マリー・アントワネット / Marie-Antoinette

マリー・アントワネット / Marie-Antoinette

『マリー・アントワネット』(原題:Marie-Antoinette)とは、2006年のアメリカ、フランスの歴史映画。監督はソフィア・コッポラ、主演はキルスティン・ダンスト。第59回カンヌ国際映画祭出品作品。淡い色彩の映像美が美しく、第79回アカデミー賞では衣装デザイン賞を受賞した。しかし伝記映画というよりはマリー・アントワネットを1人の少女として描いた青春映画の側面が強く、「マリー・アントワネットのイメージが悪くなる」など、映画の内容については評価があまり良くない。

マリー・アントワネット / Marie-Antoinetteのレビュー・評価・感想

マリー・アントワネット / Marie-Antoinette
8

ファッションを楽しむための映画『マリー・アントワネット』

ソフィア・コッポラ監督の映画『マリー・アントワネット』。歴史物の映画としては、正直あまり評判はよろしくない。だが、この映画の最大の魅力は、まるでファッションショーを見ているかのような、数多くの素晴らしい衣装が登場することである。
まず、冒頭からルイ16世との結婚前後までのマリーの衣装は、華やかな中にも瑞々しい色合いや華奢な装飾などが使われ、どこか愛らしい「少女らしさ」が残るものとなっている。
それが宮廷生活にも慣れ、夫婦生活がうまくいかないことへのストレスから浪費に走り出すと、マリーのファッションはどんどん豪華で大胆、ありえないような高さのヘアスタイルなどに変化し、「少女らしさ」を失ってゆく。だが、そんなときでもマリーの衣装には目を奪われてしまう。過剰な飾りの帽子も、フリルだらけのドレスも、どれも現代に生きる私たちにとっては派手すぎるはずなのに、「萌える」ほど美しく洗練されているのだ。
ようやく子宝に恵まれたマリーは、一転して自然を愛する女性になる。田舎風の別邸に住み着き、そこで緑豊かな自然の中、今までの派手なドレスを脱ぎ捨て、白一色のシンプルなドレスに着替えるのだ。この自然の中に佇むマリーと、そのドレスの美しさは圧巻。ファッションからも幸福感が溢れている。
しかし、ご存じのとおり、幸せな時は長く続かない。フランス革命だ。夫であるルイ16世と共に、暴徒と化した民衆が迫りくる宮殿で、毅然と王妃として振る舞うマリーの衣装は、シンプルなドレスから格調高いドレスへと変わっている。覚悟を決めた王妃としてのドレスだ。
こうして、ファッションを通じて『マリー・アントワネット』という1人の女性の生涯を描いた本作は、圧巻のファッションショームービーとも言えるかもしれない。実際に、本作は第79回アカデミー賞の「衣装デザイン賞」を受賞している。ファッション好きの方であれば、歴史物だと思って肩肘を張らず、ただファッションを楽しむための映画として鑑賞するのもオススメだ。
最後に、もしこの作品をご覧になる際には、劇中ほんの一瞬だけ見える某有名スニーカーを探してみるのも楽しいだろう。豪奢なシューズの中に、なぜかあの星マークのスニーカーが溶け込んでいるのだ。見つけるとくすっとしてしまう、可愛らしい遊び心に溢れている。

マリー・アントワネット / Marie-Antoinette
7

歴史物というよりはファッショナブルな青春映画?しかしそこがマリー・アントワネットらしいかもしれない

非常にソフィア・コッポラらしい演出のマリー・アントワネットです。
主演のキルスティン・ダンストの配役には、いかにもアメリカ人っぽい彼女のイメージがフランス王妃にそぐわないとしてフランス国内から反発があったようですが、キルスティン・ダンストの演技には惹きつけられたし、ソフィア・コッポラの監督作品として十分に堪能できたので良かったと思います。
歴史上の人物として人気の高いマリー・アントワネットの史実として観るよりも、おしゃれな青春映画として観たほうが楽しめるかもしれません。

とはいえ、ストーリーはマリー・アントワネットを研究したツヴァイク女史の著書を原作としており、ちゃんとした伝記になっています。
原作のほうも読みましたが、かなり忠実に映像化しています。
余計につけ加えられた設定のようなものは、まったく見当たりません。

それでも、この映画には歴史物っぽさがあまりありません。
本物のベルサイユ宮殿で撮影しているのですが、重厚感や壮大な歴史を感じさせるわけではなく、ファッショナブルにカメラに収められ、そのうっとりするような美しさを前面に出しています。
音楽にも個性が現れていて、クラシック音楽から、インディーロック、エレクトロニカなどの多様なジャンルが同じエッセンスでまとめられていて面白いなと思います。
サウンドトラック盤もオススメです。

10代で外国に嫁がされて苦悩したマリー・アントワネットを象徴するように、役者達の演技は若々しさに満ち溢れています。
偉大な映画監督を父に持つソフィア・コッポラも、子役として成功していたキルスティン・ダンストも、子供の頃からセレブ界に身を置いてきた女性であるため、生れながら王室の一員であり、フランスに来てからは常に人の目にさらされていたマリー・アントワネットの心情を表現することに、ふさわしい人物だったのではないでしょか。

色とりどりのドレスやお菓子、有名な盛り髪もしっかりと再現されています。
この作品のファッション性の高さが、マリー・アントワネットの特徴そのものを表しているのかもしれません。

マリー・アントワネット / Marie-Antoinette
5

キルスティンダンスト主演の洋画マリーアントワネットです。

フランス王妃であるマリーアントワネットの一生を描いた女性向けの洋画ですね。綺麗なドレスやら宝石やらが出てくるので、映像美を楽しむ映画だと思います。
主演のキルスティンダンストはあまり好きじゃないですし、マリーアントワネットのイメージとは程遠いので見ていて僻遠しました。冒頭のシーンもどこが14才?下品だし、清らかで初々しい感じもしませんでした。
もっと他に適任の女優さんが居たかと思います。ぜんぜん、可愛くないマリーアントワネットです。見た瞬間、えっと思いましたもん。明らかにミスキャストですよ。
個人的にはリリー・コリンズとか、クロエ・グレース・モレッツとか、レベッカ・ファーガソンが良いです。なので内容も少し軽い感じになってます。歴史的背景はある程度知っておけば大体は余裕で見られると思います。
歴史映画だとは思わないで、ひとりの女の子の成長物語みたいな感じだと思ってください。
私は、マリーアントワネットが好きですし、ロココの時代とかドレスが好きなので見ましたが、マリーアントワネットの映画としては低レベルですね。
キルスティンダンストが好きな人なら楽しんで見られるんじゃないでしょうか。
マリーアントワネットが好きな人にはうーん、な映画です。