『グリーン・インフェルノ』とは、2013年に製作されたアメリカ・チリ合作のカニバルホラー映画。人食い部族の住むジャングルに迷い込んだ学生たちの恐怖を描いており、過激なスプラッタ表現で話題を集めた。撮影は実際に南米地域で行われ、現地の住民もキャストとして参加している。SNS時代の若者文化や自己顕示的な活動家精神を風刺した作品として再評価する声も多く、「カニバルホラー」というジャンルの人気を復活させた作品として、21世紀のホラー映画を語るうえでは欠かせない一本となっている。
『グリーン・インフェルノ』の概要
『グリーン・インフェルノ』とは、2013年に製作されたアメリカ・チリ合作のホラー映画。人食い部族の住むジャングルに迷い込んだ学生たちの恐怖を描くカニバルホラーで、過激なゴア描写やショッキングな演出で知られる。監督・脚本は『ホステル』シリーズで知られるイーライ・ロスが務め、1970年代から1980年代のイタリア製残酷映画『食人族』へのオマージュを色濃く打ち出した作品として注目を集めたほか、後にイーライ・ロスと結婚したことで話題となったロレンツァ・イッツォのほか、アリエル・レヴィやダリル・サバラといった新進気鋭の若手俳優たちが多く出演していることも話題となった。
撮影は実際に南米地域で行われ、現地の住民もキャストとして参加している。公開当初は過激な残虐描写や人体損壊表現が批判と絶賛の両方を呼び、一部の国では上映規制の対象にもなった。
ストーリーは環境保護活動のためペルーの熱帯雨林へ向かった大学生グループが、飛行機事故によってジャングルに取り残されるところから始まる。救助を待つ彼らを待っていたのは、外部との接触をほとんど持たない好戦的な先住民部族であり、学生たちは次々と極限の恐怖へ追い込まれていく。文明社会の価値観が通用しない閉鎖的な空間を舞台に、生存本能や倫理観の崩壊、現代的な活動家意識への皮肉なども織り込まれている。
タイトルの「グリーン・インフェルノ(緑の地獄)」は、イタリア製カニバル映画の金字塔である『食人族』に登場する言葉から取られており、本作は同作への敬意を公言している。特に密林という閉鎖空間、文明人と未開社会の衝突、ショッキングな人体描写などは往年のカニバル映画を現代的な視点で再構築したものと評価された。
公開後の評価は賛否が大きく分かれたものの、単なるスプラッタ映画にとどまらず、SNS時代の若者文化や自己顕示的な活動家精神を風刺した作品として再評価する声も多い。カニバル映画というジャンルを現代に復活させた作品として、21世紀のホラー映画を語るうえでは欠かせない一本となっている。
『グリーン・インフェルノ』のあらすじ・ストーリー
熱帯雨林の原住民と学生運動
国連職員を父に持つ女子大生のジャスティンは、アレハンドロが率いる積極行動主義グループに興味を抱く。彼らは、石油化学企業による熱帯雨林開発から原住民ヤハ族を守るため、アマゾンへ乗り込んで抗議活動を行う計画を立てていた。作業員の伐採行為を撮影し、生配信で世間の注目を集めようというのだ。
ドラッグ売人カルロスの資金援助で現地入りした一行は、撮影だけでなくブルドーザーに自ら鎖で繋がるなどの過激な妨害も実行する。その際、アレハンドロは“国連職員の娘”という肩書を利用するため、わざと壊れた鎖をジャスティンに持たせ、彼女だけが危険に晒される状況を作り出す。結果、ジャスティンは傭兵に殺されかけ、抗議活動はネット上で大きな話題となった。拘束された一行は、カルロスの裏工作で解放されるが、ジャスティンは利用された怒りを抑えきれない。
その日、帰路についた小型機はトラブルで密林に墜落し、この事故で多くの仲間が死亡する。生き残った者たちが何とか助けを求めようとした矢先、全身を赤く塗った原住民のヤハ族に襲われ、カーラが矢で殺されてしまう。抵抗できないと悟った一行は村へ連行され、竹の檻に閉じ込められる。
食人族たちによる惨劇
そして着いて早々に儀式に連れ出されたジョナは、黄塗りの女性の長老に目をくり抜かれ、さらに四肢を切断されて生きたまま食べられるという凄惨な最期を迎える。恐怖に震える仲間たちに、アレハンドロは衝撃の事実を明かす。「自分とカルロスは伐採企業のライバル会社から依頼された工作員で、抗議活動は単なる妨害工作だった」というのだ。そして、いずれライバル企業が伐採に乗り込んでくるから、それまで生き延びれば助かると主張するアレハンドロに、仲間たちは激怒する。
翌朝、ジャスティンが処女だと知ったヤハ族の長老は、女性器切除の儀式を準備し始める。これを知ったサマンサは「自分が走って助けを呼ぶ」と言い残し、携帯アラームで見張りの注意をそらして脱走を試みた。
