健太やります!(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『健太やります!』とは、満田拓也によるバレーボールを題材にしたスポーツ漫画で、『週刊少年サンデー増刊号』(小学館)にて1988年11月から1989年5月にかけて、1990年から1996年まで『週刊少年サンデー』(小学館)で連載された。平凡な能力ながらも卓越したレシーブ技術を持つ井口健太が、天才アタッカー前田隆彦と共に弱小バレー部を率いて成長していく姿を描く。県大会での苦戦や強敵との戦いを通じ、健太と仲間たちが技術的・精神的に成長する姿が読者に深い感動を与える作品である。

前田 慶彦(まえだ よしひこ)

背番号5。前田隆彦の双子の兄で、隆彦とは異なり色白な外見が特徴。中学時代にはエースとして活躍しており、常にエリートとして振る舞ってきた。誠陵にスカウトされ、エリートとしての道を選んだ一方、弟の隆彦はその道を拒否するなど、対照的な選択をする。高慢で勝利至上主義を貫く性格だが、その裏には誰よりもストイックで、勝利に対する強い執念がある。自身も努力家だが、坂見台の「根性バレー」を全否定し、「努力や根性で何でも叶えば誰も苦労しない」と発言する。しかし、三度目の対戦で互角に戦う坂見台の成長を認める。

島村(しまむら)

背番号1。誠陵の主将兼エースアタッカーで、第一部に登場。中学時代には稲場とコンビを組んでいた。健太にとっては憧れの存在で、エリート意識を持ちながらも驕らない器量の持ち主。後輩たちが劣勢に立った際には観客席から叱咤し、謙虚さの重要性を説く姿も描かれている。

小谷(こたに)

背番号2。島村と同期のセッターで、坂見台戦での正確なトスワークが描かれている。坂見台への偵察時には、バックトスでバスケットゴールにボールを通すという技術を見せつけ、坂見台の部員たちに圧倒的な差を感じさせた。坂見台を格下扱いし、全国大会でしか使わない「ナイアガラアタック」が攻略されても冷静に対応した。

辰巳(たつみ)

背番号4。島村の後任として誠陵の主将を務めるエース。エリートとは違い、一浪して誠陵に入学した叩き上げの選手であり、他のメンバーよりも1歳年上。礼儀正しい性格で、時に暴言を吐く前田をたしなめる場面も見られる。誠陵に入学した目的を仲間に問いただし、チームの士気を高めたエピソードもある。

佐野(さの)

辰巳と同期の選手で、セッターとしての役割を持ちながら、要所でツーアタックを見せる。彼のプレーは戦術的であり、重要な場面での攻撃参加がチームに大きな影響を与える。

千葉(ちば)

辰巳と同期のアタッカー。県大会準決勝の宝徳高校戦では、監督の意向により事実上「2人対6人」の構図で戦うことになる。千葉は1番手アタッカーとして3点を取るノルマを課され、最初はブロックされるものの、その後はワンタッチアウトを決めて宝徳高校の高さを攻略する実力を見せた。

工藤(くどう)

辰巳と同期の左利きアタッカー。彼の特徴は、セッターの後方から打ち込むCクイック攻撃で、その独特な攻撃スタイルが誠陵にとっての強みとなる。

大西(おおにし)

辰巳と同期のアタッカー。特筆される描写は少ないが、チームの一員として誠陵の攻撃陣に貢献している。

黒木(くろき)

誠陵の監督であり、鬼監督として恐れられる存在。厳しい指導法と、相手チームを見下す戦法で知られているが、その目的は精神面を鍛えることにある。試合中、完封寸前から逆転することを課すなど、選手の成長を重視する一方で、坂見台に対しても辛辣な発言を繰り返す。ただし、その裏にはチームを発奮させる意図があり、藤沢実業高校との査問委員会では坂見台を擁護する一面も見せている。彼は元々、坂見台女子バレー部の辻監督の教え子であり、バレーにおいて心技体のバランスが重要だと理解している。白目が特徴的で、その独特の外見もキャラクターの一部となっている。

私立宗洋学園高校

天城(あまぎ)

湘南学院の主将で、第一部で坂見台と対戦した際に登場。「全日本並み」のスパイクサーブとフェイントサーブを武器に坂見台を苦しめた。その強力なサーブは、坂見台にとって大きな脅威となり、試合を通して重要な役割を果たした。第三部では、卒業したのか再登場することはなく、物語からは姿を消している。

高橋(たかはし)

天城のチームメイトで、健太の中学時代の先輩。健太と河野が湘南学院の偵察に訪れた際に再会する。健太よりも二学年上であると推測されるが、正確な学年の記述はない。健太が二年生の夏の大会では登場しておらず、その時の坂見台メンバーの発言からも、湘南学院のメンバーが大きく変わっていることが確認されている。

鎌倉北高校

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