オオカミは嘘をつく(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『オオカミは嘘をつく』とは、2013年公開のイスラエルのブラックコメディ・スリラー映画である。少女誘拐殺人事件の容疑者となった教師、執念深く追う刑事、そして復讐に燃える被害者の父親という3人の男たちが、森の一軒家で凄惨な拷問と尋問を繰り広げる。過激な暴力描写に独特のユーモアを織り交ぜた脚本が世界的に高く評価された。クエンティン・タランティーノ監督が「2013年のベスト映画」と絶賛したことでも知られ、人間の内面に潜む狂気と真実の行方を描いた一作である。

結末は賛否両論

本作の結末については、観客の間で賛否が分かれている。娘を殺された父親が、容疑者の男を拷問の末に殺害するという展開に対し、一般的な映画の文脈であれば「実は冤罪で、別に真犯人がいる」という予測を立てるのが常識的である。しかし、本作ではその拷問され殺された人物こそが真犯人であったという結末が提示される。この展開が果たして称賛に値するものなのか、疑問を呈する意見も少なくない。

こうした批判的な立場からは、本作の構成は「捻った糸をさらにもう一度捻って元通りにする」ような、単純なトリックに過ぎないとの指摘がある。最後まで真犯人の正体に期待を寄せていた視聴者にとって、最終的に容疑者がそのまま犯人の枠に収まるという結末は、虚しい期待感だけを残す結果となったようである。
意外性の欠如を嘆く声によれば、現実世界で起こり得る「犯人が犯人であった」という事実をあえてフィクションでなぞる必要があったのか、という点に不満が集中している。
創作物だからこそ現実とは異なる地平を見せてほしいと願う層にとって、本作の結末は期待を裏切るものとして映ったようである。

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