家族がそこにはいて、一人ぼっちになってもいつかやってきたことは間違っていないと証明できるように皆が逃げている問題点に本質的な課題に果敢に進むことを学ばさせてもらう映画だと信じています。過去の蓄積が今の姿であると信じて、この映画は野球と経営、社会、学生そして人間環境が造ってきたぬるま湯からいつ抜け出せるかそんな感じだとは思います。少し考えすぎだとは思いますが私の経験上ではこのように感じて見ることのできる映画だと感じています。