tricot(トリコ)の徹底解説まとめ
変拍子を多用した独特のリズム感に、キャッチ―なメロディーを合わせた楽曲が特徴的な3人組女性バンド・tricot。
メンバーのキュートな見た目とは裏腹に、パワフルなライブパフォーマンス、技術に裏打ちされた演奏力で人気を博している。
海外のフェスにも参加するなど、今大注目のバンドである。
tricotの概要
ボーカルの中嶋、ギターのキダは高校時代、軽音楽部の先輩後輩であった。
高校卒業後、キダが中嶋をバンドに誘うも、中嶋は別バンドをやっていたため断った。
後に中嶋のバンドは解散し、今度は中嶋がキダを誘い、さらにキダが入っていたバンドのベースであるヒロヒロを誘い、3人でtoricotが結成された。
バンド名は三人でのメールのやり取りでなんとなく響きが良かったのでtoricotとなった。「トリオ」や「虜」とかけているわけではない。
ドラマーはなかなか決まらなかったが、Myspaceでtricotの音源を聴いたkomaki♂が5か月ほどサポートを務めた後に、正式メンバーとなった。
2011年5月、自主レーベルBAKURETSU RECORDSを立ち上げる。
関東、関西で自主企画ライブを行い、徐々に知名度を広げていった。
2012年9月初のワンマンライブを下北沢SHELTERで行い、ソールドアウトとなった。
同月には台湾のライブハウスThe Wallにライブ出演した。
2013年10月、1stフルアルバム『THE』をリリースし、オリコンにて18位を記録した。
このアルバムはイギリスの音楽誌NMEで紹介記事が掲載され、イギリスのラジオやドイツの音楽サイトなど話題となった。
そのおかげで、2014年にはチェコやハンガリーの野外フェスに出演することができた。
2014年3月、ドラムのkomaki♂が方向性の違いからバンドを脱退した。
以降、ライブや音源制作ではドラムにはサポートメンバーを入れて対応している。
2015年3月、2ndアルバム『AND』をリリースした。
tricotのメンバー
中嶋イッキュウ
本名は中嶋郁美。
ボーカル、ギターを担当しているほか、グッズのデザインも行っている。
イッキュウの由来は、本名の郁美→いくみ→193→イッキュウサン→イッキュウ。
柔道初段で、滋賀県1位、近畿2位の実績があり強化選手であった。
キダ モティフォ
本名は木田素子。
ギター、コーラスを担当している。
モティフォは、インストバンドのmudy on the 昨晩のギタリスト、森ワティフォに名付けられた。
激しいライブパフォーマンスのために頸椎を痛め、2013年の11月には一時活動を休止した。
ヒロミ・ヒロヒロ
本名は相根宏美。
ベース、コーラスを担当している。
メンバー名は特に由来はない。
高校から軽音部に入りベースを始めた。当初はギター志望だったが倍率が高いため諦めてベースを始めた。
元メンバー
komaki♂
本名は小牧和高。
ドラムを担当しており、脱退前は唯一の男性メンバーだった。
音楽の方向性の違いから2014年3月にバンドを脱退した。
2014年9月からハードコアバンドwrong cityに加入したが、2016年5月に脱退した。
SUGIZOや日食 なつこのサポートとして活動している。
オリジナルアルバム
『THE』
M1. pool side
M2. POOL
M3. 飛べ
M4. おもてなし
M5. artsick
M6. C&C
M7. おちゃんせんすぅす
M8. 初耳
M9. 99.974℃
M10. タラッタラッタ
M11. CGPP
M12. Swimmer
M13. おやすみ
2013年にリリースされた1stアルバム。
変拍子を多用した複雑な構成の楽曲に、艶やかで力強いボーカルを合わせている。
シングルは『99.974℃』『おやすみ』の2曲が収録されている。
『AND』
M1. Noradrenaline
M2. 走れ
M3. E
M4. 色の無い水槽
M5. 神戸ナンバー
M6. 消える
M7. ぱい~ん (AND ver.)
M8. 食卓
M9. 庭
M10. CBG
M11. QFF
M12. Break
2015年にリリースされた2ndアルバム。
1stアルバムからの流れをそのまま受け継ぎ、変拍子の多用を貫いている。
正式メンバーにドラムがいないことを逆手にとって、千住宗臣、刄田綴色、BOBO、山口美代子、脇山広介と5人ものドラマーがアルバムに参加している。