シャイニング / The Shining

シャイニング / The Shining

『シャイニング』とは、スタンリー・キューブリック監督の傑作ホラー映画だ。
原作はモダンホラーの巨匠、スティーヴン・キング。
壁から出てきたジャック・ニコルソンの狂気に満ちた顔のポスターで、この映画の怖さが伝わるだろう。
小説家志望のジャックは、冬季閉鎖されるホテルの管理人として雇われ、妻のウェンディと息子のダニーを連れてホテルに住み込むことになる。
だがそのホテルは、過去に殺人事件が起きたいわくつきのホテルだった。
ホテルでのジャック一家の恐怖を描いたのが『シャイニング』だ。

シャイニング / The Shiningのレビュー・評価・感想

シャイニング / The Shining
8

長く愛される映画は見る価値がある

ジャック・ニコルソン主演、スタンリー・キューブリック監督作品、1980年の作品である。
公開された当初は、最先端の撮影技術を屈指した、技術優先の話題作だったが、40年の時を経た現在でも、この映画の面白さは健在だ。
雪深い冬に閉鎖される山奥の巨大ホテル。建物の品質を管理するため冬の間管理人として住み込みで働く売れない作家ジャック・トランスと
妻のウエンディ、息子のダニーの3人の家族。
息子のダニーは不思議な能力「シャイニング」を持つ少年。ホテルの中で次々と不可解な出来事を目撃する。
やがて父のジャックはアルコール中毒から幻想を見て狂い出し、斧で家族を惨殺しようとする。
見るからに幸薄そうな妻を演じるジュー・デュヴァルが恐怖におののき、逃げ惑う表情がさらに恐怖をかき立てる。
浴室に隠れ部屋から脱出を試みるがジャックに見つかり、斧で扉をたたき割り、穴から顔を覗かせて「I'm Home」と狂気に満ちた笑顔を見せる。
誰もが知るこの映画の名場面だ。
作品の撮影技術もさることながら、全編にわたって響き渡る不安定なブーストされた低音と突如金切り声を上げるかのようなバイオリンの不快な高音。
少しずつ狂って行くジャック・ニコルソンの演技は、本当に狂っているのではないのかと心配になるくらいだ。
雪の降り積もるホテル前に作られた、遊び場の迷路で息子のダニーを斧を持って追いかけ回る。
このシーンで映画史上で始めて作られた、ステディーカムは、カメラマンが走って演者を追いかけてもカメラがぐらつかない技術。
今となっては当たり前の撮影技法になったが、それでもこの映画の追われる恐怖を絶妙に表現している。
良い映画は永遠に残る。
ホラー映画が苦手な人にはお勧めできないが、映画の面白さを知りたい若い人たちに是非見て欲しい1本だ。

シャイニング / The Shining
8

完璧主義者キューブリックが送り出す心理ホラー映画の極致『シャイニング』

『シャイニング』は1980年に公開された心理ホラー映画で、製作と監督はスタンリー・キューブリック、共同脚本はダイアン・ジョンソンです。本作は小説家スティーヴン・キングが1977年に発表した同名の小説を原作にしていて、主演はジャック・ニコルソン、スキャットマン・クローザース、ダニー・ロイド。
映画の主人公はジャック・トランス(ニコルソン)で、彼は注目のライターでアルコール中毒者、コロラド州のロッキー山中にある人気のない歴史的なオーバールックホテルのシーズンオフの管理人の地位を引き受けています。ジャックと一緒に冬を越すのは妻ウェンディ・トランス( シェリー・デュヴァル)と年若い息子ダニー・トランス(ロイド)。ダニーには「シャイニング」という超能力があり、その能力故に彼はホテルの恐ろしい過去を心霊的に透視することができました。ホテルの料理人ディック・ハロラン(クローザーズ)にもこの能力が備わっていてダニーとテレパシーで交信できました。ホテルの以前の管理人は発狂して、家族を殺して自殺しています。冬の嵐が来て、トランス家がホテルに缶詰にされると、ホテルに巣食う超自然的な力の影響でジャックの精神状態が徐々に蝕まれ、妻と息子に危機が及ぶことになります。
製作はもっぱらEMIのエルスツリースタジオで行われました。キューブリックは少人数のクルーと一緒に仕事をすることが多く、多くのテイクを撮影し、役者やスタッフの消耗させることもしばしばでした。新しいステディカムマウントは複数の場面の撮影に使用されて、フィルムに革新的なルック&フィールを与えています。映画の筋書きに矛盾、曖昧さ、シンボリズムがあり、原作とかけ離れているために作品の中の意味について多くの推測がなされてきています。

