うちのちいさな女中さん(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『うちのちいさな女中さん』とは、長田佳奈による漫画作品。
昭和初期の東京を舞台に、かつて女性の一大職業であった女中の日常を描く。
14歳の少女、野中ハナが女性翻訳家蓮見令子の家に女中としてやってきたところから物語がはじまる。昭和初期のモダンな文化住宅造りでの住み込み女中の仕事や、主人との関係、そして東京での暮らしが優しいタッチで描かれている。大きな事件が起こるわけではないが、主人と女中という関係の2人が、姉妹のように仲良くなり、ハナの変わっていく様子を微笑ましく読むことができるところが魅力。

タカ

有田邸で働く、ハナの先輩女中。ぶっきらぼうで冷たい物言いに聞こえるが、面倒見の良い性格で、ハナに洗濯の仕方などを丁寧に教えていた。読み書きはできず、ハナから届いた手紙はタカに読んでもらっていたが、自分の力で読んでみたいと思い、フヨに読み書きを教えて欲しいと頼む。

『うちのちいさな女中さん』の用語

女中仕事に関わる用語

女中

家庭や、旅館に住み込みで働く女性のこと。金銭的に困窮した家庭が、娘たちを武家や商家に雇用または金銭の対価として身売りさせたことが発祥とされている。家業や家内雑務を担当していた。本作においては、日本の女性の一大職業であり、日常生活においてかかせない存在として描かれている。

派出婦

女中と異なり、住み込みではなく、通いで家事・家内仕事を行う職業婦人。

衣替え

夏服・冬服の入れ替えだけでなく、本作内の舞台である昭和初期の頃までは、家具調度類の入れ替えも行われていた。ふすま・障子の取り外したり、畳の上に網代という竹などを交差させて編んだ涼し気な敷物を敷いている。

アッパッパ(簡単服)

ハナが、夏の暑さで眠れない令子に仕立てた服。今で言うワンピースのような洋服で、帯がなく締め付けられずに着れることと、手入れが楽であることから、昭和初期のころから徐々に女性に普及していった。

当時の暮らしに関する用語

文化住宅

大正から昭和にかけて流行した一軒家の造り。当時流行していた、欧米の生活様式を取り入れており、洋間の応接間や、台所には、ガス・水道・冷蔵などが置かれていた。

簾戸(すど)

簾(すだれ)をはめ込んだ建具で、「夏障子」とも呼ばれる。
風通しがよく、夏場に涼しく過ごすことができる。

網代(あじろ)

檜皮、竹、葦などを交差させて編んだ敷物で畳の上に敷く。

乳バンド

現代のブラジャー。
和服・着物から洋服へ衣服が変化していった昭和初期時代に、洋服着用時に胸の形を整えるために着用されていた。

メリケン粉

今の小麦粉のこと。
当時日本では、アメリカ人のことをメリケン人と読んでいたため、アメリカ産の小麦粉のことをメリケン粉と読んでいた。
作中では、ライスカレーを作る際に使用した。

お子さん洋食

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