The Velvet Underground(ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド)の徹底解説まとめ

ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドはニューヨークで結成された4人組のロックバンド。活動中には商業的な成功を得ることは出来なかったが、その前衛的なサウンドと性に関するタブーや薬物など人間の暗部に焦点を当てた文学的な詩の世界は、現代のオルタナティブロックミュージックに多大なる影響を与え、ロックの芸術性の向上にも大きな役割を果たした。ヴェルヴェッツという略称でも呼ばれる。

1967年にリリースされたセカンドアルバム「White Light/White Heat」収録の同名曲。
ルー・リードがメインボーカルを担当し、ジョン・ケイルとスターリング・モリソンがバッキングボーカルを担当した。
ジョン・ケイルによる強烈に歪んだベースがフィーチャーされたノイジーなサウンドが特徴的な曲である。

The Gift

1968年リリースのセカンドアルバムに収録されている曲。
左のスピーカーからはショートストーリーが語られ、右のスピーカーからはインストゥルメンタルのロックが流れる8分を超える実験的な曲である。
ストーリーを読んでいるのはジョン・ケイル。流れるストーリーはルー・リードが学生時代に書いたものである。遠距離恋愛をしているカップルを題材にしたブラックなストーリーである。

Sister Ray

1968年にリリースされたアルバム「White Light/White Heat」のラストトラック。
同じコードがひたすら繰り返される17分を超える曲である。歌詞はルー・リード、作曲はバンドメンバー全員で行われた。
歌詞はドラッグ、暴力、ホモセクシャリティや異性装などを取り扱っている。
曲の後半にはジャズに影響された即興演奏が繰り広げられている。

Candy Says

1969年にリリースされたサードアルバム「The Velvet Underground 」に収録されている曲である。
ファーストアルバムのプロデュースを担当したアンディ・ウォーホルのスタジオにいたドラァグ・クイーンであるキャンディー・ダーリンという人物をモチーフにした曲である。静かで美しい楽曲にルー・リードよって書かれたキャンディの心情が歌われる曲である。

What Goes On

1969年リリースのサードアルバム収録曲で唯一サードアルバムからシングルカットされた曲でもある。
ダグ・ユールがベースとオルガン、バッキングボーカルを担当している。
1978年にはブライアン・フェリーによってカバーされたり、トーキングヘッズの曲「Once in a Lifetime」に今作のオルガンのリフが引用されていたりする。

After Hours

サードアルバムのラストトラックとして収録されている曲である。
リードボーカルはルー・リードがヴォーカルを担当していない数少ない曲である。
作曲したルー・リードが自分で歌うにはピュアすぎる曲で恥ずかしいという事で、ドラムのモーリン・タッカーがボーカルを担当している。
アコースティックギターとベースのみで構成された大変シンプルなキュートな曲である。

Sweet Jane

1970年にリリースされた4枚目のアルバム「Loaded」に収録されている曲。作曲はルー・リード。
シングルとしてもリリースされており、フォークロックを基調としたシンプルでポップな曲である。
ルー・リードはソロになってからも何度もセルフカバーするなど、後のソロ活動にも影響を与えた曲だとされている。

The Velvet Undergroundのエピソード・逸話

1969年発売のサードアルバム「The Velvet Underground 」は前衛的な音楽性を持っていたジョン・ケイルが脱退し、ポップなセンスを持っていたダグ・ユールが加入したことによって、それまでの作品に比べサウンドは控えめで、ノイジーな部分は影を潜めている。ただこうなったのにはもう一原因があり、サードアルバムをレコーディングする前のツアー中にノイジーなサウンドを生み出していたエフェクターが楽器と共に盗難に遭ってしまったことである。しかしながらそもそも、前作のサウンドを踏襲するしようとは考えていなかったメンバーはそこまで落胆していなかったという。

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