映画「ブリット」のあらすじ・ストーリーと魅力を解説!

「ブリット」は1968年公開のアメリカ映画です。主演はスティーブ・マックイーンで、他にロバート・ヴォーン、ジャクリーン・ビセット、サイモン・オークランド、ノーマン・フェル、ドン・ゴードンなどが出演しています。音楽担当はラロ・シフリン、監督はピーター・イェーツ。70年代のポリスアクションブームの先駆けとなった、スティーブ・マックイーンの代表作のひとつです。

「ブリット」のあらすじと魅力

サンフランシスコ警察に勤務する、フランク・ブリット刑事。
一見、しがない平凡な刑事ですが、頭脳明晰、上司の指示も無視する行動力と信念を持った敏腕刑事。
そのブリット刑事に、ある日、ロバート・ヴォーン演じるチャルマース上院議員からある男の警護を依頼されます。
その男はマフィア組織を裏切り、公聴会で証言することになっていました。
しかし、警護を始めて程なく、マフィアの殺し屋に殺害されブリットは窮地に立たされます。
ところが、捜査を進めると殺された男は替え玉で、当の本人は海外逃亡を企んでいた事が判明。

映画の前半はマフィアの殺し屋と、後半はマフィアを裏切った男との対決を軸に、ジャクリーン・ビセット演じる恋人との関係を織り交ぜながら展開していきます。

この映画の見所は、何といってもカーチェイスとガンアクション。
坂道が多い事で有名なサンフランシスコを舞台に、殺し屋との壮絶なカーチェイスは映画史に残る名シーンでしょう。
因みに、使用されるブリット刑事の駆るマスタングは、マックイーン自身の愛車で、激しいカーチェイスシーンの為若干改造したようです。

ガンアクションに関しては、その後の「ダーティハリー」のような派手さはありませんが、ブリット刑事が手にするコルトダイヤモンドバック。
最後の最後、ラストシーンで遂に引き金を引くことになるのが、ガンマニアならずとも、非常に印象に残るところとなります。

この映画の魅力のひとつとして、音楽も欠かせません。
テレビ番組「スパイ大作戦」のテーマ曲を担当して一躍時の人となったラロ・シフリンが担当。
スリリングで緊張感とスピード感に満ちた曲が、映画の面白さを更に引き立てています。
「スパイ大作戦」と共に彼の代表作であるのは否めません。

一方、共演陣も注目で、その中の一人、ブリット刑事に警護を依頼するチャルマース上院議員を演じたロバート・ヴォーン。
彼とマックイーンは「荒野の七人」で一度共演している仲です。その後テレビ番組、「0011ナポレオン・ソロ」で世界的人気スターとなり、その番組終了直後の初作品ということで、ロバート・ヴォーンファンにも注目の映画となりました。
その後、映画「タワーリング・インフェルノ」で三度共演しますが、「荒野の七人」のガンマン役の最後の存命者だったロバート・ヴォーン、惜しくも2016年11月に他界しました。享年83歳。
御冥福を祈ります。

追記。
監督のピーター・イェーツはイギリス人ですが、この「ブリット」がハリウッド初作品でした。

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