変化への姿勢
この映画は貧乏球団オークランドアスレチックスに奇跡を起こす物語。
主人公はGMという野球経営の最前線にいる人物であり、違う角度から野球を見ることができる。野球というスポーツは打って走って投げるスポーツであり、その中で感動や奇跡が起こるスポーツである。しかし、近年の高校野球やクライマックスシリーズではメディアは何でも感動を訴えかけるが野球というスポーツは目に見えないことの繰り返しであり、一般の人が目にできるものはある程度予測可能であること。この物語はその目に見えない葛藤の中で人が如何に常識を捨て、周りから批判されそれでも前を向き進んでいった人間を描いていると感じます。理論、数値、確率、そして結果。本質的な問題にどの角度から入るか。現代社会にも言える変化を恐れない生き様がこの映画にはあると思います。ビリービーンは感覚という言葉を捨て数値を信じた。その信じた数値が奇跡を起こした。誰も賛同せず批判、罵倒に耐え、その信念を共感できるある一人の男と出会い、ある年を形成した。この紛れもない結果は皆の心と記憶に必ず響くであろうと思います。物語は映画を見て感じて欲しいけど、私が感じたのは否定され、裏切られ、周りから共感されず、今までやってきたことを否定するのかと言われそれでも愛する家族がそこにはいて、一人ぼっちになってもいつかやってきたことは間違っていないと証明できるように皆が逃げている問題点に本質的な課題に果敢に進むことを学ばさせてもらう映画だと信じています。過去の蓄積が今の姿であると信じて、この映画は野球と経営、社会、学生そして人間環境が造ってきたぬるま湯からいつ抜け出せるかそんな感じだとは思います。少し考えすぎだとは思いますが私の経験上ではこのように感じて見ることのできる映画だと感じています。