魔道祖師(小説・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『魔道祖師』とは、墨香銅臭による中国小説及びアニメーション作品である。古代中国を舞台としたファンタジー作品で、主人公の魏無羨と藍忘機の2人の出会いから別れ、そして再会を描いた物語である。小説版はBL作品として、アニメーションはブロマンス作品として公開されている。また、『魔道祖師』を原作とした実写ドラマ『陳情令』もブロマンス作品として公開されている。戦闘シーンのアニメーションの美しさや、中国ならではの建物や景色がまるでアニメとは思えないほどリアルに描かれているところもみどころである。

『魔道祖師』の概要

『魔道祖師』とは、中国の小説家である墨香銅臭(ぼっかどうしゅう/モーシャントンシウ)によって小説オンラインサイト「晋江文学城」で2015年10月31日から2016年3月1日まで連載されたオリジナルBL小説、及び2021年1月10日からAmazonプライムビデオやABEMAで放送されたブロマンスアニメーションである。作者の墨香銅臭は『魔道祖師』の他に同じく古代中国を舞台としたBL作品『天官賜福』や主人公が転生し、小説の中の登場人物になるBL小説『人渣反派自救系統』といった中国内で話題となった作品を連載している。国内のみならず海外でも人気を集めたことで、小説は中国の他に台湾や日本、ベトナム、韓国、タイなど数多くの国で出版されている。アニメーションは本国で2018年7月9日に中国の動画サイト「テンセントビデオ」で『魔道祖師 前塵編』配信が開始される。その後2019年8月3日に第2期となる『魔道祖師 羨雲編』、2021年8月7日に第3期となる『魔道祖師 完結編』が放送される。さらに2020年9月9日にWOWOWにて、その後2021年1月10日にAmazonプライムビデオやABEMAにて日本語字幕版が満を持して放送開始する。日本語吹き替え版は2021年1月10日よりWOWOW、TOKYO MX、BS11にて放送された。日本語版吹き替えのダブル主人公・魏無羨を演じるのは『黒子のバスケ』で黄瀬涼太役の木村良平、藍忘機を演じるのは『ハイキュー!!』の夜久衛輔役や『アイドリッシュセブン』の千役の立花慎之介である。また、金凌役は『進撃の巨人』エレン役の梶裕貴、江澄を演じるのは『あんさんぶるスターズ!』の天祥院英智役の緑川光など豪華声優陣が揃っている。

舞台は古代中国で、この世界では幽霊や妖怪といった類が存在しており、主人公・魏無羨(ウェイ・ウーシエン)を始めとする登場人物達は皆その類を退治する者として修行している。五大世家のうちの1つである雲夢江氏(うんむジャンし)の内弟子である魏無羨は五大世家の1つ・岐山温氏が原因で起きた争いの中で鬼道の力に目覚め、夷陵老祖(いりょうろうそ)として仙門百家に討伐されてしまう。その13年後、魏無羨は禁術・献舍(けんしゃ)で現世に蘇り、自分の死を始めとする過去の事件の真相と真犯人を探すというストーリーとなっている。

原作小説に近く作られたアニメ版と比べてドラマ版はオリジナル要素を多く含んでいるため、ストーリー展開が異なる部分がある。またアニメ版はストーリー転換が早い一方で、ドラマ版は細かな説明と丁寧な描写が行われているためより物語の構成を理解しやすい作品となっている。

