機動戦士ガンダムSEED FREEDOM

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM

『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(きどうせんしガンダムシード フリーダム)とは、TVアニメ『機動戦士ガンダムSEED』シリーズのその後を描いた、福田己津央監督による2024年公開のアニメ映画。キャッチコピーは「私の中にあなたはいます。 あなたの中に私はいますか?」 。
2度に渡って世界を絶滅戦争の危機から救ったキラ・ヤマトは、仲間たちと共に地球の小国に招かれ、策謀によって全滅の危機に陥る。この時恋人のラクス・クラインが誘拐されたことを知ったキラは、彼女を取り戻すべく再び戦場に赴く。

adumina465のレビュー・評価・感想

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
9

時代の変化を感じた、良作

TVアニメ版から、実に20年近く経て映画化された、本作品。
作画や戦闘シーンなど、実に素晴らしかった。
しかし、今回は特に下記のセリフが印象的過ぎた。

「あんなんで、妥協して」

アグネスのルナへのセリフだ。
その理由は、以下の2つになる。

1つは、時代の変化を感じた事。
TVアニメ放送当時には、この"男性選びについて、妥協する"といいう概念が、あまり無かった。当時はまだ好景気だったので、この"男性選びについて、妥協する"などは無かった。好景気ゆえに、どの男性を選んでも、女性側は損などは無かった。
でも、TVアニメ版から20年経た映画化で、この"男性選びについて、妥協する"か否かという概念は非常に重要だ。変に妥協とかして、低収入な男性を選ぶと、女性側は大きな損をこうむる。
したがって、約20年前には存在しなかったこの"男性選びについて、妥協する"という概念の出現が、個人的には印象的だった。
TVアニメ放送当時は"愛してるから、必要"だったけど、本作では"必要だから、愛してる"という印象だ。

2つ目は、私が好きなシンの扱いの悪さ。
上記の通り、彼は映画ではアグネスに"妥協"扱いされていた。
おまけに、彼はキラやアスランの手下になりさがった感すらも、否めない。
TVアニメ版からのシンファンの私には、ショックだった。
あくまで、彼にはキラやアスランなどとも、対等でいて欲しかった。
でも、もちろん、この映画でも、彼の素晴らしい見せ場もある。

全体的には、辛口なレビューになったかもしれない。
でも、上記以外は非常に完成度の高い、面白い作画である事には違いない。
特にキラやアスランとかのファンの方々には、たまらないと思う。