ユニークライフ(Atypical)のネタバレ解説・考察まとめ

『ユニークライフ』とは、2017年にNetflixで放送されたアメリカ合衆国のテレビドラマシリーズで、青春コメディ作品である。主演はキーア・ギルクリストで、マイケル・ラパポートやジェニファー・ジェイソン・リーなどが出演する。コネチカット州に住む18歳の自閉スペクトラム症のサム・ガードナーや、彼を取り巻く人々の日常が描かれている。サムは女性とデートがしたいと考え、友人や家族の助けを借りながらデートの社会的ニュアンスを学び始める。本作はシーズン2以降で自閉症の俳優や脚本家を起用し、高く評価された。

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地元を離れて遠方の大学に通っていたペイジだが、大学に馴染めず孤立して、ストレスにより衝動買いを繰り返していた。その結果、大学を落第して地元に戻ることとなる。そして新たにレストランで働き始めたペイジは車でサムを大学に送るようになったが、荒々しい一面を見せるようになり、サムは困惑する。エヴァンにペイジは何か不安を抱えているのではないかとアドバイスされたサムは、彼女に「大丈夫?」と尋ねる。するとペイジは大学をやめて人生が狂って落ち込んでいることや、違う環境にいるサムとの関係にも不安を抱えていることを打ち明ける。「今の自分は疲れててポテトの匂いがプンプンして魅力的じゃない」と自信を失うペイジに、サムは「君はいつも通り綺麗だよ」と励ます。さらに「今も愛してるし、これからだってどんな匂いでも君を愛するよ」と素直な気持ちを伝えるのだった。自信を失うペイジを励ますサムの優しさと愛情が伝わる名言だった。

陸上を辞めようとしていたケイシーをサムが救う場面

シーズン4第8話、陸上を続けることを決めたケイシー

陸上部エースであるケイシーは、名門大学のUCLAからのオファーの話を受ける。初めは喜んでいたケイシーだが、周囲の期待が高くなり、プレッシャーを感じるようになる。そしてUCLAのスカウトも見守る中で陸上競技大会が行われるが、ケイシーは不安に押しつぶされてスタートを切ることなく、その場を立ち去ってしまう。落ち込むケイシーを家族や友人たちは励まそうとするが、彼女はふさぎ込んでいた。そんな時、サムは普段通り「車の運転の仕方を教えて」と彼女に頼む。ケイシーはサムの練習に付き合い、いつものように憎まれ口を叩き合って喧嘩をするが、いつも通りに接する彼の態度に徐々に心が軽くなる。そしてサムはケイシーのおかげで車の運転が上達し、ケイシーも彼のおかげで辞めようと思っていた陸上を続けることに決めたのだった。自分なりのやり方でケイシーを救ったサムと、憎まれ口を叩き合いながらも互いを支え合う兄妹愛に心が温まる名場面だった。

『ユニークライフ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

海外で高評価を獲得

本作は海外で高く評価されており、アメリカの映画批評サイトで高得点を獲得している。自閉症スペクトラム障害という重くなりがちなテーマを明るく愉快にコメディタッチで表現していることや、登場人物が全員優しく、人の気持ちを考える大切さを改めて感じさせられることなどが高く評価された。また海外のみならず日本でも評価が高く、主人公を始めとした家族や友人たちが親しみのある愛すべきキャラクターであることや、リアルな人間模様も評判だった。

恋愛にオープンになり共演者と交際することになったキーア

本作で主人公を演じたキーア・ギルクリストは、幼い頃から芝居が好きで子ども劇場に所属していた。大人になってからは役者をやっているとき以外はパンクバンドのボーカルをやっており、2つのバンドを掛け持ちしている。バンドは好きでやっているらしく、安定しない役者業のガス抜きになっているようだ。そんなキーアは撮影前まで2年半もの間、恋人がいなかったが、シーズン1で彼女を作ろうとするサムを演じたことがきっかけで恋愛にオープンになったという。そして本作でケイシーの友人であるターニャ役を演じた女優のミシェル・ファラー・ホアンと交際することになったようだ。

ケイシーと同じ経験をしたことがあるブリジット

本作でケイシー役を演じたブリジット・ランディ・ペインは、両親が舞台俳優だったため、2歳の頃から舞台に出演して役者の道を歩んできた。ケイシー役はオーディションではなく、以前仕事をしたことがあるキャスティングディレクターに自分でビデオを送り、そのビデオをディレクターがプロデューサーに送って翌日には決定の電話がかかってきたようだ。ケイシーは陸上部に所属している設定だが、シーズン1で自分の走りを見て全然ダメだと危機感を感じたブリジットは、ランニングトレーナーとランニングの練習をしたという。またブリジットは男性にも女性にも当てはまらない性自認、クィアであることを公表している。そのためシーズン2の最後にケイシーが女友達のイジーとロマンティックな繋がりを感じるシーンで、同じ経験を持つ者として特別な思い入れを感じたという。クィアを扱うシーンについては特に慎重に描かなければならないため、制作総指揮者のロビアに相談を受けることもあり、キャストやスタッフとは家族のような関係を築いたようだ。

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