モブ子の恋(漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『モブ子の恋』とは、田村茜による漫画。『月刊コミックゼノン』(ノース・スターズ・ピクチャーズ)にて、2016年11月号に読切掲載後、2017年5月号から連載されている日常系恋愛漫画作品。
広島県を舞台に物語の”脇役”として、過ごしてきた主人公・田中信子の初めての恋を描く作品。大学生ふたりの片思いから、両思い、そして遠距離恋愛を経て恋を育むふたりの、もどかしくも応援したくなるような恋愛ストーリーで、2023年5月に実写映画化が発表されている。

信子の市役所の同期、社会福祉課に配属されている。姉と妹がおり、女子の輪に入るのがうまい。実は恋愛においても、これまで「彼氏」よりは「友達にはなりやすい」と言われることが多かった。同期の青池に恋をしており、不器用ながらも少しずつ食事に誘うなどアプローチをしていたが、あるきっかけで思いを伝えたが「今まで通り同期として仲良くしたい」と、振られてしまう。

その他の登場人物

太一(たいち)

通称「たいちゃん」。隅の幼馴染で信子が働く市役所近くで喫茶店を営んでいる。彼も過去に遠距離恋愛の末に振られてしまった経験があり、信子を気にかけている様子。
ずっと隅を妹のように思っていたが、隅が思いをと伝えたことをきっかけに、二人の関係も進展。少しずつ隅を女性として意識するようになってきている。

『モブ子の恋』の用語

モブ/モブ子

タイトルにもなっている「モブ子」の「モブ」とは、脇役・メインストーリーにかかわらないキャラクターを指す言葉。主人公の「信子(のぶこ)」という名前とかけられており、作中でも「モブ子?」と聞き間違えられてしまう描写が何度かある。

RINE

チャットツール「LINE」のこと。
テキストメッセージのやりとり・音声通話など「LINE」と同じ機能が備わっており、作中では「RINE」と表されている。

公務員試験

信子が卒業後の進路として目指していた公務員になるための試験で、職種によって内容が異なっている。
最初に目指していた「県庁」と実際に就職することになった「市役所」でも試験内容・日程が異なるため、信子は目指す勤め先に応じて何度か受験をしている。

『モブ子の恋』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

信子・入江の告白シーン

作品の1つの山場といえる「告白」シーン。金子(かねこ)や、安倍(あべ)に後押しされ、お互いに気持ちを伝える決意をし2人は2回目のデートに向う。デートは、「海の見えるお寺の町歩き」で、雑貨屋を巡ったり、高台から港や町を一望できる場で良い雰囲気を過ごした二人は最後に、海の見える港で、お互いの気持ちを伝ようとする。はじめ自らの思いを伝えようとしていた入江博基(いりえひろき)だが、先にこの日のデートの思い出だけでなく、いつも助けてくれて嬉しかったこと、そのうち、入江が特別になっていたこと、そして入江の特別になりたい、という気持ちを言葉にして先に田中信子(たなかのぶこ)が伝えた。「全部終わってもいいから伝えたいと思ったんです。入江君のことが好きです」と伝えた信子の顔はとてもかわいらしくモブ子にはみえない描写。それを聞いた入江も「俺も好きです」と返し、お互いが自分に好意を寄せられてるとは露知らずにいたため驚きながらも喜ぶが、派手に喜ぶ様子はなく、嬉しそうな表情を見せる二人の姿は可愛らしい。

信子・入江初めての旅行

信子が年末に愛媛の実家に帰省することになった際、信子は不注意で実家に両親も誰もいないタイミングで鍵を持たずに愛媛行きのフェリーに乗ってしまった。それを知った入江は、すぐに先回りし、先に松山に到着。不安な信子に寄り添い実家に両親が戻ってくるまで二人で松山で過ごすことに。はからずも初めて二人でお泊りの旅行をすることになり、松山各地をまわる二人の微笑ましい姿がみられる。夜、1つの部屋に宿泊することにするも、二人とも初めての「お泊り」に戸惑い「キス以上のこと」の経験に不安になってしまう。そんな二人は、お互い思っていることを吐露し、さらに関係が深まったエピソードは二人の恋人関係のあり方を象徴する名シーン。

信子・入江の卒業旅行

二人は、大学卒業前に金沢に卒業旅行に行くことに。観光地を巡る中で、これからのこと、遠距離恋愛をどのように乗り越えるかを話し合う。旅行中に参加した和菓子作り体験で同じテーブルに相席となった社会人カップルの、体験中にもかかわらず仕事が鳴り止まない彼氏と社会人になり学生の頃にようにいかないと不安を吐露する彼女のやりとりをみて、不安になってしまった信子と入江。だが、ゆっくりと、社会人と大学院生という二人のすれ違いや物理的な距離をどのように埋めるか、お互いの気持ちを話し合い、さらに絆を深める旅行となった。

『モブ子の恋』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作品の舞台

作者の田村茜の出身地である広島市が舞台となっており、その中でも、安佐南区上安駅周辺がモデルとなっているといわれ、周辺施設が作品内で度々描かれている。二人の出会いの場となったスーパーのモデルは、フレスタ安店。残念ながら2019年に閉店してしまった。

モブ子の習性

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