夜桜さんちの大作戦

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夜桜さんちの大作戦のレビュー・評価・感想

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夜桜さんちの大作戦
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生き残る方法はただ1つ、幼なじみの婿になること

『夜桜さんちの大作戦』は『週刊少年ジャンプ』発の少年漫画作品。作者は権平ひつじだ。
主人公の高校生・朝野太陽はある日、ヒロイン・夜桜六美の兄で狂気のシスコンである夜桜凶一郎に目をつけられたことをきっかけに、六美の特殊な家庭環境を知る。彼女はスパイ一家の一員で、しかも10代目当主であった。
六美に異常な執着を見せる凶一郎は、妹と距離が近い太陽のことがとにかく気に入らない。そのため太陽は、凶一郎に命を狙われることになる。
生き残る方法はただ1つ。「家族間での殺し合いは禁止」という鉄の掟を利用するため、六美と結婚して夜桜家の一員となることだけだ。

六美との事実婚を選んだ太陽は、夜桜の一員として自らもスパイ活動を行っていくことになる。
太陽は元々、普通の高校生。スパイの心得などない。凶一郎は太陽を一人前のスパイにすべく、次々と試練を与える。
太陽が試練を乗り越える原動力は、大切な幼なじみである六美だ。家族を失った過去がトラウマとなっている太陽にとって、六美は決して失いたくない大切な存在。
スパイ一家の当主であるがゆえに命を狙われる六美を守るため、元一般人である太陽は数々の試練を乗り越え、徐々に人間離れしていく。

スパイとして成長していく太陽の姿は本作における魅力の1つだが、注目すべきは太陽だけではない。クセの強い夜桜家メンバーの破天荒な言動も、作品の大きな魅力の1つ。特に夜桜家の長男であり、兄弟たちの中でも突出した才能と個性を持つ凶一郎の言動には、多くのファンが注目している。

夜桜さんちの大作戦
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異色の家族の家族愛に感動する!『夜桜さんちの大作戦』レビュー

近年、家族をテーマにした作品は多く制作されていますが、その中でも話題の作品があります。それが、漫画『夜桜さんちの大作戦』です。
この作品は家族という絆を描きながらも、スパイ家族という一風変わった設定や展開で読者を魅了しています。

■あらすじ
極度に人見知りの高校生、朝野太陽が唯一話せる幼馴染の夜桜六美は最強スパイ一家の娘でした。ある日太陽は、六美が代々続くスパイ一家の10代目当主だと知ります。
夜桜家の長兄・凶一郎は極度のシスコンで、六美と親しい太陽の排除を企んでいましたが、太陽が六美と事実婚することにより、夜桜家の一員として迎え入れることになりました。
夜桜家の一員となった太陽は、夜桜家の兄弟と一緒に六美を守るべく奮闘していきます。

■登場人物
1. 夜桜太陽(よざくら たいよう)
六美と結婚した主人公。
数年前の事故で両親と弟を失い、それ以来六美としか会話できない程の極度の人見知りとなる。凶一郎に目をつけられたことをきっかけに、六美を守るために結婚し、夜桜家の一員となる。
3. 夜桜六美(よざくら むつみ)
太陽の小学生時代からの幼馴染で、スパイ一家夜桜家の10代目当主。夜桜家の当主として他のスパイたちから命を狙われており、家族から守られている。
2.夜桜凶一郎(よざくら きょういちろう)
夜桜家の長男で最強のシスコン。表向きは太陽と六美の通う高校の教頭を務めているが、スパイ業界からは戦闘力・知力・すべてにおいて最も優秀なスパイとして一目置かれている。

■『夜桜さんちの大作戦』の魅力
スパイ一家という特殊な設定ではありますが、一貫して家族愛を謳っている作品です。太陽と六美は幼馴染ですが、六美と結婚することによって初めて、太陽は六美の本当の姿や置かれている状況を知ることになります。ある意味ボーイミーツガール的な要素も含まれている作品です。
また『ジャンプ』作品の中でも、太陽は最初から特殊な技能を持っていたわけではなく、夜桜家の激しい訓練を通して成長していくキャラクターです。
そのため、等身大の男の子が成長していくという要素も含まれています。
昨今では最初から強いキャラクターも多くいますが、家族や成長という要素に魅力を感じる方はきっとハマる作品ではないでしょうか。

ちなみに、原作の読者からはパクリ疑惑なども出ている『夜桜さんちの大作戦』ですが、作者自身が「多くの作品からインスピレーションを受けたうえで、独自に解釈している」という旨のコメントもしている通り、完全なパクリというのは難しいのかなと感じます。

■まとめ
『夜桜さんちの大作戦』は、異色の家族の物語として、多くの読者に愛されています。
スパイアクションという激しい展開が好きな方も、家族愛やボーイミーツガールという感情を揺さぶる展開が好きな方も、どちらにも刺さる部分があると思います。
ぜひ、読んでみてください。

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