CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE(シティ・アドベンチャー タッチ ミステリー・オブ・トライアングル)のネタバレ解説・考察まとめ

『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』(シティ・アドベンチャー タッチ ミステリー・オブ・トライアングル)とは、1987年にアイレムから発売されたFC用アクションゲーム。青春野球漫画『タッチ』を原作としているが、異次元に落ちた子犬10匹を救うため、上杉兄弟と浅倉南が異世界で戦うというSF的なストーリーである。野球要素は「ボールを投げる」攻撃アクション程度で、原作から大きく乖離した内容と高い難易度は当時のファンを困惑させた。

達也の双子の弟。努力家で成績優秀、野球部では1年生にしてエースを務める天才少年。原作では物語序盤に交通事故で他界するが、本作の異次元世界においては達也と共に健在であり、もう一人の操作キャラクターとして活躍する。達也とは個別にステータス(体力・資金)を管理しており、状況に応じて達也と役割を分担しながら進むこととなる。

パンチ

上杉家で飼われている大型のペット犬。本作の物語のきっかけを作る存在。自分と南を繋いでいた「大きなエサ皿」の底に突如開いた穴に、10匹の子犬たちが吸い込まれてしまったことから、悲しみの表情で上杉兄弟と南に助けを求める。

子犬

パンチの子供たち。全部で10匹存在し、エサ皿の底にある異次元空間へと散り散りになって落ちてしまった。広大なフィールドのどこかに囚われており、彼ら全員を見つけ出し救出することが本作の最終目的である。

『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』(シティ・アドベンチャー タッチ ミステリー・オブ・トライアングル)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

原作の内容を無視したSFアドベンチャー

こちらはゲームのプレイ画面だが、野球の要素は何もない。このように南が敵からダメージを受けると地面に座って泣いてしまい、和也と達也にもダメージが入ってしまう。

本作の場合、ストーリーからして原作から遠くかけ離れているのが「クソゲー」ポイントの最大の要素だろう。本作のストーリーは、「異次元空間に迷い込んだパンチの子供を救うために、和也と達也、南が冒険する」というものである。ご覧の通り野球も恋愛も青春も全く関係無くなってしまっている。
ちなみに、原作に登場した個性的なキャラたちは一切登場しない。出てくるには3人の人間と犬だけである。

和也と達也の主な攻撃方法(そもそも攻撃方法があるのがおかしい)は「殴る」のみ。敵も変なロボットや戦車、殺人ピエロ、ドリルなど、絶対に原作には登場してこないものばかりである。さらに南はただ和也と達也の後ろをついてくるだけでプレイヤーのアシストなどはしてくれない。それどころか南がダメージを受けると和也と達也もダメージを受ける仕様になっている。このような点も本作の「クソゲー」化に拍車をかけているのだろう。

達也が南に告白する名場面だが本作では一つも再現されていない。

こちらはゲームのプレイ動画。動いていることでより本作の「クソゲー」っぷりが分かることだろう。

ちなみに本作より前(1987年1月)に発売されたPC用ゲームの『タッチ』は、ちゃんとしたアドベンチャーゲームだった。

不適切なパスワードでクリア同然からスタートできる説

当時の人気雑誌『ファミリーコンピュータMagazine』の裏技コーナーにおいて、クリア直前の状態で再開できる「あいことば」が紹介された。しかし、その内容が原作やファンを著しく侮辱するような極めて下品なパスワードであったため、大きな波紋を呼んだ。
その後の解析により、本作のパスワードチェック機能は、特定の文字列を一文字ずつ厳密に照合する方式ではなく、入力された文字の組み合わせが特定の条件(計算結果)を満たせば承認されるという非常に緩い設計であったことが判明している。つまり、開発者が意図的にその文言を仕込んだわけではなく、偶然その不適切な文字列が認証を通過する計算結果に合致してしまったというのが真相だった。

本作のせいであだち充原作のゲーム化が出来なくなった説

原作とかけ離れたゲーム内容や原作を侮辱するようなパスワード騒動に対し、「原作者のあだち充が激怒し、二度と自身の作品のゲーム化を許さなくなったため、以降『タッチ』のゲームは発売されていない」という都市伝説が流れた。
しかし、実際には本作の発売後も、あだち充原作のゲーム(PCエンジン版『ナイン』など)は他機種でリリースされている。本作以降『タッチ』のゲーム化が行われていないのは事実だが、原作者を怒らせたことで全てのゲーム化が途絶えたという噂は根拠のない俗説である。

keeper
keeper
@keeper

目次 - Contents