Aチャンネル(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『Aチャンネル』とは、黒田bbが芳文社の月刊誌『まんがタイムきららキャラット』で連載した日常ゆるふわコメディ4コマ漫画である。2011年4月から6月にテレビアニメ化された。同誌には2008年10月号からゲストとして掲載を行い、その後2008年12月号から2021年1月号まで連載された。略称は「Aチャン」である。高校生の百木るん(ももきるん)とその後輩の一井透(いちいとおる)を中心に、学園ストーリーが進行する日常のゆるゆるふわふわなコメディがこの作品の見どころだ。

『Aチャンネル』の概要

『Aチャンネル』とは、黒田bbが芳文社の月刊誌『まんがタイムきららキャラット』で連載した日常ゆるふわコメディ4コマ漫画である。2011年4月から6月にテレビアニメ化された。同誌には2008年10月号からゲストとして掲載を行い、その後2008年12月号から2021年1月号まで連載された。
中学校を卒業し、高校に入学する一井透(いちいとおる)が1つ先輩で既に高校生となっている百木るん(ももきるん)と同じ高校に入学する所から物語は始まる。一井透は百木るんの事が大好きで、何かと危なっかしいるんの世話を焼いていた。ある日、るんが男友達と話していたところ、それに嫉妬したトオルが金属バットを持って現れる。そこでるんの友達と出会い、その4人がこの物語の中心として描かれている。
作中では本名が出てくることはほとんど無く、それぞれが名前に近いあだ名で呼ばれている。百木るんは「るん」、一井透は「トオル」、天王寺渚(てんのうじなぎさ)は「ナギ」、西由宇子(にしゆうこ)は「ユー子」だ。その女子高生4人を中心に、日常がゆるふわコメディタッチで描かれている。テレビアニメのキャッチコピーは「女子高生4人のハイスクールライフ」である。

『Aチャンネル』のあらすじ・ストーリー

るんと同じ高校に入学するトオル

るんのことが大好きなトオルは、るんが通う高校を受験する。見事に合格し、そのことを一番にるんに伝えようと彼女の部屋にやってきた。するとそこには、るんと見知らぬ女の子が抱き合っている姿があった。即座に敵と認識したトオルは見知らぬ女の子に近寄り、るんから離れるように、相手を突き飛ばす。その女の子が後に友達になるユー子である。そんな一件からも月日が経ち、トオルはるんと同じ高校に登校する日が来た。学校生活の初日からトオルは抜け目なく、るんに近寄る男も女も警戒していた。るんは男の子の友達も多く、よくおしゃべりしている。そのタイミングを経験値と第六感でトオルは感知し、その良からぬ状態を察知するとバットを持って全速力で1階の自分のクラスから2階の2年のクラスまで走ってくる。バットを振り回して威嚇し、るんから男の子たちを遠ざける。するとそこにるんの友達で常識人のため突っ込み役であることが多いナギが現れ、「今日も精が出るね」とトオルをなだめる。男の子たちが散っていき落ち着いたトオルは、バットを下ろし会話が始まる。トオルは口数が少なく、良くしゃべるのはるんと、高校合格の知らせの時からトオルから敵と認識されているユー子だった。
晴れてるんと同じ高校に入学できたことをトオルは喜び、これからの高校生活への期待に胸に躍らせるのだった。

高校生活が始まってある日、朝が弱いるんは、眠さのためか靴下を片方履き忘れる。そのことをトオルから注意されたるんは、寝ぼけながらもかがんで靴下を確認する。「あーホントだぁー」と寝ぼけたまま話し始めたが、トオルはそのかがんでいる状態を見て、顔面蒼白で驚く。「るんちゃん…パンツも履いてない…」と驚きのままにるんに伝えた。るんはこのままでは学校に行けないので、急いで戻りパンツを履いて学校に向かった。
その日の放課後、雨は降っているが傘を持っていない4人は、止むのを待っていられず走って帰ることになる。だが流石にびしょ濡れになり、その場所から一番近いナギの家で制服を乾かすことになった。制服を乾かしつつ、お風呂も入ろうということになり、るんとナギの2人とトオルとユー子の2人に別れて入る。るんとナギはともかく、トオルとユー子はあまり仲良くなく、そのことを少しだけ気にするナギだった。るんとナギが先にお風呂に入っている間、ユー子は気まずさを感じていたが、突然トオルが「映画を見ない?」と提案してきた。しかし、始まったのはユー子の苦手なホラー映画だった。その映画を見ているとるんとナギがお風呂から上がってきて、結局4人で見ることになる。終了後、トオルとユー子はお風呂に入った。2人は時間を共有し、友達のような関係になれたのだった。

