スケルトンダブル(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『スケルトンダブル』とは、日本の漫画家・コンドウ十画(とかく)によるアクションバトル漫画。2022年8月から集英社の漫画配信アプリ『少年ジャンプ+』にて連載を開始した。透明人間をテーマにした漫画作品。透明人間になることができた人間は特殊な能力・UB(ユニークブラッド)を授かる。その力は超常的で、人には到底及ばい領域だった。
8年前、主人公の荒川ヨドミの父が怪死した。当時では説明のつかないその事象その透明人間の戦いに否応なしに巻き込まれていくのだった。

『スケルトンダブル』の概要

『スケルトンダブル』とは、日本の漫画家・コンドウ十画(とかく)によるアクションバトル漫画。2022年8月から集英社の漫画配信アプリ『少年ジャンプ+』にて連載を開始した。透明人間をテーマにした漫画作品。透明人間になることができた人間は特殊な能力・UB(ユニークブラッド)を授かる。その力は超常的で、人には到底及ばい領域だった。新しい透明人間の解釈を交えた、迫力のバトルアクションが魅力的である

始まりは東京。新宿駅東口交差点で1人の男性が怪死した。何かに貫かれて宙へと突き上げられたように見えたが、その「何か」は人には見えない透明なものだった。
事件から8年後、謎の死を遂げた男性の息子である高校2年生の荒川ヨドミ(あらかわ ヨドミ)は平穏な日常を送っていた。しかし透明人間(スケルトン)の頭蓋骨・山本タクト(やまもと タクト)と出会い、日常が一変する。ヨドミ自身も透明人間の力を得て、父親の死の真相を巡る戦いに身を投じるのだった。

『スケルトンダブル』のあらすじ・ストーリー

荒川ヨドミと山本タクト

主人公の荒川ヨドミ(あらかわ ヨドミ)はどこにでもいる普通の高校2年生。ただ少し特殊なのは、父親・荒川ヨドミが8年前に怪死したということのみ。ハヤオは新宿駅のど真ん中で何者かに貫かれて空高く宙を舞い死亡した。当時は謎の怪死事件として世間で騒がれていたが、事件から8年経過し、ヨドミは平穏な日々を送っていた。

そんなある日、ヨドミの元に喋る頭蓋骨が送られてきた。自らを山本タクト(やまもと タクト)と名乗るその頭蓋骨は、ヨドミに身体が透明になる力を持ってやってきた。ヨドミは自分が透明人間(スケルトン)になってしまったことに困惑したが、必要以上に騒がず、冷静だった。山本とも普通にコミュニケーションを取るヨドミに対して、山本は普通すぎると逆に心配する。

荒川ヨドミを助けに現れた鎧畑ショウコ(透明人間)。

山本はある日、ヨドミに話があるから散歩に連れ出してほしいと言った。ヨドミは山本の言うように、山本を連れて山のほうへ散歩に出かける。その時、ヨドミと同じような透明人間の男・ラモンの襲撃にあった。ラモンによるとヨドミの父・ハヤオが死んだのは山本にあるという。それは事実であり、この日山本は全てをヨドミに告白しようとしていたのだ。ラモンは山本が必要だったようで、ヨドミから山本を奪おうとする。山本を渡すまいとしたヨドミは酷い怪我を負わされ、山本を奪われてしまった。山本はこれ以上ヨドミに迷惑をかけないために大人しく捕まり、抵抗もしない。幸いヨドミの怪我は透明人間の力ですぐに回復ができた。ヨドミはこれ以上変なことに巻き込まれるのはゴメンだと考える。しかしその考えとは反対に気づけばヨドミは山本を助けに行っていた。戦い慣れをしているラモン相手にヨドミは善戦するが、勝つことはできなかった。そこに現れたのは透明人間対策室という内閣の組織・透明人間対策室に所属する鎧畑ショウコ(よろいばた ショウコ)という透明人間の女性だった。圧倒的な力を持って鎧畑はラモンとその仲間を撃退。後日ヨドミに自身の知る透明人間に関することを話した。

後日、ヨドミは山本と鎧畑から透明人間について聞かされる。そして父・ハヤオの死は透明人間の研究をしていた組織のせいであることがわかった。そのことについては現在政府について秘匿されている。ヨドミは真実をつまびらかにすることを決意。そのために透明人間として強くなるための特訓を始めるのだった。

