続きは永遠に読めないの!?未完の名作マンガ

世の中にはたくさんのマンガが溢れていますが、その中でも何故か途中で
連載が止まっているマンガも数多くあります。無念の連載打ち切り、作者死亡、
連載が止まっている理由が不明な作品も…。未完の名作マンガを集めてみました。

皇国の守護者

明治日本をモデルにしたと思われる島国の「皇国」と、
ヨーロッパ色の強い強大な大陸国の「帝国」との架空戦記。
ジャンルは戦記浪漫とされる。
馬や重火器を戦闘に用いるのは勿論のことであるが、
作中には虎のような大型動物「剣牙虎(けんきこ)」や、
それを手懐ける兵科「剣虎兵)サーベルタイガース)」など、
ファンタジックな部分も多い。

迫力ある戦闘シーンで読者を魅了し、2008年には
まんが大賞にもノミネートされました。
原作小説のほうは少しずつ刊行されていますが、漫画版の
ほうは「諸事情」により終了。理由は公表されていません。

幻獣の國物語

12年に1度開く地球と幻獣界を結ぶ扉を通り、両親の故郷・幻獣界に
旅行にやってきた夏芽は、突如観光先で勃発した戦争に巻き込まれてしまい、
その間に扉が閉ざされたために、幻獣界に取り残されてしまう。
なんとか両親の故郷であるフィローンに戻ろうとする夏芽だが、
幻獣界の国々をも巻き込む大戦争に翻弄されるなかで、
自らの過酷な運命を知ることになる。

少女マンガ出身の猫十字社が、複数のアシスタントとチームを
組んで作り上げた壮大なファンタジー作品。
緻密な画面にスマートなキャラデザとファッションデザインで、
女性のみならず男性も虜にした本作ですが、掲載紙が廃刊になったことで
連載休止に。その後、他出版社から短編でスピンオフが出ましたが、
チームが解散したことで作画が不可能に。構想を元にした小説が発表
されましたが、小説版の続きも止まったままになっています。

ベルセルク

中世暗黒期を模したファンタジー世界を舞台に、
剣士ガッツの復讐劇を描いた同名長編漫画『ベルセルク』。

1989年からヤングアニマル(前・月刊アニマルハウス)で
不定期に連載している三浦建太郎の漫画およびそれを原作とするアニメ。
2002年、第6回手塚治虫文化賞マンガ優秀賞を受賞。

雑誌の連載が休載中の現在でも、作者の三浦建太郎氏は
過労になるほど心血を注いで描き続けているそうです。
あまりにも緻密な画面や絵のタッチのためともいわれています。
ぜひ最終回まで頑張って欲しいですが、ファンとしては無理を
されないか作者の健康状態が心配なところです。

飛んで埼玉

このマンガは埼玉県人をアパルトヘイト下の黒人のように描き、
埼玉人の主人公が差別を撤廃させるために
埼玉解放テロ組織に身を投じる、という物語。
人種差別の愚かさをパロディにしているのですが、
それは裏テーマのようで実際は田舎モノおちょくりギャグの連発です。
ブラックなギャグの妙手で、特に悪口の天才、魔夜峰央の手に
かかれば埼玉はこんな風に扱われてしまいます。

・埼玉県人はつい最近までランプと囲炉裏で生活していた
・埼玉・東京県境には関所があり、通行手形が必要
・三越は都民の場所、県民は星友に行け!
・それでも三越をうろついていると埼玉狩りにあう

このマンガを描いた理由と休止の理由は作者の魔夜峰央自らが語っています。
当時、所沢に住んでいた作者ですが、すぐ近所に編集と編集部長が
住んでいてフラストレーションが溜まっていました。そこで、徹底して
埼玉をおちょくる自虐マンガを描いてやろうと思い立って出来上がった
のが本作です。しかし、連載後すぐに横浜に引っ越すことが決まってしまい、
他県に住みながら埼玉をネタにしたマンガを描くのは憚られるとのことで
休止と相成ったそうです。ギャグは強烈ですが、作者の姿勢は潔いと
いえるでしょう。

