現代のスラムダンク
「灼熱カバディ」とは、裏少年サンデーコミックスに掲載されているスポーツ漫画。作者は武蔵野創。
能京(のうきん)高校の1年生、宵越竜哉(よいごし たつや)は、中学時代は全国で活躍するサッカー選手だったが、チームメンバーとの不和からスポーツに嫌気がさし、高校ではスポーツ以外のことに打ち込むと決めていた。
しかし、その運動能力に目をつけたカバディ部に、半ば強引に入部させられてしまう。
カバディを「ネタスポーツ」を馬鹿にし、すぐに辞めるつもりの宵越しだったが、生来の負けず嫌いのため、何事にも手が抜くことができず、徐々にカバディにのめり込んでいく。
日本でカバディといえば、「カバディ カバディ」と連呼している謎のスポーツと思われている人が多いのかもしれない。
しかし、カバディの本場、インドでは、プロリーグがあり、テレビで放映される程の人気のスポーツである。
「カバディ」の連呼も「攻撃中は息を吸ってはいけない」という制約を課すためのルールであり、決して面白半分にやっているわけではない。
この漫画を読めば、カバディが「ネタスポーツ」ではなく、真剣なスポーツだと分かるだろう。
主人公以外の登場人物が魅力的なことも、作品をおもしろくしている。
ひたすらカバディに打ち込んできた者、他のスポーツから転向してきた者、自分を変えたくてカバディを始めた者、天才、凡人、それぞれの選手の心情や成長が、試合の中で、迫力のある絵とともに描かれている。