ギュゲスの会との対峙

ヨドミを助けにやってきた鎧畑ショウコ。

鎧畑と別れてすぐのことだった。ヨドミが山本タクトと家に帰り自室に戻るとラモンがいた。そのままヨドミ達はラモンに連れ去られ、ラモンが所属する組織・ギュゲスの会のアジトに連れて行かれた。ヨドミ達はそのままギュゲスの会のボスである多々良トオル(たたら トオル)に引き合わされる。多々良は過去、山本タクトと同じ透明人間を研究する組織にいた。そして全人類を透明人間化するという途方もない野望を持っていた。そのためであれば研究の過程で何が犠牲になってもいいし、自分にとって有益なものは何でも使う。多々良とはそういう人物だった。多々良はヨドミに協力を求めた。しかし当然ヨドミはそれを拒否する。ヨドミは山本タクトと共にアジトの一室に閉じ込められた。

しばらくしてヨドミからの提示連絡がないことを不審に思った鎧畑が、ギュゲスの会のアジトを突き止めて助けにやってきた。鎧畑はギュゲスの会と交戦。その間、ヨドミも脱出を図る。その途中、ギュゲスの会のメンバーの1人・国雲ヘイジ(くにくも ヘイジ)と戦った。ヨドミは国雲を無力化することに成功したが重症を負って気を失う。

ヨドミが気を失っている間に鎧畑がギュゲスの会を撃退してその場を制圧した。ほとんどのメンバーを逃がすことになったが死者を出さずに済んだ。この一件でヨドミと山本タクトの所在が透明人間対策室にばれてしまい、ヨドミと山本タクトは今度は透明人間対策室に連れて行かれるのだった。

戦う決意

透明人間対策室室長の白神(しらがみ)は、ヨドミにこれ以上動き回られると面倒なので、ヨドミを平穏な生活に戻そうと画策した。ヨドミの母を呼び、事情を説明。そうすればヨドミは母親にこれ以上心配をかけまいとするはずだと白神は考えた。しかしヨドミの母はヨドミの意志を尊重し、ヨドミの好きなようにやらせるという。最初は面倒だと思った白神だったが、ヨドミとの交渉を重ねる内にヨドミが有能な人物だとわかり、興味を持つようになった。ヨドミの条件を受け入れ、互いに譲歩し合えるところで協力し合う。

ヨドミはギュゲスの会の国雲と戦闘した時に見た、透明人間の力を使って骨を生み出し武器として戦う方法を身に付けていた。ヨドミはそれを透明人間対策室の人間に共有して組織全体の戦力強化を図る。一方その頃、ギュゲスの会は、透明人間の力を世に示すためにその力を使って無差別大量殺人をあちこちで起こすようになった。まずは2人、次は4人。そして8人、16人と犠牲者がどんどん増えていく。ヨドミ達は増えていく犠牲者に焦りながらも対策を練り、対策室で一番強い鎧畑を多々良の元へ送り込むことに成功した。鎧畑はそこにいたギュゲスの会のメンバーをほぼ殲滅し、多々良の拘束も叶った。しかしそこにラモンが現れた。多々良の野望に興味がなく、己の目的のためにギュゲスの会に所属していたラモンは、一度ギュゲスの会を離れていた。何もかもがどうでもよくなり、ラモンはギュゲスの会にいることで手に入れた目的のものーーー行方不明だった学生時代の先輩・菱紋マガリ(りょうもん マガリ)の遺したもの「ダブル」を発動。これによってラモンは、他の透明人間と一線を画す存在へと成った。鎧畑はラモンと交戦するが、深手を負い、透明人間化が切れてしまう。そこに現れたのはヨドミだった。ヨドミとラモンの最後の戦いが始まるのだった。

『スケルトンダブル』の登場人物・キャラクター

主要人物

荒川ヨドミ(あらかわ ヨドミ)

『スケルトンダブル』の主人公の少年。高校2年生。
8年前、まだヨドミが8歳か9歳の頃、父親が怪死を遂げた。そのせいで警察関係者やマスコミの人間に囲まれた日々を過ごしたため、どこか達観したような落ち着きがある。思考能力に長けており、策略、交渉、分析などは大人も顔負け。父親の死の真相が知りたく、それを公にすることを目的にしている。

山本タクト(やまもと タクト)

最初に透明人間になった人物。
普通の人間が透明人間になる研究・実験を行う団体に所属しており、透明人間になるための実験体の被検体として名乗り出た。結果、よくわからない透明の白骨体になってしまった。頭蓋骨には山本タクトの自我や記憶があり、コミュニケーションを取ることが可能。ただ頭だけなので移動するには誰かに持ち運んでもらう必要がある。
ヨドミの父の死の間接的な原因であり、ヨドミに対して罪悪感を抱いている。

荒川ヨドミの家族

荒川ハヤオ

8年前に怪死を遂げたヨドミの父。犯人は山本タクトの骨を媒介に産まれたLBVという透明人間にしか見えない未知の存在だった。だが、LBVがどこから来た何なのか、なぜ動くのか、目的は何なのか、などは一切不明であるため、殺された原因については謎である。

荒川ユバナ

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