異色の家族の家族愛に感動する!『夜桜さんちの大作戦』レビュー
近年、家族をテーマにした作品は多く制作されていますが、その中でも話題の作品があります。それが、漫画『夜桜さんちの大作戦』です。
この作品は家族という絆を描きながらも、スパイ家族という一風変わった設定や展開で読者を魅了しています。
■あらすじ
極度に人見知りの高校生、朝野太陽が唯一話せる幼馴染の夜桜六美は最強スパイ一家の娘でした。ある日太陽は、六美が代々続くスパイ一家の10代目当主だと知ります。
夜桜家の長兄・凶一郎は極度のシスコンで、六美と親しい太陽の排除を企んでいましたが、太陽が六美と事実婚することにより、夜桜家の一員として迎え入れることになりました。
夜桜家の一員となった太陽は、夜桜家の兄弟と一緒に六美を守るべく奮闘していきます。
■登場人物
1. 夜桜太陽(よざくら たいよう)
六美と結婚した主人公。
数年前の事故で両親と弟を失い、それ以来六美としか会話できない程の極度の人見知りとなる。凶一郎に目をつけられたことをきっかけに、六美を守るために結婚し、夜桜家の一員となる。
3. 夜桜六美(よざくら むつみ)
太陽の小学生時代からの幼馴染で、スパイ一家夜桜家の10代目当主。夜桜家の当主として他のスパイたちから命を狙われており、家族から守られている。
2.夜桜凶一郎(よざくら きょういちろう)
夜桜家の長男で最強のシスコン。表向きは太陽と六美の通う高校の教頭を務めているが、スパイ業界からは戦闘力・知力・すべてにおいて最も優秀なスパイとして一目置かれている。
■『夜桜さんちの大作戦』の魅力
スパイ一家という特殊な設定ではありますが、一貫して家族愛を謳っている作品です。太陽と六美は幼馴染ですが、六美と結婚することによって初めて、太陽は六美の本当の姿や置かれている状況を知ることになります。ある意味ボーイミーツガール的な要素も含まれている作品です。
また『ジャンプ』作品の中でも、太陽は最初から特殊な技能を持っていたわけではなく、夜桜家の激しい訓練を通して成長していくキャラクターです。
そのため、等身大の男の子が成長していくという要素も含まれています。
昨今では最初から強いキャラクターも多くいますが、家族や成長という要素に魅力を感じる方はきっとハマる作品ではないでしょうか。
ちなみに、原作の読者からはパクリ疑惑なども出ている『夜桜さんちの大作戦』ですが、作者自身が「多くの作品からインスピレーションを受けたうえで、独自に解釈している」という旨のコメントもしている通り、完全なパクリというのは難しいのかなと感じます。
■まとめ
『夜桜さんちの大作戦』は、異色の家族の物語として、多くの読者に愛されています。
スパイアクションという激しい展開が好きな方も、家族愛やボーイミーツガールという感情を揺さぶる展開が好きな方も、どちらにも刺さる部分があると思います。
ぜひ、読んでみてください。