リピーテッド(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

リピーテッド』は、2014年に公開された、イギリス、アメリカ、フランス、スウェーデン合作のミステリー映画。イギリスの小説化であるS・J・ワトソンの小説『わたしが眠りにつく前に』を原作としている。主人公を演じたニコール・キッドマンをはじめ、映画界きっての演技派俳優たちが集合したキャスティングも話題となった。過去の事故が原因で、20代前半以降の記憶は24時間しか保てないという障害を患った女性が、少しずつ自分の過去に迫る様子を描く。

日本語吹き替え:下山田綾華

クリスティーンと本物のベンの間に生まれた息子。毎日記憶を失ってしまう母に覚えてもらえないことで深く傷ついている様子を見せたことから、夫妻は離婚する道を選んだ。ベンを騙るマイクは「病死した」と嘘をついて存在を隠していたが、両親の離婚後は本物のベンと元気に暮らしていた。

『リピーテッド』の用語

記憶障害

主人公のクリスティーンが抱える障害で、正式には「順行性健忘」というもの。
クリスティーンは20代前半以降の記憶が24時間しか保てず、翌日の起床時には前日の記憶を失ってしまう。医師の勧めでビデオ日記を撮影して対策している。

ビデオ

クリスティーンが記憶障害への対策の一環として毎日撮影している自撮り動画。毎朝担当医師のナッシュからの電話をもらい、自分で見て確認している。

『リピーテッド』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

時間軸の操作で仕組まれた巧妙なトリック

設定としてはありがちでもある記憶喪失ものだが、本作は巧妙に時間軸を操作することで物語の核心をぼかし、終盤で一気に回収する「どんでん返し」が仕組まれている。
主人公は24時間しか記憶を保てない女性。自身の記憶を探るため彼女は動き出すのだが、ここで突如、時間は2週間前に遡るのだ。一気に戻った時間軸が、冒頭のシーンに向かって徐々に話が進んでいく、いわゆる「逆再生」のような本作のストーリー展開は、緩急を上手く織り交ぜて、視聴者を翻弄する。
時間軸が現実に戻ってから本作のストーリーは本番を迎え、「どんでん返し」のパートに入っていく。しかし主人公はその真実ですら1日で忘れてしまっており、前日の彼女と共に真実を知った視聴者はやきもきしたことだろう。
「1日しか記憶が保てない人物」という共通した設定を持つ映画『メメント』のような演出を想像するが、こうした時間軸の操作は大きく異なる要素となっている。

『リピーテッド』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

美しさと演技で高い評価を獲得したニコール・キッドマン

主人公のクリスティーンを演じたニコール・キッドマンは、本作公開の時点で40代後半。
デビュー当初から変わらない美しさと演技力の高さには視聴者や批評家から絶賛の声が集まった。登場した俳優陣は全員演技派俳優として名が通っていることから、本作は全く違和感を感じさせない、臨場感たっぷりの緊張感で張りつめている。
要所要所で見せる細かい動作も映画の緊張感を盛り上げる要素となっており、主演のニコール・キッドマンはもちろん、その他の俳優陣の動きに気を配って視聴するのも、本作を楽しむ上でのポイントとなっている。

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