Fate/stay night [Unlimited Blade Works] / Fate/stay night [UBW]

Fate/stay night [Unlimited Blade Works] / Fate/stay night [UBW]

『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』とは、ビジュアルノベルゲーム「Fate/stay night」のアニメ作品で、「聖杯」と呼ばれる万能の力を持った杯を巡り7人の魔術師(マスター)と7騎の英霊(サーヴァント)が戦う物語を描いている。本作はその原作のストーリーのひとつである遠坂凛がヒロインにしたルートを脚本としている。
2014年10月から12月にかけて第1期、2015年4月から6月にかけて第2期がそれぞれ13話ずつで放映された。

Fate/stay night [Unlimited Blade Works] / Fate/stay night [UBW]のレビュー・評価・感想

Fate/stay night [Unlimited Blade Works] / Fate/stay night [UBW]
10

主人公の葛藤に涙

問おう、貴方が私のマスターか。でお馴染みfate作品。
七人の魔術師が各々の大願成就の為に殺し合うデスゲーム系統のアニメだ。とは言っても実際に戦うのはサーヴァントと呼ばれる古今東西無双の力を振るったかつての英雄豪傑達。つまり、fateはSFバトルもので、かっこいい演出やキャラが魅力的な作品ということだ。
しかし、それはあくまで表面的な話。というのも、この作品の何よりの見どころは作中をとして描かれる主人公衛宮士郎の葛藤なのだ。町一帯を覆うほどの大火の中、両親、周りの人間が次々と死んでいく中、自分だけが生き残った。そんな士郎は自分を救ってくれた義理の父親衛宮切嗣のような正義の味方になることを夢見る。自分の身を削ってでも、誰かの為になるならば、とどこか歪な善性を持った士郎が偽善の果てにたどり着く答えとは何か。そして、ラストシーンは涙なくしては見られないほどの最高の演出。
アニメ鬼滅の刃を手掛けたことで有名なufortableによる素晴らしい作画、豪華声優陣による圧倒的な演技力、各シーンごとにマッチしたBGM。どれをとっても超一流で、感動必至なので、おうち時間が増えた今こそ是非ご覧になってみてはいかがだろうか。

Fate/stay night [Unlimited Blade Works] / Fate/stay night [UBW]
9

騙されたと思って見てみてほしい。間違いなく沼。

名前だけ聞いたことあるよ、という人が多い作品かと思います。
私も実際にそうで、名前は聞いたことあるけど、見たことはないし、話の内容もなんとなく知ってるみたいなレベルでした。
でも、逆に全然興味ないけど名前を知っているということは、相当有名なタイトル、と思い、見てみました。
原作自体は結構昔の作品なのですが、話の構成やネタなどのテンポが良く、いつの時代で見てもおもしろい名作だと思います。
メタっぽい所もかなり面白く、スピンオフ作品が多いのもポイント高いですね。
話自体はかなり重くて暗い背景があるのですが、その中で友情や愛が芽生えていく様は、さすが元エロゲーといったところでしょうか。
好きな人はかなり好きだと思います。
スピンオフでは、本作品のシリアスな部分を上手にネタ化していたり、犬猿の仲のサーヴァント同士を絡ませるなど、飽きることのない話の構成です。
原作が病気シリーズとして有名で、アニメ好きを自称する方にはぜひ一度見ていただきたいですね。
各アニメ動画提供サイトでも、無料で見れるところが多いので、騙されたと思って見ていただきたい。
一度見たが最後、確実に沼落ち必須ですが。
Fate/stay night [Unlimited Blade Works]、ぜひ見てみてください。

Fate/stay night [Unlimited Blade Works] / Fate/stay night [UBW]
9

正義の味方の意味を得る物語

ゲームブランド「TYPE-MOON」が発表した「Fate/stay night 」。その2番目の物語、所謂「UBWルート」のアニメです。
独特な世界観とキャラクター達が魅力的です。7人の魔術師が過去の偉人、英霊をサーヴァントとして呼び出し、最後の一人になるまで戦う「聖杯戦争」。この争いに巻き込まれた、魔術師としては未熟に過ぎる少年・衛宮士郎を中心に物語は展開されていきます。
衛宮士郎は過去の出来事から「正義の味方になること」に強い憧れを持っており、この聖杯戦争においてもその正義感は発揮されていきます。しかしその正義は一見正しいように見えて、酷く歪なものでした。そんな士郎と、彼を支え共に戦う少女・遠坂凛が正義とは何か、衛宮士郎という人間にとって何が良いのかを探す物語です。
シナリオも素晴らしいのですが、何といっても作画が圧倒的な美麗さを誇っています。「鬼滅の刃」を手掛けた「ufotable」がアニメーション制作をしている、と言うとしっくりくる方も多いかと思います。テレビシリーズにも関わらず毎話のように映画作品並みの丁寧で美しい映像となっています。その圧倒的クオリティから生み出される戦闘シーンは正に圧巻です。迫力たっぷりの異能力バトルを是非お楽しみください。

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人間のあり方

歴史上の人物をサーヴァントという使い魔として従えた7人のマスターたちが、最後の1人になるまで戦い、何でも叶う聖杯を勝ち取るという物語です。マスターが敵と同盟を組んで仲間になって、共闘したり裏切ったりする人間ドラマがあります。マスターが自分のサーヴァントと死別するシーンやマスター一人ひとりにストーリーがあり、感動するシーンがたくさんあります。それに一人ひとり正義があり、正義と正義のぶつかり合いがあり、あまり相手を憎めないシーンがあり、と人それぞれ思うところがあるのでそこも見どころの一つだと思います。それに歴史上の人物の個々の生い立ちまで語られるので、推しキャラのことが深く知れて感情移入してしまい、歴史が好きになりました。そのうえ、作画がとてもきれいで映画でも見ているような感じで胸が躍ります。
主人公の衛宮士郎がギルガメッシュという最強の英霊と戦うシーンが個人的にはとても感動しました。残酷なシーンもありました。マスターのイリヤスフィール・フォン・アインツベルンをサーヴァントのギルガメッシュが目を刺して殺すところがとても残酷で残忍なシーンでした。しかし多少血やグロテスクなシーンがありますが、本当に多少なので、苦手な方も安心して見れます。個人的にラストシーンは想像できなかったためとても驚いて感動しました。

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アニメ化とはこうあるべき、を体現した作品

かの有名なノベルゲーム「Fate/Stay Night」のうち、二番目のルート(俗に言う凛ルート)をアニメ化した作品です。
メーカーは、Type-Moon作品の映像化ではもはや定番となったUFOTABLE。本作品の前日譚に当たる「Fate/Zero」のアニメ化も担当しており、そのクオリティは非常に高く評価されています。
本作品は、一度映画化されているのですが、尺の都合か予算の都合か、とてもクオリティが高いとはいい難い出来栄えでした。
それが今回、分割2クールという十分な尺を得て、満を持してアニメ化されました。
その結果、劇場版をも超えるクオリティの作品が誕生しました。
激しく熱い戦闘シーンと、随所で光る声優の熱演。背景美術から音楽にまでこだわり抜いた本作品は、TVシリーズでありながら劇場版をも上回るクオリティとなりました。
キャラクターの必殺技たる「宝具」の使用シーンは圧巻で、文字やエフェクトだけでは表現できない、アニメならではの表現が光ります。
また、原作未読でもわかるように随所で補足されていたり、原作では省かれていた内容が追加されていたりと、
Fateファンにも新規にも優しい作品となっています。
なお原作一番目のルートもアニメ化されていますが、古い上にメーカーも異なるためここでは割愛します。