短編推理小説のおすすめまとめ！『シャーロックホームズの冒険』『失踪HOLIDAY』など名作揃い！

グリズウォルドのいけ好かなさにゴロゴロしてしまいます。ユニオンクラブという会合に参加している、寝ているんだか起きているんだかわからないグリズウォルド翁は、毎回人の会話の言葉尻をとっ捕まえては、自分が過去に解決した難問・奇問をメンバーに提示してきます。そのエピソードが粒揃いすぎて、どんなにグリズウォルド翁が意地悪でも、みんな納得してしまうという痛快な形式の短編集。黒後家蜘蛛の会シリーズと並び称される、アジモフ先生の傑作です。

いやいやいや素晴らしい短編ですよ。謎解きだけでなく謎の設定そのものが奇想天外です。ヘンリイ・スレッサーは稀代のストーリーテラーだと思います。べつにミステリーとして解決しなくても楽しめそうな面白い話が満載。全然関係ないですが、アーヴって文字列を読むとラフィールがオーバーラップしてしょうがないです。新刊まだかなぁ。

乙一大先生の短編集です。ジャンルミックスな短編も収録されているので、推理短編と言っていいのか微妙ですが、表題作の失踪HOLIDAYは間違いなく推理小説。誘拐モノの傑作です。そしてキャラクターも魅力的。鈍いお手伝いさんと耳年増な主人公のやりとりはニヤニヤせずには読めません。それから、主人公の名前、菅原なお。逆から読んだら「おならわがす」ですね。乙一先生らしいネーミングで、こちらもニヤニヤしてしまいました。