Queen(クイーン)の徹底解説まとめ

英国の伝説的ロックグループ。数々の音楽的記録を打ち立てる。「世界中で最も成功したバンド」の一つと言われている。アルバムとシングルのセールスで世界第5位の3億枚を超え、「世界で最も売れたアーティスト」にも名を連ねている。また、全英チャートに1422週チャートインし続け、「世界で最も英国チャートにランクインし続けたアルバム」として、ギネス認定されている。2001年にロックの殿堂入りをしている。

Drag Queen(ドラァグクイーン)を思わせるグループ名と、それを地で行くフレディのコスチュームは、デビュー当時から人々の度肝を抜いた。
美術系の学校を出ていたフレディは、舞台衣装も自分でデザインした。初期の体にピタッとフィットした衣装は、やがてバレエタイツに変わっていく。彼はバレエが好きで、そこからインスピレーションを得たとも言われている。更に、日本贔屓の彼は、着物をかたどった衣装に短パンと言う姿でパフォーマンスを行った事もある。

最も多くの人がイメージする彼の姿は、口ひげに黄色いジャケットとすその短いTシャツ、そして白いパンツに首に赤いスカーフ姿だろう。そして、パフォーマンスが進むにつれ、観客が盛り上がるに合わせて、上着を一枚ずつ脱ぎ去り、上半身裸になっていくのも彼のパフォーマンスの特徴だった。

フレディの声

彼の声域は4オクターブにも及んだという話も有名である。ある音楽家は、「彼の歌唱法はロックではない。あれはオペラ歌手の歌い方だ」と言っている。彼の幅広い声域と大きい声量は、バンド自体にも影響し、彼らが様々なジャンルに挑戦できた要因の一つであると言われている。

親日家

出典: mag.japaaan.com

フレディがお忍びで来日した時の写真

グループのメンバーは、親日家としても知られている。これは、まだデビュー当初、母国英国やアメリカよりも先に、日本での人気が確立されたからと言われている。初来日した1975年、成田空港には1200人と言われるファンが押し寄せ、メンバーを驚かせた。
特にフレディは、日本文化に特別な関心を寄せ、度々お忍びで来日。伊万里焼の収集や、自宅に日本庭園を造るなど、個人的に日本文化に親しみを感じていたという。

フレディの死

出典: img.cinematoday.jp

彼の音楽家としての能力、カリスマ性は、現役当時から多くの人に認められたものだったが、彼の生涯を伝説化したのは、AIDSによる死だろう。
彼は、若いころからバイセクシュアルだったと言われている。特にゲイの傾向が強く、それをカミングアウトできない彼の若いころの風潮は、彼の鬱屈した性への考え方へと導いたのではないかと言われている。その為、有名人になってからの彼は、しばしば派手なパーティを催し、ニューヨーク等で自由奔放な時間を過ごしたと言われている。時代は70年代後半から80年初頭、その時期はエイズの急速な感染が確認され始めた時代である。彼も、その病魔の犠牲者の一人になってしまった。
彼が亡くなる前日に発表した声明文は、次のとおりである。

「ここ2週間ほど、あらゆるメディアで憶測が飛んでいるが、私は、以前から陽性のHIVウィルスに感染しており、AIDSに侵されています。私は、身内のプライバシーを守るためにこの事実を隠す事が賢明だと考えていました。しかし、世界中の友達やファンの皆さんにこの事実を知ってもらう時が来ました。皆が一緒に、私や私の医師団、そして世界中で私と同じ病魔に苦しんでいる人々と一緒に戦ってくれることを望みます。」

彼のAIDSの感染の発表とその死は、世界中の人々のAIDSへの認識―特殊な人間が罹る病気ではない、誰もが感染しうる病としての認識―を変える切っ掛けになったと言われている。

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