飛龍の拳シリーズとは、カルチャーブレーンが手掛けた格闘アクションゲームシリーズである。1985年のアーケード版以降、家庭用機を中心に展開された。上下中段の隙やマークに合わせて攻防を行う独自の「心眼システム」を最大の特徴とし、息詰まる心理戦を実現した。ファミコン版『奥義の書』では横スクロールのアクションモードやアイテム要素、悪の組織「龍の牙」と戦うストーリーが追加され、ゲーム性が確立。その後も対戦格闘やSD化、3D化などハードの進化に合わせて多様な派生作を生み出し、長年支持されている。
飛龍の拳シリーズの概要
飛龍の拳シリーズとは、カルチャーブレーン(旧・日本ゲーム)が制作し発売していた格闘アクションゲーム、およびそのシリーズ作品である。1985年にアーケード用タイトル『北派少林 飛龍の拳』としてリリースされて以降、対戦格闘要素に横スクロールアクションや成長要素などを組み込みながら、家庭用ゲーム機を中心に多彩な展開を見せた。
シリーズ最大の大きな特徴は「心眼システム」と呼ばれる独自のバトルシステムである。対戦相手や自キャラクターの体に表示されるマークや隙を視覚的に捉え、上段・中段・下段の攻撃とガードを素早く切り替えて戦う構成となっており、息詰まる心理戦やカンフー映画のような攻防を楽しむことができる。
1987年にファミリーコンピュータ用として登場した『飛龍の拳 奥義の書』では、対戦格闘のみならず道中を進む横スクロールのアクションモードが導入され、以後のシリーズにおける基本的なゲームシステムが確立された。アクションモードでは「どうちゅう」と呼ばれる各ステージ共通の敵を倒し続け、最終的に鍵を入手することで次のステージへ進む構成となっている。アクションパート攻略の基本として、画面をスクロールさせずに戦う立ち回りが推奨され、不用意なスクロールによる落下や敵の消滅によるタイムロスを防ぐ工夫が求められる。また、プレイに自信がない場合は、回復薬やバリアなどのアイテムを活用して進行することも可能である。さらに、作品全体を通じて大魔神の復活と世界征服を企む悪の組織「龍の牙」との戦いを軸としたストーリー性も盛り込まれ、異種格闘技アクションの先駆的作品として高い評価を獲得した。
ファミコン市場においては『飛龍の拳II ドラゴンの翼』や『飛龍の拳III 五人の龍戦士』『飛龍の拳スペシャル ファイティングウォーズ』と続編が重ねられたほか、スーパーファミコンでは『飛龍の拳S』シリーズやキャラクターをSD化した『SD飛龍の拳』、ゲームボーイでの外伝作品、PlayStationやNINTENDO64での3D格闘・対戦作品など、時代やハードの進化に合わせて多様な派生タイトルが生み出された。また、2026年にはシリーズ初期作品を収録した『飛龍の拳 コレクション』がPC(Steam)向けに配信されるなど、長年にわたり根強いファンに支持され続けている。
『飛龍の拳 奥義の書』のあらすじ・ストーリー
プロローグ
りゅうひほうに生まれ育った少年・龍飛(りゅうひ)。彼の育て親である寿安(じゅあん)老師が何者か襲撃され、飛龍の拳奥義書がほとんど奪われてしまった。
寿安は龍飛に、唯一残った「心眼の書」を少林寺の元涯(げんがい)に渡せと言い残し、この世を去ってしまう。
寿安の遺言に従い、少林寺の元涯(げんがい)のもとへ向かった龍飛は、己の弱点を克服するための厳しい修業を重ね、少林寺一の拳士へと成長を遂げる。
やがて元涯から寿安の命を奪った宿敵が格闘家集団「龍の牙」であることを明かされ、彼らから届いた挑戦状に応じる形で、龍飛は世界格闘技大会への出場を決意するのだった。
少林寺編
少林寺編では、提示される指示に従ってコントローラーを操作しながら進行する。各対戦者との修行を通じて基本操作や技の対処法を習得する構成となっている。
一番手(心眼の教え): 心眼システムに基づく実戦形式の修行。攻撃・防御の位置を示すマークの表示や操作の基本を習得する入門的な立ち位置となる。
二番手(投げ技の修行): 主に投げ技の操作方法を学ぶ修行。なお、システム上は一番手との対戦時点から投げ技を使用することが可能である。
少林寺貫主・元涯(げんがい): 必殺技「飛龍の拳」を繰り出してくるボスキャラクター。技の回避方法やタイミングを把握することが攻略のポイントとなる。勝利することで奥義書「心」を入手できる。
格闘技世界大会編
格闘技の世界大会編は予選大会から世界大会まで全5段階で構成されている。
予選大会 A
ゴウハヤト:空手家。3連続の上段蹴りなど多彩な技を使用するが、基本の心眼システムに応じた立ち回りで撃破が可能。
ミン・ミン:主人公・龍飛と同等の技体系を持ち、必殺技「飛龍の拳」も使用するため注意を要する。
ジャングル・ターガン:ムエタイスタイルのキックボクサー。投げ技が有効。撃破することで奥義書「脚」を入手できる。
予選大会 B
ゾンゲリアン:プロレスラー。全体的にガードが甘く攻撃を当てやすい反面、ジャンピングニー等の強力な技を持つ。捕まれた場合は十字キーの左右連打による回避が有効。