シャイニング / The Shining
7

顔が怖い

ホテルのせいで、どんどんくるっていく男っていう話だけど、最初から父の顔が怖いです。もちろん、あとの方が怖い顔になっていて、さすがジャック・ニコルソンだなって感じですが、最初からあの顔ではちょっと、ホテルのせい感は出ないのではないかなと思いました。
また、ホラーですが、大きな音でビビらすとかそういう感じではなく、全体的に不気味という感じです。大きな音でっていう作風はあまり好きではないので、本作の雰囲気が気に入りました。双子の姉妹とかは血の惨劇のシーンじゃなくても、なんか不気味でした。シンメトリーすぎるのが、普通とは違うのでそう感じさせるのかもしれません。
最後、男が妻、子を襲うというシーンは、名シーンと言われるだけあって、怖いです。あんな顔の男に追いかけられたら私なら失神です。私は小説は読んだことないのですが、結構違うらしくて、原作者はこの映画にあまりいい感情を持っていないようです。私は結構面白いと思ったのですが、小説の内容を調べてみると、確かに映画版でもはしょられている設定とかあったので、そこらへんが気に食わなかったのかなと思います。小説を読んだことがある人には物足りない作品化もしれませんが、私は結構怖かったし、面白いと思いました。

シャイニング / The Shining
8

ジャック・ニコルソンの狂気

原作はもっとアルコール依存症である自分に悩むという話らしいです。そっちも読んでみたいなと思いました。映画は、どっちかっていうと、オカルトチックで、ホテルに流れる不穏な何かに、みんな精神をやられるみたいな感じでした。予告とかで、よく映る双子はほんと怖い感じです。サスペンス的要素もあって、どういうことかなとか伏線を確認しようとか思って、何度も見てしまいます。あらゆる場面が不穏な感じで、左右対称や鏡の演出が不気味でいいです。とにかく主役3人の演技がすごくて、ひきこまれました。子役もすごいけど、なんといってもジャック・ニコルソンです。最初から作家志望で病んでた感じもありますが、それがどんどん酷くなってる感じがよく出ていて、もう普通ではない、取り憑かれてるのがよくわかります。カバーにもなってるからみんな知っているあの顔が、ヤバイです。あの顔だけでなく、その前から顔がどんどんおかしくなってます。でも、ちょっと狂気過ぎて面白い気もします。ホラーとしては、そんなに怖くはないかもしれませんが、左右対称の映像やら空撮やらが美しいし、ジャック・ニコルソンの演技も一見の価値アリなので、見るべき作品だと思います。

シャイニング / The Shining
8

有名な顔が

スティーヴン・キング原作の同名小説の映画版です。やはりスティーブン・キングさんの本は面白いと思いました。
「シャイニング」といえば、DVDの表紙にもなっているジャック・ニコルソンの顔が有名ですが、あそこの場面は本当に重要な場面です。
話は、ホテルの管理を任された家族がいて、そのお父さんがホテルのせいで変になった家族を殺そうとするというものです。お父さんが殺意を持って迫ってくる、これほどの恐怖はありません。私なら失神ものです。お父さんは、ホテルのせいでだんだんおかしくなるのですが、その顔、表情がどんどん不気味になっていくのが怖いです。さすが、ジャック・ニコルソンだと思いました。とても狂気に満ちた顔で、あの顔だけでその他のホラー作品のモンスターを凌駕しています。
なぜ、おかしくなったのか映画を見ただけではちょっとよくわかりませんでしたが、ホテルには幽霊も出てきてたので、よくない気が充満していてお父さんはそれに染まったという感じでしょうか。原作は映画と違ってて、もっとお父さんのアルコール依存症とかのことを書いているそうです。映画版ではわかりにくかったところも原作を読めばすっきりするかもしれません。映画を見て、原作も読みたくなりました。