魔法少女まどか☆マギカ / まどマギ / Puella Magi Madoka Magica

魔法少女まどか☆マギカ / まどマギ / Puella Magi Madoka Magica

『魔法少女まどか☆マギカ』とは、蒼樹うめの描くポップで可愛らしいキャラクターと虚淵玄の描くハードで重いストーリー展開が特徴のダークファンタジー。願いを叶えた代償として「魔法少女」となり、人知れず人類の敵と戦うことになった少女たち。優れた魔法少女となれる可能性を持ちながらも傍観者として関わることになった中学生・鹿目まどかを中心に、少女たちの希望と絶望を描く。

魔法少女まどか☆マギカ / まどマギ / Puella Magi Madoka Magicaのレビュー・評価・感想 (2/2)

魔法少女まどか☆マギカ / まどマギ / Puella Magi Madoka Magica
10

神アニメ

魔法少女まどか☆マギカの世界観が、自分にはピッタリ合っていてものすごく好き。細かいところまで作り込まれた素晴らしいアニメだった。
最初は焔暁美は敵という感覚しかなかったが、なぜ最初鹿目まどかにきつく当たったり、意味不明なことを言っていたのか、徐々に繋がっていってなるほどと思えた。
細かい設定で作り込まれているなぁと感じたものの、一つめはハコの魔女のとあるシーンで普通に聞いたら全くわからないが、逆再生してみるとその子が魔女になってしまう前の記憶の中の思い出を話していて深いなぁと思った。
そして物語のメイン、ワルプルギスの夜を倒すというストーリーに関して自分で思ったことがあった。暁美ほむらが魔法少女になる時の願い事は「鹿目さんとの出会いをやり直したい。彼女に守られる私じゃなくて彼女を守る私になりたい」だった。しかし幾度も時間を戻し、ワルプルギスの夜に挑むが1度も勝てなかった。
私はこのことに関して暁美ほむらはワルプルギスの夜に勝てない理由があると感じた。そこで考えた結果が、もし暁美ほむらがワルプルギスの夜を倒してしまったら暁美ほむらの最初の願い、「鹿目さんとの出会いをやり直したい」の部分が達成できなくなってしまうから勝てないというのもあったのではないかと思うようになった。色々考えさせてくれる神アニメだった。

魔法少女まどか☆マギカ / まどマギ / Puella Magi Madoka Magica
10

全ての要素を含んだアニメと言っても過言ではない!!

このアニメはシャフトが作画を担当しています。シャフトと言えば、化物語や、メカクシティアクターズなど、描写や間の取り方が非常に独特な表現をします。
個人的にはそのような表現自体非常に好みです。そのような大手ブランドが担当という事ももちろんですが、中学生5人が仲間との絆や、好きな人への思い、自分が生きる為、このような壁にぶつかった時に、なんでも願いを叶えてくれるきゅうべぇと契約をすることで願いが一つ叶い、魔女と呼ばれる敵と戦うというとてもシンプルなつくりなのですが、これがとにかく奥が深いです。
ご存じな方も多いとは思いますが、この願いを叶えるため魔法少女になるのですが、魔法少女自体、自分の体を無くしソウルジェムと呼ばれる、魔法少女になる為のアイテムが自分自身だとか、このソウルジェムは穢れといって魔力を使ったりなどすると汚れてしまうのですが、この穢れがマックスになると自分自身が魔女になるだとか。
とにかく中学生少女には重いのなんのという設定です。
また、私もファンですが、ほむらちゃん(通称ほむほむ)は実は何度も時間を遡り、主人公である鹿目まどかを助ける為だけに時間を巻き戻しているなど、このあたりは最終的に判明するのですが、実際、これが発覚した時には涙が出ました。けなげすぎて…
とにかく他のキャラも全て、魔法少女になる理由そしてその代償を払いながら、少女たちが前へ進んでいく様子が本気でやばいです。
見たことが無い方いらっしゃれば是非見て頂きたい1本です。

