The Police(ポリス)の徹底解説まとめ

The Police(ポリス)は1970年代から1980年代中期にかけて活躍した三人組のイギリスのロックバンドである。当時のパンクブームの波に乗り、レゲエやジャズなどの斬新なアプローチでこれまでのロックサウンドに新たな音楽性をもたらしたバンドである。このサウンドはホワイトレゲエとも呼ばれた。トリオと言うシンプルな構成とは思えないほど緻密で計算されたサウンドを作りあげた。

The Policeのプロフィール

結成

1977年、スチュアート・コープランド(ドラムス)、スティング(ベース・ギター)、アンリ・パドヴァーニ (ギター)のメンバーで結成。マネージャーはマイルス・コープランド(スチュアートの実兄)。
コープランドはカーヴド・エアのドラマーとして在籍中に2枚のアルバムで参加している。スティングもジャズ・ロック・バンドのラスト・イグジットのメンバーとして活動していた。そして初代ギターのアンリ・パドゥバーニと共にポリスを結成する。そしてデビューシングル発表後に2人目のギタリスト、アンディ・サマーズが加入する。彼はズート・マネーズ・ビッグ・ロール・バンド、アニマルズなどのメンバーとして60年代から活動を続けてきたベテランであった。
ほどなくアンリ・パドヴァーニ (ギター)が脱退する。その後トリオで活躍する。

メジャーデビュー

1977年The Police(ポリス)はマネージャーのマイルス・コープランドのレーベル、イリーガルからデビュー・シングル「Fall Out」を発表。パドヴァーニが脱退後の78年にA&Mから「Roxanne」でメジャー・デビュー。当時のパンクムーブメントの勢いに乗って活躍する。
同年11月のファースト・アルバム『Outlandos d'Amour』は79年に英6位まで上昇。次いで発表されたシングル「Message In A Bottle」 とセカンド・アルバム『Reggatta de Blanc』は相次いで英チャート最高2位まで上り詰めた。

ホワイトレゲエ

ポリスの音楽性の大きな特徴はロックの枠組みの中に、レゲエやダブの要素を加えた革新的な音楽性で、しばしばホワイト・レゲエと呼ばれた。セカンドアルバム『Reggatta de blanc』とは、White Reggaeの意味である。メジャー・デビュー曲の「Roxanne」からもその特徴は現れていた。本格的にレゲエ界からもリスペクトされSheila Hylton(シエラ・ヒルトン)は81年にポリスの「Bed's Too Big Without You」をカバーしている。

パンク界の異端児

デビュー当時、The Police(ポリス)はマネージャーのマイルス・コープランドの戦略でパンクの波に乗ることができたが、実は三人ともそれぞれキャリアを積んだベテランであり、スチュアート・コープランドはプログレのCurved Air(カーヴド・エア)のレコーデォングに2枚も参加している。スティングは地元のジャズロックバンド、Last Exit(ラスト・イグジット)のメン バーとしてレコーディング経験がある。アンディ・サマーズはZOOT MONEY'S BIG ROLL BAND(ズート・マネーズ・ビッグ・ロール・バンド)やThe Animals(アニマルズ)の一員として60年代から活動を続けてきたかなりキャリアも経験も豊富なベテランであった。そんな彼等はステージで演奏するときはわざと下手に演奏したと言われている。また、当時のパンクの連中からも嫌われており「元アニマルズがいるバンド」と噂されたりしていた。パンクは体制的な音楽を嫌うため、パンクの連中がそんなThe Police(ポリス)を嫌がったとも言われている。アメリカ公演の時には関係者から”礼儀正しいパンクバンド”と思われたぐらい異彩を放っていたようだ。

ポリスの音楽性

The Police(ポリス)は1982年までの間、一連のシングル「Walking On The Moon」、「Don't Stand So Close To Me」、「De Do Do Do, de Da Da Da」、「Magic」とアルバム『Zenyatta Mondatta』、『Ghost in the Machine』を英チャート首位に送り込み、名実共にロック・シーンの頂点に君臨した。80年にはグラミー賞も受賞している。83年のアルバム『Synchronicity』は英米両国のヒット・チャートを制覇した。「Every Breath You Take」以下4曲のヒット曲も生まれ、プロモーション・ビデオも話題になった。

ソロ活動の果て

素晴らしいサウンド次々と生み出していったThe Police(ポリス)の三人は実は仲が悪かったと言われいる。「The Police(ポリス)にプロデューサーはいらない、なぜならプロデューサーが三人もいるからさ」とは、レコーディングの時の言葉である。その拘りの高さが質の良い音楽を生み出していたが、80年代中期にメンバーのソロ活動が本格化して間もなくポリスはその活動を終えた。

The Policeのメンバー

Sting(スティング)

ベースとボーカル担当、本名ゴードン・マシュー・トーマス・サムナー。イギリスのニューカッスル・アポン・タイン出身。スティングはそれ以降もソロ・アーティストとして高い人気と評価を今も得ている。ソロ活動後もグラミー賞、ゴールデングローブ賞を取るなど精力的に活動するも熱帯雨林保護活動など社会活動に熱心なミュージシャンの一人として知られる。

Stewart Copeland(スチュアート・コープランド)

ドラムス担当。ソロ活動後、映画のサントラ制作など多方面で活躍。類い稀なセンスでドラムにディレイをかけるなど当時のドラムサウンドの最先端を作りあげ影響を与えた。

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