『戦国天下統一』とは、2009年に発売された歴史シミュレーションゲーム。PC版『天下統一V』の移植作で、PS2版、PSP版があり、それぞれに新シナリオが1つずつ追加され、新武将を大名にすることが可能である。本シリーズは戦国大名となり全国統一を目指すものだが、PC版の時点で酷評されていた内容が移植により更に悪化。低品質なグラフィック、劣悪な操作性、敵軍のワープ等のバグが頻発した。2009年のクソゲーオブザイヤー次点に選ばれるなど、極めて厳しい評価を受けた作品である。
『戦国天下統一』の概要
『戦国天下統一』とは、2009年3月26日にシステムソフト・アルファーより発売された歴史シミュレーションゲームである。PC用ゲームとして2008年に発売された『天下統一V』の移植作であり、PS2版およびPSP版の2形態でリリースされた。コンシューマー機(CS機)ではPlayStation版『天下統一』以来、実に10年ぶりとなるシリーズ新作であり、初のシステムソフト・アルファー製作タイトルとしても注目を集めた。
『天下統一V』は戦国時代を舞台に、プレイヤーは戦国大名の一人となり、日本全国の統一を目指す。かつてはコーエー(現コーエーテクモゲームス)の「信長の野望シリーズ」と並び、戦国シミュレーションの二大勢力を築いた「天下統一シリーズ」のナンバリング第5作にあたる。
移植版である『戦国天下統一』は、「天下」や「戦国」の愛称で親しまれてきた人気シリーズの系譜に連なる作品である。移植に際して、PS2版とPSP版のそれぞれに異なる新シナリオが1つずつ追加されたほか、新武将を大名に設定できる新機能も搭載された。
しかし、元となったPC版の時点で、そのゲーム内容はファンからかなり酷評されていた。10年ぶりの新作として期待を寄せていたファンも多かったが、先に発売されたPC版の評価は散々なものであり、PS2への移植によってさらなる「クソゲー」化を招く結果となった。
PC版の時点で存在した課題に加え、移植版ではPC版にはなかった新たな問題点も発生。そのあまりの完成度の低さに、監修を担当した人物がクレジット等からの名前の削除を求めたという逸話が残るほどであった。シリーズの長い歴史の中でも、極めて異例かつ厳しい評価を受けた作品として知られている。
『戦国天下統一』のゲームシステム
基本システムとしては、「信長の野望シリーズ」のような派手な演出をあえて排除した、シンプルかつ硬派な設計が特徴である。
プレイヤーは選択した大名の能力に応じたCP(コマンドポイント)の範囲内でコマンドを実行する。限られたリソースをどう配分するかという戦略的判断が求められる。
本作での登場武将数は3,500名以上、拠点は600城に及ぶ。これは歴史シミュレーションゲームとして最大級の規模であり、人名辞典にも載らないようなマイナーな武将まで網羅されている。
合戦システム
十数個のマスで構成された小さな盤上で行われる。コマンドは「前進・後退・攻撃・突撃・鉄砲・交替」などに限定されているが、士気値の概念と相まって将棋のような深い駆け引きが重要となる。
当主エディット機能
『戦国天下統一』で初搭載された機能。ユーザーが作成した新武将を大名としてプレイできる。
一騎討ち(カードゲーム形式)
野戦で決着がつかない場合に申し込める要素。対戦方式にカードゲームを採用しているが、PC版の時点で評価は芳しくなく、ON/OFF設定が可能となっている。
『戦国天下統一』の評価
『戦国天下統一』は、多くのファンが待ち望んだシリーズ新作でありながら、グラフィック、操作性、システム、そして頻発するバグなど、多岐にわたる「クソゲー」ポイントで構成されている。特にPS2版はPC版からの劣化移植という側面が強く、評価をさらに下げる要因となった。
グラフィックにおける不備
「顔面統一」と揶揄される顔画像
あまり個性が感じられない武将の面々。さすがに有名どころの武将には専用顔グラフィックが用意されているが、モブ武将感は拭えない。
シリーズで初めて導入された顔画像だが、その実態は凄まじい。織田信長などの有名武将を除き、著名な武将であっても「色を変えただけ」の同じ画像が使い回されており、ファンからは「モ武将」や「顔面統一」と揶揄された。
坊官や内政型の武将が甲冑姿で描かれるなど設定との矛盾も激しく、作画崩壊気味の劇画風イラストはパッケージの質とは程遠い。
不可解な仕様
PC版には比較的クオリティの高い現代風の画像も用意されていたが、本作には採用されなかった。
一方で、新規導入された姫キャラクターだけは顔画像が豊富で質も高く、制作側の注力ポイントの偏りが指摘されている。
シリーズの個性の喪失
前作までは「顔画像なし」がストイックな個性として受け入れられていたが、中途半端なグラフィックの導入がむしろ没入感を削ぐ結果となった。
劣悪な操作性とシステム
UI(ユーザーインターフェース)の設計が極めて不親切であり、プレイヤーに多大なストレスを強いる。
煩雑な管理画面
家臣一覧を見るために何度もメニューを選択し直す必要があり、持ち城の一覧表示すらできない。全国マップのカーソルが機能しておらず、目当ての城の情報を探すだけで一苦労となる。
目次 - Contents
- 『戦国天下統一』の概要
- 『戦国天下統一』のゲームシステム
- 合戦システム
- 当主エディット機能
- 一騎討ち(カードゲーム形式)
- 『戦国天下統一』の評価
- グラフィックにおける不備
- 「顔面統一」と揶揄される顔画像
- 不可解な仕様
- シリーズの個性の喪失
- 劣悪な操作性とシステム
- 煩雑な管理画面
- 不透明なコマンド仕様
- ゲームバランスとCPUの挙動
- 劣悪なテンポ
- 不合理なAIとバグ
- 戦略性を破壊するワープ
- 強襲の異常な有利さ
- 技術的な信頼性の欠如
- 『戦国天下統一』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 「クソゲーオブザイヤー」の2009年次点にランクイン
- その他の「クソゲーオブザイヤー2009ノミネート作品」
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