魔法少女まどか☆マギカ / まどマギ / Puella Magi Madoka Magica
8

闇が深い

スロットのまどマギから入って、アニメをすべて一気に見てしまいました。巴マミが序盤に魔女に殺されてしまうのはかなり衝撃的でした。中学生の話なのにかなり闇の深いアニメです。かなり病んでいます。
キャラクターそれぞれに問題があり、葛藤しながらも踠いている姿をみていると心が苦しくなります。それぞれの過去が原因で、それぞれが願い事をして魔法少女になっていきますが、それがキューベイの狙いだったとはまったく分かりませんでした。目的も不明なまま物語が進んでいきますが、後半に進むにつれてほむらとキューベイの関係性や、ほむらのやってきたことの切なさや、まどかを助けようとする健気さがとても切なく、悲しい物語になっていきます。ここまでみているものを暗くさせるアニメも珍しいでしょう。途中暗くなりすぎてどうしようかと思いましたが、謎が多いので最後まで見てしまいました。
とても悲しい終わり方をすると予想していたのですが、あっさり裏切られまどかの優しさに世界が包まれ、ここまで暗かった物語を一気に払拭してすっきりとした気分で終われます。ぜひ一度みてください。

魔法少女まどか☆マギカ / まどマギ / Puella Magi Madoka Magica
8

可愛いイラストに騙されてはいけない

魔法少女まどか☆マギカは、何でも願いを1つ叶える代わりに魔法少女になるという運命を追った少女たちの物語です。
キャラクターもそんなに出てこないので、見る分にはそんなに頭を使わないで観られますが、最後に今まで張っていた伏線が一気に回収されるところが見ものだと感じます。

可愛いイラストですが、内容は結構残酷です。
主要キャラクター5人のうち、作品を通して生き残るのはたった1人。
観ている私もまさかそんなにキャラクターがいなくなるとは思わず当時驚いた覚えがあります。

ところでこの物語の主人公まどかは、魔法少女になることを最後まで迷います。
タイトルに名前があるのに、まどかは魔法少女として活躍をあまりしないのです。
物語を通して、まどかは魔法少女になるか悩みます。
しかし最後にその決意を決めたとき、物語は大きく動き出します。

音楽を担当されている梶浦由記さんの曲が、なんともいえない不思議な雰囲気を出しています。
また、魔法少女が戦う魔女を製作した劇団イヌカレーも良いです。
どちらも日常の中にある非日常を上手く表現していると思います。

可愛いイラストについ騙されて、ほんわかしたアニメかと思って観始めてはいけません。
そこには運命に翻弄された少女たちの生き様が描かれているのです。

魔法少女まどか☆マギカ / まどマギ / Puella Magi Madoka Magica
9

魔法少女の世界観を覆す名作

魔法少女まどか☆マギカ、略称『まどマギ』の愛称で親しまれているこのアニメ。
シャフトの独特の世界観と、魔法少女として過ごしてゆく5人の女の子が、美しく、そして強く、時には悩みながら、それぞれの想いを胸に繰り広げられるストーリーは多くのファンを生み出したと思います。
シャフト特有の負の世界観の描写は他のアニメでは味わうことのできません。視聴者のハートを見事なまでにキャッチし、訴えかける独特の描写となっています。
そして今までの魔法少女の常識を覆すストーリー。
彼女たちはインキュベーターとよばれる別次元の生物と契約することで魔法少女としての力を手に入れる。それと同時に、叶えたい願いをひとつ叶えることができる。そして得た力で「魔女」とよばれる敵と戦っていくアニメ。
「魔女」と「魔法少女」の関係が過酷な現実として描かれており、この現代社会にも通じる理念のようなものがアニメの鍵となってます。その展開の残酷さといえば、作中でヒロインが死んで戻らなくなるという黒めな展開もあります。
ワンクールのアニメですが、このアニメにはふとしたワンシーンでもそれぞれの心情が暗喩されていて、ぬかりない作品となっております。
現代社会に通じる「対価」というものが、いかに残酷で、重いものであるかをこのアニメは教えてくれます。
はかなくも同じ世界を繰り返す彼女たちのストーリーを一度ご覧になってみてはどうでしょうか。