結束バンド(ぼっち・ざ・ろっく!)の徹底解説まとめ

結束バンドとは2018年からまんがタイムきららMAXで連載している漫画『ぼっち・ざ・ろっく!』に登場する、高校生4人組のロックバンドである。2022年のアニメ化に伴い、発売したフルアルバム『結束バンド』は初週売り上げ7.3万枚を達成した。メンバーはGt.後藤ひとり、Gr.伊地知虹夏、Ba.山田リョウ、Gt.Vo.喜多郁代で構成している。ロックバンドとしてのスタイルはそれぞれの「個性」を大切にしており、歌詞では現状を無責任に肯定せず、今の自分を精一杯生きていることが表現されている。

結束バンドの概要

結束バンドとは、Gt.後藤ひとり、Gr.伊地知虹夏、Ba.山田リョウ、Gt.Vo.喜多郁代から結成されている、2018年からまんがタイムきららMAXで連載している漫画『ぼっち・ざ・ろっく!』に登場する高校生4人組のロックバンドである。作中に登場する下北沢のライブハウス「STARRY」を拠点に活動しており、メジャーデビューを目標に掲げてるインディーズバンドである。2022年にアニメ化され、それに伴い実際の楽曲が制作された。

楽曲制作はアニメの制作を務めるアニプレックスが担当。編曲のほとんどは三井律郎が担当し、作詞作曲はヒグチアイ、音羽-otoha-、KANA-BOONのギターボーカルの谷口鮪など多くのアーティストが参加している。演奏についてはドラムを比田井修、ベースを高間有一、ギターをakkinと三井律郎が担当している。

代表曲はアニメOPの「青春コンプレックス」、劇中歌の「ギターと孤独と蒼い惑星」、「星座になりたい」などである。アニメのOPとして放送開始直後に発売されたシングル『青春コンプレックス』はオリコン最高19位だったが、その後アニメ放送終了後に発売されたアルバム『結束バンド』は初週売上7.3万枚を達成しオリコン1位となるなど、アニメを元としたバンドとしては異例の大ヒットとなった。

彼女たちの楽曲には、それぞれの「個性」が感じられる。特にその歌詞には、後藤の人前で自分をうまく表現できない葛藤と、それでも少しずつ前を向こうとする気持ちが表されている。ただ無責任に現状を肯定せず、今の自分を精一杯生きていると感じさせる歌詞が高校生らしくもあり、うまく自分らしさを表現できない人々の心に刺さっている。

結束バンドの活動経歴

結束バンドの原点

「STARRY」ができた時の虹夏

結束バンドが活動拠点としている下北沢のライブハウス「STARRY」は、Dr.伊地知虹夏(いぢちにじか)の姉である伊地知星歌(いぢちせいか)によって運営されている。この「STARRY」は姉の星歌が自分のために作ったと虹夏は考えている。虹夏が9歳、星歌が21歳の時、星歌はバンド活動に熱中しており家族との時間を避けていた。そのため虹夏はバンドに姉を取られたと思い、バンドが嫌いだった。そんな中、母が事故で亡くなってしまい、虹夏は学校にいけないほどふさぎ込んでしまった。星歌は生前の母に言われた「世界一仲のいい姉妹でいてほしい」という願いをかなえるため、自分のライブに虹夏を連れ出す。その時母の死後初めて笑った虹夏をみて、その笑顔をずっと見たいと思い、虹夏の居場所を作るために星歌は「STARRY」を作る。虹夏はそんな姉の気持ちに気付いて、自分のためにバンドをやめた姉のために「STARRY」を有名にしたいと思い、実力のあるバンドを結成したいと考えていた。

結成と初ライブ

初ライブの様子

虹夏ははじめ、バンドをやめたばかりの幼馴染であるBa.の山田リョウに声をかけた。山田は当時所属していたバンドを方向性の違いから脱退、バンドそのものが嫌になっていた。山田は虹夏の「リョウのベースが好き」という言葉から、自分らしく演奏できると思い結束バンドが結成される。

その後、ポスターなどでメンバー募集をかけ、それを見たGt.Vo.の喜多郁代(きたいくよ)が加入する。しかし、喜多は当時ギターが全く弾けなかった。そのため合わせの練習などを徹底的に避け、その後ライブ当日に逃げ出してしまう。困った虹夏は偶然公園に一人でいたGt.後藤ひとりを見つけ、助っ人を頼む。後藤は当時「guitarhero(ギターヒーロー)」として動画投稿サイト「オーチューブ」で活動しており、ソロとしての実力はあった。だが、だれかと合わせるのが今日が初めてであることと引っ込み思案な性格からうまく演奏できず、本番ギリギリまで出演を迷ってしまう。そんな時山田が段ボールをかぶって演奏することを提案し、インストバンドとして何とか初ライブを成立させた。ライブ後、後藤も正式に加入する。