『魔道祖師』のあらすじ・ストーリー

前塵編

13年前に夷陵老祖(いりょうろうそ)として四大世家に討伐された魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は、蘭陵金氏(らんりょうジンし)の前宗主である金光善(ジン・グアンシャン)の子供である莫玄羽(モー・シュエンユー)の使った禁術・献舍によって彼の器で現世に蘇った。召喚の際に腕に刻まれた傷が莫玄羽の3つの願いを意味しており、この願いを叶える必要がある魏無羨は莫玄羽を虐げていた莫家の屋敷に潜り込み、捜索を始める。そこで邪を祓いにやってきていた姑蘇藍氏(こそランし)の子弟である藍景儀(ラン・ジンイー)と藍思追(ラン・スージュイ)に出会う。その夜、莫家荘の御曹司・莫子淵(モー・ズーユエン)とその付き人・阿童(アートン)が怨念がたたりになる・邪祟に襲われる。すると、莫玄羽の3つの願いのうち2つの傷が消え、さらに莫夫人(モーふじん)も左腕が鬼の腕に取り憑かれたことで3つ目の願いの傷もなくなる。邪祟に襲われた莫夫人の威力に姑蘇藍氏の子弟たちは歯が立たないため、魏無羨が力を使おうとすると姑蘇藍氏の第二公子である藍忘機(ラン・ワンジー)が現れる。魏無羨は自身の復活を悟られないためにその場を後にするが、大梵山で雲夢江氏(うんむジャンし)の長男・現宗主である江澄(ジャン・チョン)と江澄の甥である金凌(ジン・リン)に遭遇してしまい、襲われたところを再び藍忘機に助けられる。藍景儀と藍思追も合流し、魏無羨たちは鬼腕に取りつかれた天女像と戦う。魏無羨は、夷陵老祖の力を使って屍の温寧(ウェン・ニン)を呼び起こす。

魏無羨が夷陵老祖となったのは、物語の20年前の出来事が関係する。その頃魏無羨は、江澄と共に姑蘇藍氏の本拠地であり、藍忘機達の住まう雲深不知処(うんしんふちしょ)で座学を受けていた。そこで清河聶氏(せいがニエし)の聶懐桑(ニエ・ホワイサン)と友人になり、3人で行動するようになる。この頃同じく座学を受けていた藍忘機は座学も真面目に受けず、雲深不知処の規則も破る魏無羨に対して嫌悪感を抱いていた。修行の一環として魔物退治に向かう魏無羨や各名家の弟子たちは、水の怪が出る彩衣鎮(さいいちん)にやってくる。それぞれが御剣を使って怪と戦う中、魏無羨は水の怪に水の中に引きずり込まれてしまうが、江澄に助けられて事なきを得る。ある夜、魏無羨は雲深不知処の掟を破り好物の酒をこっそり飲もうとしているところを藍忘機に見つかる。藍忘機は魏無羨を止めようとするが、逃げる彼を追いかけることで雲深不知処の“夜間外出禁止”の掟を破ってしまう。2人は掟破りの罪で板打ちに処される。

座学を受ける傍ら、江厭離(ジャン・イエンリー)を巡ってその弟・江澄と魏無羨が蘭陵金氏の次期宗主である金子軒(ジン・ズーシュエン)と争いになり、結果、直接的に金子軒を殴った魏無羨だけが雲深不知処を追い出され雲夢江氏の本拠地である蓮花塢(れんかう)に連れ戻された。さらにこの騒動で江厭離の婚約も破棄になる。

1年後、江澄が雲深不知処から帰ってきてから、年に一度開催される談話会・清談会のために岐山温氏(きざんウェンし)の本拠地・不夜天城(ふやてんじょう)に向かった魏無羨達は、狩猟大会の弓の鍛錬をしている温寧(ウェン・ニン)に出会う。魏無羨は岐山温氏の者達から弓の才能を馬鹿にされていた温寧を励まし、彼の努力を称えた。狩猟大会の途中、岐山温氏の宗主・温若寒(ウェン・ルオハン)の次男である温晁(ウェン・チャオ)は試合の結果が振るわないためルールを無視して卑怯な行動に出るが、試合結果の上位者に名を連ねることはできなかった。このことに機嫌を損ねた温若寒は、見せしめに雲深不知処を焼き払うよう温晁に命じる。藍忘機やその他の仙師達が応戦するも虚しく、雲深不知処の一部は焼き払われてしまった。

