この世界は不完全すぎる(このふか)のネタバレ解説・考察まとめ

『この世界は不完全すぎる』とは2020年から左藤真通により『コミックDAYS』で連載している漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。ハガという男に小さな村の少女ニコラが命を救われ物語は始まる。実はその世界はゲーム世界であり、ハガはそのゲーム世界を観測する現実世界の人間であった。ハガに憧れたニコラと共に旅をするという異色の冒険ファンタジー作品である。デバッガーというゲーム開発側の役割に焦点を置いた数少ない作品であり、敵の倒し方等がバグやゲームの仕様を利用していて、飽きない斬新な設定の作品である。

本作の最初のページにおけるニコラの「繰り返しの平穏な毎日 それで問題ないと思っていました あの日までは…」という心中語。平凡な暮らしに飽き、外の世界に憧れを持つようになることを予感させるセリフだが、この世界がゲームの世界であり、ニコラはNPCだということを踏まえると、同じ行動を繰り返すNPCが、それに対して疑問をもつようになるというひとつにバグにも捉えられる。

ハガ「だから真面目にチェックしろって言ってるんだっ!」

ハガ達が敵対するデバッガーの襲撃された際に放った「だから真面目にチェックしろって言ってるんだっ!」という一言。ハガは真面目にデバッグをしていたことで見つけていたすり抜けられる壁を利用し、敵のひとりを撃退した。ハガの真面目さと共にこの作品の敵の倒し方の特徴が現れる胸アツな場面。

アキラ「それでボクはこの世界のありのままを受け入れることにしたんだ 要はこの世界の住人として自然に生きることにしたの!!」

アキラがハガ達と初めて対面した場面で自分について語るシーン。その後の物語に大きく関わってくる信条であり、「それでボクはこの世界のありのままを受け入れることにしたんだ 要はこの世界の住人として自然に生きることにしたの!!」というセリフの通り、ゲーム世界に順応することを掲げている。サイ公国編において同じ信条を持ったメンバーが数多く登場してくる。

アキラ「これ以上話し合っても意味ないでしょ」

アキラとハガの考え方がぶつかった際にアキラが発した「これ以上話し合っても意味ないでしょ」というセリフ。話し合いを諦め、戦いで決着を決めるという意志が強く表れている場面。これから戦いが始まるのだなという緊迫感が感じとれる。

アマノ「お前も大変だったな…つらかったろ 今までよく我慢したよ 連れて帰ってやれなくてごめんな 」

敵となってしまったアキラに対するアマノのセリフ。2人はそれまでの出来事から兄妹のような間柄になっていた。しかし、敵方の策で敵になってしまったアキラに対し「お前も大変だったな…つらかったろ 今までよく我慢したよ 連れて帰ってやれなくてごめんな」という言葉を投げかけた。救えなかった自分の無力さから来るアマノの謝罪であり、感動のセリフである。

マユ「本当の姿…ハガさんに…見られたくない フフ…でもそうね…ニコラちゃんにもいつかわかるよ」

マユはリザードンという爬虫類のような種族のため、見る人によっては醜悪に映る。その本当の姿を、好意を寄せるハガには見せたくないという乙女チックなセリフである。そしてそれを年若くまだ恋など知らなそうなニコラに対し「本当の姿…ハガさんに…見られたくない フフ…でもそうね…ニコラちゃんにもいつかわかるよ」と伝える姿は背景も合わさって、さながら青春のワンシーンのようである。

『この世界は不完全すぎる』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作者左藤真通とゲームAI第一人者による『メタAI』対談

作者左藤真通×ゲームAI第一人者三宅陽一郎が語る「ゲームAIとデバッグの現在地」
アニメ化を記念して『この世界は不完全すぎる』作者左藤氏とゲームAI第一人者の三宅氏が対談をしている。作中にも重要な存在として登場する「メタAI」に関して、実際のゲーム開発の観点から語られている。

マルチライターマフィア梶田と左藤先生担当編集が語る「左藤ワールド」

【コミックナタリー特集記事】マフィア梶田&担当編集! アニメ化『この世界は不完全すぎる』&ドラマ化『しょせん他人事ですから』原作の魅力
「この世界は不完全すぎる」のアニメ化と、左藤先生が原作を務める「しょせん他人事ですから」のドラマ化を記念して、それぞれの担当編集者とマルチライターのマフィア梶田の3人で独特な左藤先生の世界観を語る対談。「この世界は不完全すぎる」を作る際に参考になった作品や左藤先生の性格などが語られている。

異世界系アニメ5作品の主人公がコラボで集結

omochi1
omochi1
@omochi1

目次 - Contents