初ライブはインストバンドとして乗り切ったが、本来はボーカルを入れたいというバンドの方針から改めてGt.Vo.を探し始める。後藤は高校で「歌がうまい」「今は辞めてしまったがバンドでギターをやっていた」という噂を聞いて、逃げ出したギターが喜多だと知らずに声をかける。喜多は後藤にギターが弾けないことを打ち明け、ギターを教えてもらうことを条件にバンドに加入することを約束する。しかし、この時後藤は喜多に自分の所属するバンドが結束バンドだと伝えていなかった。そのため、虹夏と山田と会ってからは逃げたうしろめたさもあり、再加入を断った。その時後藤が喜多の指先が固くなってることを指摘し、ギターを弾けるようになりたい気持ちをほかのメンバーも感じ取り、喜多は改めて結束バンドに加入した。

4人での初ライブ

後藤によるアドリブのソロのシーン

喜多の再加入後、拠点とするライブハウス「STARRY」にて4人での初ライブを行った。この時、オリジナル楽曲である「ギターと孤独と蒼い惑星」と「あのバンド」が初披露された。このライブは台風が直撃したこともあり客入りが非常に悪かった。さらに活動を始めたばかりである点、トップバッターであったこともあり、会場は温まっていなかった。その中で始まった1曲目「ギターと孤独と蒼い惑星」は正直良い出来ではなかった。その空気を変えるために後藤がアドリブでソロを始める。これをきっかけにほかのメンバーも客も一体となり初ライブを成功させる。

秀華高校文化祭ライブ

一弦が切れたギターでボトルネック奏法によるソロ

初ライブ後、次の目標が決まらない中、後藤と喜多の通う秀華高校で文化祭が近づいていた。この文化祭では個人ステージがあり、演奏を披露することができる。はじめは後藤が勢いで参加希望用紙を書いたことがきっかけで、他メンバーに参加について相談しようとするが、喜多が用紙を先に提出してしまう。この時、喜多は「後藤のかっこいいところをクラスメイトなどに見てほしい」と思っていた。

ライブ本番では、初ライブのような緊張感はなくとても盛り上がった。しかし、ライブ中後藤のギターが故障するアクシデントが発生した。2曲目のソロの直前にペグの故障により1弦が切れてしまい、2弦もチューニングが合わない状態になってしまった。この時、喜多はいち早く後藤のアクシデントに気づき、アドリブでソロをつないだ。その後、後藤は近くにあった空き瓶を使いボトルネック奏法を用いて無事ソロを演奏した。この時、実はリズム隊の2人はソロの部分をリピートしており、後藤が何かやると信じてもう一度ソロの部分を演奏していたのである。MVでは本来後藤が演奏するはずだったソロが演奏され、ソロパートの部分はアニメ版の半分の長さになっている。演奏後、後藤は感極まった喜多にマイクを振られるが、何を話していいかわからず、何も言わずに客席にダイブしてしまう。この時の映像はネットにもアップされ、一部で有名になった。

「未確認ライオット」出場

「未確認ライオット」のライブ審査の様子

文化祭でのアクシデントをきっかけに後藤は新しいギターを買い、順調に活動する結束バンドだったが、ある日のライブを聞きに来た音楽ライターにより後藤が「guitarhero」であることがメンバーに知られてしまう。事前に気が付いていた虹夏を除き、後藤は自分が「guitarhero」であることをメンバーに話していなかった。さらに、ライターは後藤のみにデビューの話を持ち掛けるが後藤は拒否する。この際にライターに言われた「ガチじゃない」の言葉からそれぞれがバンドの在り方について考え始める。メンバーがそれぞれで考えた結果、優勝すればメジャーデビューの可能性のある「未確認ライオット」への出場を決意する。

「未確認ライオット」はデモ審査、ウェブ投票、ライブ審査の順に行われ、最終審査はフェス形式で行われる。結束バンドは「未確認ライオット」のためにライブ活動と並行して、新曲「グルーミーグットバイ」を完成させる。この曲でデモ審査を突破、その後のウェブ投票のため、ファンとの共同でMVを作った。このMVやビラでの宣伝などを行いウェブ投票に挑むが、上位30位通過のところ中間順位48位となってしまう。しかし、「次にバズる若手バンド」という記事に取り上げられたこともあり、最終順位28位とギリギリではあるが通過した。ライブ審査では素晴らしい演奏を披露するが、前評判を覆すことができず敗退となった。

レーベル所属

実は「未確認ライオット」のライブ審査での演奏を、以前後藤を「guitarhero」と見抜いたライターが聴いていた。ライターは初めて会った時からかなりうまくなっていた結束バンドを見て、レーベル所属の話を持ち掛ける。その後、結束バンドは正式にレーベルに所属した。

結束バンドのメンバー

後藤ひとり(ごとうひとり)

CV:青山吉能

Gt.担当。2月21日生まれ。秀華高校1年から作中で同高校2年に進級する。作中では作詞を担当している。結束バンドとして活動を始める前から動画投稿サイト「オーチューブ」にて「guitarhero(ギターヒーロー)」として人気バンドのカバー動画を投稿していた。バンド結成当時には登録者数3万人を達成していたが、引っ込み思案な性格からライブでは本来の実力を発揮できていない。しかし、バンド活動を通じて技術を上げ、ライブでの演奏のクオリティは上がっている。それに伴ってか、「guitarhero」としても1年ほどで登録者数が8万人まで増加した。バンド内では「ぼっち」、「ぼっちちゃん」とも呼ばれる。

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