その後岐山温氏が大きな権力を握ったことにより、温氏は各世家の子息を人質として不夜天城に集めることで各世家の勢力を抑え込もうと計画する。魏無羨は、次期宗主となる江澄と共に不夜天城に向かうことになる。不夜城では各世家の子息達が、温家の命で妖獣・玄武(げんぶ)を捕らえる危険な任務に派遣される。玄武が生息しているとされる洞窟に向かっている道中に魏無羨は、藍忘機が温家の襲撃によって深手を負っていることに気づく。各世家の子息達が温晁の命令を聞かず反抗的な態度をとったことで、温晁は腹いせに他の温家の者達を従えて洞窟を後にして入り口を塞いでしまった。残された子息達は、玄武から逃れながら他の出口を探し始める。魏無羨が玄武をおびき寄せている間に他の子息達がそれぞれ捜索するが、やっと見つけた出口には温晁達温家が待ち伏せしていた。一方、洞窟に残った魏無羨と藍忘機は共に玄武を倒すために戦うが、深手を負っている藍忘機はさらに怪我をしてしまう。藍忘機を庇いながら玄武と戦う魏無羨は、玄武の体から剣を発見するが徐々に意識が薄れてしまう。

次に魏無羨が目を覚ますとそこは雲夢だった。助けを呼びに向かった江澄のおかげで魏無羨と藍忘機は助かるが、温若寒の命によって温晁と王霊嬌(ワン・リンジャオ)が蓮花塢に乗り込んでくる。そこで王霊嬌は、雲夢江氏に対してや魏無羨に対する罵倒を繰り返した。そんな王霊嬌の態度に痺れを切らした江厭離と江澄の母親である虞紫鴛(ユー・ズーユエン)は彼女の持つ宝具・紫電(ズデン)で王霊嬌を痛めつける。これを合図に温氏の大群が蓮花塢に乗り込み、江氏は壊滅寸前となる。虞紫鴛は江澄と魏無羨を逃がして自分は蓮花塢に残り、雲夢江氏の宗主・江楓眠(ジャン・フォンミエン)と共に戦死する。

温氏の策略により壊滅した雲夢江氏は温氏の支配下となり、生き残った魏無羨と江澄、江厭離は温氏から追われる身となる。魏無羨と江澄は温氏の手から逃れ、何とか蓮花塢に戻ることを試みるが温氏に見つかってしまう。そこへ温寧とその姉の温情(ウェン・チン)が現れ、魏無羨達を助ける。温氏に重傷を負わされた江澄は温氏の温遂流(ウェン・ジューリウ)に、修行によって鍛錬された気である金丹(きんたん)を奪われてしまい、魏無羨が自分の金丹を江澄に移すことを決める。これによって金丹を失った魏無羨は、この後温晁によって夷陵にある無縁墓地・乱葬崗(らんそうこう)へと捨てられる。結果、魏無羨は乱葬崗に渦巻く怨念により禁術である“鬼道”を使う夷陵老祖となる。

一方で、雲夢江氏・姑蘇藍氏・蘭陵金氏は岐山温氏を討伐するために戦っていた。金丹を取り戻した江澄は姉の江厭離と再会を果たすが2人とも姿を消した魏無羨を心配していた。温氏との戦いが激しくなり雲夢江氏・姑蘇藍氏・蘭陵金氏・清河聶氏を筆頭とした仙師達が危機に陥ったとき、どこからか笛の音が鳴り響き夷陵老祖・魏無羨が現れる。笛の音によって屍が蘇り、温氏の仙師達を襲い始める。その勢いに温氏は押され、温遂流や温晁までもが魏無羨と屍の群れによって命を落とす。この戦いで岐山温氏の仙師達は討伐され、壊滅する。藍忘機は変わり果てた魏無羨を見て、彼に「邪道は危険である」と伝えるが、魏無羨はその忠告を突き放して蓮花塢に帰っていった。

