まさかこんなに熱くさせるスポーツ漫画だったとは!
最初は「は?カバディ?」と、完全に馬鹿にしたスタンスで読み始めました。名前しか知らない超マイナースポーツだし、どうせネタ漫画なんだろうと。
しかし……びっくり。これは……熱い!!!
主人公は中学生の時にサッカーで活躍した有名選手。しかし高校では部員とのいざこざからスポーツ自体に嫌気がさし、ネットの世界に逃げ込む毎日。そんな時、とある1人の少年に挑まれた挑戦から彼はそのスポーツに生まれて始めて遭遇する事に。それがカバディ。
単なるマイナースポーツと最初は馬鹿にしていた主人公ですが、その奥深さ、自信があったはずの自分の身体能力でなお届かない壁、そしてサッカーの時に気づけなかったチームプレーの熱さに触れながら、徐々に徐々にカバディにのめり込む事に。
まず、展開が上手いですよね。主人公がカバディに遭遇するまでの流れに説得力があります。そして、たぶんほとんどの読者が主人公と同じようにカバディというスポーツを知らないはずだから、進行としてとても自然。主人公と一緒にカバディというスポーツがどんなものなのかを学ぶ事ができます。
そしてマイナースポーツ界の事情や、生々しい「他競技からの転向話」などが織り込まれ、話としても非常にリアリティがあります。何より主人公の強さがリアル。スポーツ経験者だから、やっぱり才能はあるけどそれだけですぐ通用する甘い世界じゃないという事。挫折、悔しさ、友情。とにかく熱い!
ヒロインとかサービスシーンとか全くでないのに、こんなに面白い漫画とかなかなか無いと思います。
スポーツを経験した人もスポーツに縁のなかった人もぜひ読んでもらいたい作品ですね。