ソルジャーX:ボクサー。フットワークが軽く打撃を当てにくいため、投げ技を中心とした立ち回りが推奨される。
コクウンサイ:拳法家。龍飛と同等の技を繰り出す強敵。撃破することで奥義書「拳」を入手できる。
予選大会 C
ファイター(?):ボクサー。投げ技を活用した立ち回りが有効。
モンゴルハーン:プロレスラー。ゾンゲリアン同様、ガードの甘さを突いた攻撃が効果的。
ライオンキッド:マーシャルアーツの使い手。ロープを利用したダイビングエルボーやブレインバスターなど、連続して強力な技を繰り出す。組まれた際はプロレスラー戦と同様の対処を行い、撃破することで奥義書「躍」を入手できる。
世界大会(前半)
ソムラム:予選大会を勝ち抜いた実力があれば容易に撃破が可能。
ムゲンシロウ:空手家。3段階の連続蹴りを繰り出す。「龍の牙」へ変身させるためには「飛龍の拳」でとどめを刺す必要があり、撃破することで奥義書「剛」を入手できる。
ウルフモーガン:マーシャルアーツの使い手。基本的な格闘戦の立ち回りで対処可能。
世界大会(後半)
デーモンカブキ:プロレスラー。「龍の牙」の正体を隠したキャラクター。上段パンチを防御して返し技の投げを2回連続で成功させると足元に青い心眼マークが出現し、AB同時押しの下段攻撃を当てることで「龍の牙」へと変身する。撃破することで奥義書「跳」を入手できる。
ガイガーブルーザー:ボクサー。投げ技を中心に攻めることで対処可能。
フーズフー:「龍の牙」のボスキャラクター。「飛龍の拳」を頻繁に繰り出してくるため、深追いを避け防御を重視した立ち回りが求められる。撃破することで「龍の牙」の正体を現す。
『飛龍の拳II ドラゴンの翼』のあらすじ・ストーリー
太古の昔、世に光と闇の力が満ちていた時代、魔界の大王である「大魔神」は黒き鎧の兵士を率いて天界の征服を目論み侵攻を開始した。この危機に対し、天界の英雄「龍天大聖(りゅうてんたいせい)」が大魔神を打ち破り、その身を「曼荼羅(まんだら)」の力によって封印することに成功する。しかし大魔神は敗北の際、「赤き凶星来るとき、我必ずや復活せん」という不吉な予言を言い残す。龍天大聖は迫りくる将来の復活を阻止するため、地上に5人の「龍戦士」を遣わした。それから時が流れ、龍の牙の総帥である龍魔王フーズ・フーとの激闘を繰り広げた異種格闘技世界大会から4年の歳月が経過する。成長を遂げた青年・龍飛は、再び訪れるであろう脅威に備え、中国の秘境・龍飛峰にて過酷な修行に日々励んでいた。
『飛龍の拳III 五人の龍戦士』のあらすじ・ストーリー
人類が誕生する遥か以前、天界と暗黒界との間では壮絶な大戦争が繰り広げられていた。この激戦は、天界の英雄「龍天大聖」が暗黒界を統べる「大魔神」を破り、彼方を拒む異次元へと封印することで幕を閉じた。そして現代、天空に不気味に輝く赤い星が提示され、大魔神復活の兆候が顕現する。天界より遣わされた龍飛をはじめとする5人の龍戦士たちは、龍魔王フーズ・フー率いる「龍の牙」や強敵「月光衆」といった大魔神復活を目論む勢力との過酷な死闘を制し、ついに目覚めた大魔神を倒して世界の平穏を取り戻したかに思われた。しかし束の間の安息も束の間、龍戦士たちの頭上に再び赤き凶星が現れて強い異彩を放ち始める。世界各地で繰り広げられる若者たちの謎の失踪事件や、街を恐怖に陥れる暴徒の出現など、黒い影が再び地上を覆い尽くす中、5人の龍戦士は運命に導かれるように新たな闘いの渦中へと身を投じていく。
目次 - Contents
- 飛龍の拳シリーズの概要
- 『飛龍の拳 奥義の書』のあらすじ・ストーリー
- プロローグ
- 少林寺編
- 格闘技世界大会編
- 予選大会 A
- 予選大会 B
- 予選大会 C
- 世界大会(前半)
- 世界大会(後半)
- 『飛龍の拳II ドラゴンの翼』のあらすじ・ストーリー
- 『飛龍の拳III 五人の龍戦士』のあらすじ・ストーリー
- 飛龍の拳シリーズのゲームシステム
- 心眼システム
- KOゲージ
- 飛龍の拳シリーズの登場人物・キャラクター
- 五人の龍戦士(ごにんのドラゴン)
- 龍飛(りゅうひ)
- ミンミン
- ハヤト(ゴウ・ハヤト)
- ワイラー
- 昇龍(しょうりゅう)
- 龍の牙(魔界衆)
- 龍魔王フーズ・フー
- 牙龍獣士六人衆(がりゅうじゅうしろくにんしゅう)
- 魔界衆四天王(まかいしゅうしてんのう)
- 月光衆四殺王(げっこうしゅうしさつおう)
- 五大明王(ごだいみょうおう)
- 龍魔王フドウ
- 修羅四殺王(しゅらしさつおう)
- 魔天衆(まてんしゅう)
- 龍牙五傑衆(りゅうがごけつしゅう)
- 牙闘士(きばとうし)
- 邪神ナーガ/大魔神(だいまじん)
- その他
- 寿安老師(じゅあんろうし)
- 元涯(げんがい)
- 龍天大聖(りゅうてんたいせい)
- 飛龍の拳シリーズの動画
- 飛龍の拳Ⅲ OP
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