父親キャラの鑑?目玉おやじについて(一部グロ注意)
物語に置いて、主人公の「父親」という存在はジャンルによってあらゆる役割を与えられるものです。時に立ちふさがる壁として、時に助言を与える役として、時に空気として物語に面白みを持たせてくれる存在。さて、『ゲゲゲの鬼太郎』の父親キャラと言えば何といっても「目玉おやじ」。体は小さくとも存在感はかなりなものです。
目玉おやじの正体は
「目玉おやじは鬼太郎の左目」なんて都市伝説があります。アニメでも鬼太郎の左目は隠れていますし、原作では左目の眼窩に目玉おやじが潜んでいることもあるため、このような噂が生まれた模様。しかしいくら何でも自分の目玉を「父さん」なんて呼びますかね?
目玉おやじの正体は「鬼太郎の父親の目玉」なんです。
鬼太郎親子の出自
元々は「幽霊族」と呼ばれる一族の出。幽霊と言っても一般的に考えられるものではなく人間が生まれる以前からいた先住民のようなもの。人間に迫害されて地下に隠れ住み、夜こっそりと食料を求めさまよっていたことから幽霊族と呼ばれるようになった模様。その最後の夫婦が鬼太郎の両親でした。登場時、「鬼太郎の父親」はミイラ男のように全身包帯だらけ。
彼は「不治の病」とやらにかかっており、息子誕生前に死亡。妻も出産前に死亡し墓が作られますが、鬼太郎は並々ならぬ生命力(幽霊族の特性のようです)で誕生。自力で墓からはい出します。そして父もまた、息子を案じて「蘇生」。アニメでは割と簡単に鬼太郎に会えてましたが、原作では小さくなってしまった体でえっちらおっちら…時には踏まれながらも息子の元へ向かうのでした。
原作での目玉おやじは結構なナイスキャラ
息子の安否を気遣ってうんぬんは原作アニメ共通ですが、敵に食べられても「ま、わしこのくらいじゃ死なないし」と胃袋の中でまったりチャンスを待ってました。鬼太郎が失恋した時も「お前の顔じゃ、あの子とくっつくのは無理だ」というトドメまで刺す始末。ある意味親心かもしれませんが。
鬼太郎自体「ワル」の部類で、「駅のホームに並んでる人を見ると突き落としたくなる」なんていう人に触発されて「じゃ、僕もやってみよう」なんて言ったり、借金取りのバイトが「儲かる!」と知り超積極的に取り立てに行ったり。(取り立てた中から一割お給料としてもらえるようです)この段階で、水木先生は鬼太郎を「正義のヒーロー」にするつもりはなかったのかもしれませんね。
「茶碗風呂」が有名ですが、漫画では「酒風呂」にも入ったりしてます。
アニメでの目玉おやじ
時代の波か、テレビというものの影響力のせいか、どんどん「マスコットキャラ」のようになっていきました。眼球に体がついているという、言葉で言えば怖そうなのに何だかかわいいためなのか…。しかし妖怪に関する知識は豊富で、体が小さい分頭脳面でのサポートをしていたように思います。
鬼太郎がねずみ男が悪行を働くのを私的な理由で看過したと閻魔大王に罰せられそうになるや、「息子を許してください」と必死に嘆願。それに心動かされたのか、元々悪いのがねずみ男であるためか、お咎めは「ねずみ男の監視の続行。悪さをした場合はお前に任せる」という程度に。
意外と強い目玉おやじ
頭脳派目玉おやじですが、戦闘もできます。鬼太郎と中身が入れ替わった火車という妖怪により餅に混ぜられて食べられそうになりますが、「逆餅殺し」なる技で返り討ちにしたことが。絵面はグロいですが、おやじが「陰の実力者」であることをあらわすシーンかと。
『墓場鬼太郎』と同時期に放送されていた『萌え鬼太郎』での目玉おやじ
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