翌日、儀式の準備を終えたジャスティンが檻に戻ると、豚肉のような料理が差し入れられる。空腹に耐えかねた全員がそれを口にするものの、エイミーが肉に残っていたタトゥーを発見する。それが脱走に失敗した恋人のサマンサの肉だと気づいたエイミーは、絶望して自ら命を絶ってしまった。
そこで、ラースは彼女の口にカルロスの持っていたマリファナを詰め込み、ヤハ族が肉を燻す際にトリップして混乱することを狙う。この奇策が功を奏し、ジャスティンとダニエルは混乱の隙に脱出することができた。
逃げ延びたジャスティン
しかしアレハンドロは「自分だけ残されれば食われる」と恐れたがために、ラースを気絶させて脱走を妨害。ラースはそのまま朦朧としたヤハ族に囲まれ、生きたまま食べられてしまう。
逃げ延びたジャスティンとダニエルは墜落現場付近でカーラが落とした携帯電話を見つけるが、再びヤハ族に捕らえられる。ダニエルは磔にされ、手足を砕かれ蟻をけしかけられる拷問を受けて瀕死の状態に。ジャスティンも絶体絶命となるが、以前音楽で交流したヤハ族の少年が密かに助けてくれた。
ジャスティンはダニエルを救おうとするが、彼はすでに助かりようがなく、少年が介錯して楽にしてやる。ジャスティンは助けを乞うアレハンドロを見捨てて村から逃走。
外ではアレハンドロが言っていた伐採企業が武装してヤハ族を掃討しており、酋長も銃弾に倒れていた。しかしなぜか、救出されたジャスティンはなぜかヤハ族を全面的に擁護し、伐採企業を非難し続ける。
後日、帰国したジャスティンのもとにアレハンドロの妹から連絡が入る。彼女が見つけた衛星写真には、かつての酋長と同じように身体を黒く塗ったアレハンドロの姿が映っていた。
『グリーン・インフェルノ』の登場人物・キャラクター
環境保護サークルの学生たち
ジャスティン(演:ロレンツァ・イッツォ)
日本語吹き替え:永宝千晶
大学1年生。国連の弁護士を父に持ち、環境問題に関心が高い女子大生。アレハンドロに恋をしたことで環境保護サークルに入り、一連の事件に巻き込まれた。
アレハンドロ(演:アリエル・レヴィ)
画像中央がアレハンドロ
日本語吹き替え:加瀬康之
保護活動サークルのリーダー。非常に自己中心的で野心が強く、自分の名誉のために環境保護サークルの面々を巻き込んだことが一連の事件の発端となった。
ダニエル(演:ニコラス・マルティネス)
日本語吹き替え:橘潤二
環境保護サークルの一員で、電子機器のプロ。大人しい性格の人物で、当初はアレハンドロに従って行動していたものの、彼の自己中心的な振る舞いに怒りを覚えて、徐々に対立するようになる。
ラース(演:ダリル・サバラ)
日本語吹き替え:迫律聖
環境保護サークルの一員の男子大学生。ドラッグが大好きであることから、仲間の遺体にマリファナを詰めてヤハ族をトリップさせるという奇策を思いついた。
エイミー(演:カービー・ブリス・ブラントン)
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『グリーン・インフェルノ』の概要
- 『グリーン・インフェルノ』のあらすじ・ストーリー
- 熱帯雨林の原住民と学生運動
- 食人族たちによる惨劇
- 逃げ延びたジャスティン
- 『グリーン・インフェルノ』の登場人物・キャラクター
- 環境保護サークルの学生たち
- ジャスティン(演:ロレンツァ・イッツォ)
- アレハンドロ(演:アリエル・レヴィ)
- ダニエル(演:ニコラス・マルティネス)
- ラース(演:ダリル・サバラ)
- エイミー(演:カービー・ブリス・ブラントン)
- サマンサ(演:マグダ・アパノヴィッチ)
- ジョナ(演:アーロン・バーンズ)
- カーラ(演:イグナシア・アラマンド)
- ヤハ族
- 禿頭の首狩人(演:レイモーン・ラオ)
- 長老(演:アントニエータ・パリ)
- その他
- ケイシー(演:スカイ・フェレイラ)
- チャールズ(演:リチャード・バージ)
- カルロス・リンカーン(演:マティアス・ロペス)
- 『グリーン・インフェルノ』の用語
- ヤハ族
- 『グリーン・インフェルノ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- とにかく続く赤い場面
- 『グリーン・インフェルノ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 最後まで見て初めてわかる「美しさ」
![RENOTE [リノート]](/assets/logo-5688eb3a2f68a41587a2fb8689fbbe2895080c67a7a472e9e76c994871d89e83.png)