同級生の友達ができたトオル

2年生の教室で、るん、ナギ、ユー子が1年生のクラスでのトオルの生活がどのようなものなのか気になるという話題が出る。1年生の教室をのぞくことにした3人は、トオルの意外な 優等生ぶりを見て驚き、トオルをからかう。トオルは担任の先生からも信頼され、頼まれ事を多くされるようになっていた。そんなトオルに憧れ、「友達になりたい」と考えているトオルの隣の席のユタカは積極的にアプローチをかける。同じクラスで隣の席のユタカは名前を今井豊(いまいゆたか)といい、周りの友達からは「ユタカ」と呼ばれている。ユタカはトオルにあの手この手で友達になるためのきっかけを作り出す。教科書をみせてもらったり、分からない所を聞いたりして声をかけていた。ガンガンアプローチをかけてくるユタカに対し、トオルは若干の煩わしさを感じていた。トオルはあまり喋らず、静かに過ごしていたいと考えているので、ユタカが近くに来たり喋ってきたりすると逃げるようになっていた。そんな状態でも気付かずにアプローチし続けるユタカに対し、注意したのはユタカの幼馴染のミホだった。ミホは名前を野山美歩(のやまみほ)といい、友達からは「ミホ」と呼ばれている。注意を受け、流石に反省したのかユタカはアプローチをやめた。そうしてトオルに静かな生活が戻ってきた。だが、しつこく声をかけられ続けたトオルは、急に止まったユタカのアプローチが、無いなら無いで少し寂しいと感じるのだった。このことをきっかけにトオルは逃げたり、避けたりせずにユタカと話すようになった。

また別の日、トオルはユタカの友人であるミホからも「友達になりたい」と話しかけられた。実は、ミホもトオルに憧れていて、ユタカの行動力に少し嫉妬していたのだ。そんな時、一緒に掃除をするため、話すチャンスがやってきた。そこで思い切ってミホもトオルに「友達になりたい」と打ち明けたのだ。トオル自身、何故自分が憧れる対象なのか理解できなかったが、面と向かって友達になりたいと言われると恥ずかしく感じ、その場をはぐらかした。だが、それからミホとも話すようになった。こうして、トオルに同学年の友達ができた。

夏休みを満喫する4人

夏休み真っ最中の暑い日。るんは「みんなで海に行こう!」と提案する。だが、トオルとナギからの反応はイマイチで、行きたくなさそうな態度。トオルは自分が身に付けられる水着がなく、ナギは自分に課したダイエット目標の2キロ減を達成していなかったためである。2人の微妙な反応に行く気満々だったユー子とるんは、海に行くことを一旦は断念した。
そんなある日、ユー子とナギはショッピングに出かける。いろいろなお店を物色する中で、ユー子は水着の店を見つける。ユー子は水着を見たくなり、ナギに「少し見て行かない?」と提案する。「見るだけなら…」と渋々付き合うナギだが、気になるデザインの水着を発見した。ナギはユー子に隠れて試着する。だが、その様を一部始終ユー子に見られ「今度、海行く?」とユー子はナギを誘った。試着している状態で断れるはずもなく、ナギは海に行く提案を承諾した。
そして同じ頃、外出からトオルが部屋に戻るとそこには、るんからのプレゼントの水着が置かれていた。その水着はトオルにちょうどよく、トオルも海に行きたくなった。ユー子とるんの作戦が功を奏し、晴れて4人で海に行くのだった。