エンジェリック・ゲーム

企業のトップとして君臨する大富豪の父親は、
武器商人という裏の顔を持っていました。お嬢様育ちだった
ジェイミーは、平和を説いた亡き母の意志を継ぎ、
父親と敵対する道を歩んでゆきます。

湾岸戦争後のアメリカの空気や内戦後のカンボジアなど、
1990年代のリアルな社会情勢を反映し、少女マンガらしい
ふんわりとした絵柄なのに、驚くほどハードなテーマを
読者に突きつけてきました。

その「リアル感」が打ち切りの理由かは分かりませんが、
作者ご本人によると「編集の方針」だそうです↓

小学館で連載していた作品です。残念ながら雑誌の編集方針と言うことで、連載は途中で終了してしまいました。描き上げた分はすべて単行本となっていて、既刊本は3巻までです。予定では全6巻になるはずでした。

「続きが読みたいけれど、4巻がどこを捜しても見あたらない」というお問い合わせが、その後何年経っても大変多くて、私も心苦しい思いをしました…(^_^;)。

潮出版社版の「ブルー・インフェリア」が描き下ろしで刊行されたこともあって、「エンジェリック・ゲーム」を読まれた方からは「この作品も出るのでは」という期待の声も頂きました。でも、残念ながら続きを執筆する予定はありません。

理由は二つあります。
連載当時の世界情勢と作品の内容が関連していたので、時代的にも多少古くなってしまったこと、そして何よりもあと3巻分の描きおろしを、連載等と平行して仕上げることが不可能なことです。私の現在の執筆ペースでは、あと残り3巻分をすべて描きおろすとなると、雑誌連載をまる1年半は休まなければならないのです。月々の執筆能力が少ない私にとって、連載しながら暇を見つけて描ける短編作品とは違い、かなりの時間と労力がかかりますから。

「自費出版で出して」というご要望も時々いただくのですが、商業誌の連載や描き下ろしの依頼を断ってまで、自費出版に打ち込むのは、私はプロの作家として本末転倒だと考えます。

まあいろいろ大変でしたけど、この作品は私自身はとても好きでした。けっこうどきどきしながらネームを考えたりして(笑)。私としては珍しい「恋愛もの」でもありましたし。

途中まででも読んでくださったみなさん、「続きが読みたい!!!」と言ってくださったみなさん、本当にありがとうございます。3巻まででも読んでみたいというファンの鑑のような方は、古本屋さんで捜してみてください。発行部数自体はかなり多かったので、見つかる可能性は大きいです。

出典: homepage.mac.com

かつて魔法少女と悪は敵対していた。

悪の組織の悪の参謀であるミラは組織を統し冷酷で
残虐極まりなくあらゆるものを侵略し滅ぼしていた。
そんなある日、悪の組織と対立する「魔法少女」である
深森白夜(みもり びゃくや)に出会い一目ボレをしてしまう。

悪の参謀と魔法少女が織りなす、敵対しなければならない
二人の殺し“愛”(あ)わない敵対4コマストーリー。

「妖狐×僕SS(いぬぼくシークレットサービス)」などの作品で知られていた藤原ここあさんの遺作です。
作者の藤原さんは、2015年3月に急死。代表作の「いぬぼく」は、かわいらしい美少女とシャープな
美少年の絵柄で人気を博し、アニメ化もされました。作者はまだ31歳、あまりにも早すぎる死でした。

まだまだある?未完の名作

いかがでしたか?未完の名作マンガの中でも、休止理由が珍しい作品や、
あまり知られていないマンガを中心に集めてみました。有名なマンガだと、
作者にやる気が無くなって休止になったといわれている「HUNTER×HUNTER」や、
作者が新興宗教の教祖に転向したため未完になった「七つの黄金郷」など、
まだまだたくさんあります。未完の名作、あなたはいくつご存知でしょうか。

とんとん
とんとん
@tonton

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