検察側の罪人 / KILLING FOR THE PROSECUTION

検察側の罪人 / KILLING FOR THE PROSECUTION

『検察側の罪人』とは、雫井脩介によって書かれた日本の小説が基になっている日本のサスペンス映画である。木村拓哉と嵐のメンバーである二宮和也がダブル主演で魅せるサスペンスストーリー。老夫婦殺人事件と時効を迎えた事件がきっかけとなり自分の正義に固執する最上と事件の真相に対する正義を追い求める沖野の対立が描かれた本作。脇には吉高由里子、大倉孝二、八嶋智人などが固める。映画のキャッチコピーは「一線を超える」。

elのレビュー・評価・感想

検察側の罪人 / KILLING FOR THE PROSECUTION
6

『検察側の罪人』を見て

原作本を読んでからの映画鑑賞でした。主役の木村拓哉さん、二宮和也くんは、最上、沖田両検事のイメージにぴぴったりだと思いました。
二宮くんはさすが演技が上手でした。特にラストシーンの慟哭は胸に来ました。木村さんは申し訳ないんですが何を演じてもキムタク。「ちょ、待てよ」はさすがになかったものの、さほど胸に迫る演技ではありませんでした。
上下巻あるという原作を、2時間ものにまとめているので、かなり端折った印象もあります。特に最上検事がなぜあの犯人に恨みを持ち、自分の立場を忘れて犯罪に手を染めていくことになるのか、そこの心理描写が物足りない気がしました。背景をもっと描き、昔の事件の状況と、その時に彼が何を思ったのをもう少し丁寧に描いてくれなければ、あの犯行に説得力が感じられません。
音尾琢真が出てきますが、この方の悪役っぷりは最近見事だと思うものの、この役が必要だったのかどうか疑問です。
私は原作を読んでいましたので、昔どういうことがあり、誰が犯人でどういうウラがあるのか、ということは理解して観ることができましたが、原作を知らない人がどれくらい理解できたのか、お尋ねしてみたいです。むしろ連続ドラマで時間をもう少しかけて映像化してほしいお話でした。