夏休み中の登校日、各学年それぞれのクラスで、 2学期までに記入する進路相談のアンケートが配られた。しかし、ユー子はアンケート用紙を学校に忘れてきてしまった。どうしてもその日の内に用紙が必要だったユー子はナギに「一緒に夜の学校に用紙を取りに行こう」とお願いする。最初は面倒くさいと感じ断っていたナギだが、夜の学校に行くことに興味がわいて、一緒に行くことにした。夜、ユー子が学校に行くと、そこには何故かトオルとるんの姿があった。「どうして2人もいるの?」と尋ねると、ナギが「夜の学校に忍び込むなんて楽しそうだから2人も誘った」と言った。こうして4人の夜の学校冒険が始まった。
おそるおそる歩いていると、窓の外から青白い人魂のようなものが見える。ビビる4人は走り出した。人魂が見えなくなると、自分たちの教室に向かう。慎重に歩いていると、今度は人影にぶつかった。びっくりした4人は大声をだし、ひっくりかえる。すると、ぶつかった相手の方もドサッと倒れた。そのことにビックリし、相手をよく確認すると、養護教諭の佐藤先生だった。4人は慌てて佐藤先生を保健室に連れていき、ベッドに寝かせた。どうやら佐藤先生は病弱で、貧血で倒れたらしい。しばらくすると、佐藤先生は目を覚ました。大丈夫そうだったので、4人は夜の学校を後にした。その帰宅途中にみんなと別れたユー子は自分の目的だったアンケート用紙を持ってきていないことに気づくのだった。
こうして4人は思い出をたくさん作り、夏休みは過ぎていった。

それぞれの新学期が始まる

夏休みが終わった新学期の初日。いつも仲よしのるんとトオルがケンカをしてしまった。いつもとちょっとだけ違う2人の様子を見たナギとユー子は「なんとかしよう」と画策する。だが話を聞いてみると、その喧嘩をした日は、喧嘩の後はそのままるんの家に泊まり、一緒に寝たという。「それは喧嘩なの?」と尋ねるナギにるんは頷いた。腑に落ちないが、そのまま様子を見ていると確かに2人は口を利かない。そんな状態がその日の夕方まで続き、「どうにかしないとな」と考えたナギはるんを見る。するとるんは「このままじゃだめだ」と売店に走り、お菓子を購入する。一緒に行動していたナギが付いていくと、トオルのいるはずの1年のクラスに着いた。だがそこにトオルは居なかったので、自分たちのクラスに戻ることになる。戻ると、るんの机にはジュースが置いてあり、そのジュースの底をみると「ごめん」とかいてあった。そのジュースはトオルからのもので、お互い考えることが一緒だった。こうしてるんとトオルは仲直りした。

10月の終わり、ハロウィーンが近づいたある日。「以前から興味があった」というるんの提案により、お菓子を作ってみんなでハロウィーンパーティーをすることになった。るんとユー子でお菓子を作ることになったが、2人ではお菓子はできないと思ったトオルは、お菓子を用意して、ハロウィーンパーティーに向かった。案の定るんとユー子のお菓子作りは失敗しており、トオルの機転で用意したお菓子でハロウィーンパーティーを無事に開催できた。
そして年末も近い冬の日。るん、ナギ、ユー子は3人でトオルの家へ遊びに行った。その日は珍しくトオルから「自分の家に来て欲しい」とお願いされたのだ。3人がトオルの家に着いて部屋に入ると、いつもは整頓されている部屋が珍しく散らかっており、不思議に思っていると、現れたトオルの腕には1匹の子猫が抱えられていた。話を聞くと、捨てられていた猫だという。どうやらトオルはその猫を飼うと決め、るん達に猫をお披露目するために呼んだらしいのだった。その帰宅途中にるんとトオルは猫の名前を考えることになり、るんがちょうど目の前にあった自動販売機に炭酸が多いことから着想を得て「炭酸でいいんじゃない?」と言い出し、子猫の名前は「炭酸」となった。

トオルの誕生日を祝福

年の瀬迫る12月のある日。いつものように4人で帰る途中、校門の近くで学校説明会に来ていた中学生を見かける。トオル達は高校受験のシーズンが近いこと実感し、自分たちの高校受験を思い出した。るんは高校受験の時、最初は今の高校より、偏差値の低い高校を受験しようと考えていた。その相談を自分の母にすると「いいんじゃない、るんの学力にも合っているし」と賛成してくれた。だが話の流れで1つ学年が下のトオルが自分と同じ高校を受けると話したら、母は「その高校ではダメだ」と反対し、今の通っている高校を受験することに決まった。そのため高校受験は勉強が大変で、トオルに教えてもらい何とか合格することができた。そしてその次年度にトオルは受験し、余裕で合格したのだ。
受験シーズンの時期とトオルの誕生日が被っており、そこから「今年のトオルの誕生日はどうするか」という話になった。るんとトオルの受験があったため、2年間は簡単にすませていた。だが今回は同じ高校で受験もない期間なので、ちゃんと誕生日を祝いたいということになった。そこでるんの提案で、明日朝の時間にショートケーキを食べようということになった。
翌日、るんはちゃんとショートケーキを持ってきたが、「そのショートケーキにはワサビ入りが混ざっている」といいだした。るんが言うには「そっちの方が、楽しいでしょ」ということだった。るんの天然と個性的な考えに他の3人は驚いたが、明らかにワサビ入りのショートケーキがどれか分かるほどに入っていた。3人はお互い譲り合うが、最終的にはユー子が食べることになった。これで終わりかと思ったら、るんは「もう1個あるよ」と言い出した。そのもう1つは見た目では分からず、結局それぞれ選んで食べることにした。だがそのもう1つのワサビ入りのショートケーキを引いたのはるんだった。ふざけすぎたるんに天罰が下ったのだった。るんとユー子が泣きながらそのワサビ入りのケーキを食べることで、朝の誕生日会が終了した。それぞれのクラスに戻り授業が始まると、トオルは貰ったショートケーキを教科書で隠して授業中に食べた。

天然で個性的なるんとおしとやかでスタイル抜群のユー子、突っ込み役で常識人のナギ、そしてるんのことが大好きで、るんのことになると見境いがないトオルの4人のゆるふわハイスクールライフはこれからも続いていくのである。

『Aチャンネル』の登場人物・キャラクター

主人公

百木 るん(ももき るん)

CV:福原香織

本作の主人公で、「るん」と呼ばれている。3月3日生まれの16歳で、身長158cm。家族構成は父、母、兄2人だ。葵ヶ丘高校の2年4組所属で、教室での席の位置は、最後列かつ最も窓側の列。セミロングの金髪で、前髪をあげておでこを出している。ピンクやパステル系の色が好きで、フワフワしたスカートをよく着ている。天然系少女で、忘れっぽい。あるときパンツを履き忘れて登校し、トオルに注意されるまで気が付かなかった。また、授業中に居眠りをしたり、風見鶏を生きている鳥と間違えるなど、ドジとボケに限りがない。

主要人物

一井 透(いちい とおる)

CV:悠木碧

作中では「トオル」と呼ばれている。12月12日生まれの15歳で身長141cmで家族構成は父、母、猫である。両親は共に働いている。葵ヶ丘高校の1年7組所属で、教室での席の位置は、最後列かつ窓側から2番目の列。クラスでの素行は良く、教諭や周囲からも信頼されている。髪型はウニを連想させるようなクセっ毛であり、幼児体型。洋服がSサイズでも大きく、小学生時代のるんの水着が合う。そのため、「もう少し太りたい」と言ってナギに怒られている。るんとは幼馴染で、大の仲良し。

天王寺 渚(てんのうじ なぎさ)

Yukiwasaki19808
Yukiwasaki19808
@Yukiwasaki19808

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