羨雲編

岐山温氏が滅びてから十年以上が経過し、魏無羨が莫玄羽の肉体を器に現世に蘇った頃、岐山温氏を討伐した蘭陵金氏の金光瑶(ジン・グアンヤオ)は仙督としての地位についていた。莫玄羽の肉体を得て蘇った魏無羨は、大梵山で天女像と戦った後再会した藍忘機によって雲深不知処に連れて行かれる。そこで莫家荘から持ち帰った鬼腕に施された鬼道の存在に気づく。鬼腕の持ち主を探すために懐蒼山(かいそうさん)に向かった魏無羨と藍忘機は、金凌が屍に襲われているところに遭遇し、彼を救う。そこに江澄が現れる。彼は莫玄羽の正体が蘇った魏無羨ではないかと疑っていたが、藍忘機が魏無羨の助けに入り事なきを得る。その後藍忘機と魏無羨は鬼腕のあとを追って清河へと向かい、石堂で捕らわれてた金凌を見つけて助け出す。金凌は呪いの印である悪詛痕によって体を蝕まれていた。魏無羨は彼の悪詛痕を自分にうつすが、器である莫玄羽の身体には荷が重く、全身に呪いが回り意識を失う。魏無羨は深い眠りの中で魏無羨の暴走により制御がきかなくなった温寧の手で殺された師姉・江厭離の夫であり、金凌の父親である金子軒の死について思い出していた。

温寧は、13年前の温家討伐後に温家諸共根絶やしにしようとする四大世家に殺された。温情の頼みで魏無羨は温寧を屍として蘇らせ、彼はのちに鬼将軍として恐れられるようになった。温家の生き残りを匿う魏無羨に、陰虎符(いんこふ)と温家を差し出せば彼の行いを咎めないという四代世家の要求を魏無羨は断り姿を消した。江澄は、魏無羨を助けるために四大世家の要望を受け入れるように説得するが、魏無羨の意思は変わらず雲夢江氏と縁を切ることを決断する。その後魏無羨は、夷陵老祖として温家の者達と暮らす。彼は、温家の生き残りである温苑(ウェン・ユエン)のことを可愛がっていた。夷陵に訪れた藍忘機は、魏無羨の師姉・江厭離と金子軒の婚礼が来月行われることを伝える。その1年後、金凌の誕生一月を祝う宴が開かれることとなり、そこに魏無羨も招待される。しかし、魏無羨が姿を現すことを逆手に取った金氏達が魏無羨を捉えようと弓を引いた。攻撃されたことにより反撃に出る魏無羨は温寧の協力もあり、次々に金氏達を倒していくが、陰虎符が邪念を取り込んだことにより魏無羨は暴走する。温寧の動きを制御できなくなり、そこにやって来た金子軒を殺してしまう。金氏の次期宗主である金子軒を殺したことにより、魏無羨の立場はより一層悪くなる。金子軒を殺した罪で魏無羨の代わりに温情と温寧が自らを金氏に差し出し処刑される。魏無羨までも排除しようとする四大世家に対抗する魏無羨は、再び鬼道の暴走によって屍達と共に仙師達に対抗する。魏無羨を探しに戦場にやってきた江厭離が戦いに巻き込まれて命を落としたことで彼は自我を失ってしまう。

藍忘機の呼びかけで目を覚ました魏無羨は、過去の回想で金子軒と江厭離の死は誰かに仕組まれていたことだと気づく。そこに藍忘機と魏無羨の会話を盗み聞きしていた現清河聶氏の宗主・聶懐桑が加わり、彼の情報を基に過去の真相を確かめるために行路嶺(こうろれい)の人喰い石堂に向かう。石堂に祀られている亡骸を確認するが鬼腕に関する新たな情報は得られず、藍忘機と魏無羨は次なる目的地・義城(ぎじょう)に向かう。義城の屍には霜華剣(そうかけん)の痕が残されており、2人は剣の持ち主である暁星塵(シャオ・シンチェン)が関係していると考える。そんな2人の前に目を布で覆った男が現れる。

完結編

魏無羨と藍忘機は、義城で遭遇した金凌と共に屍の調査を行う。そこに暁星塵のふりをした薛洋(シュエ・ヤン)がやってきて魏無羨に攻撃を仕掛ける。魏無羨が鬼道の力を使って薛洋を退けると、彼は霧の中に姿を消した。その後、藍景儀や藍思追とも合流した魏無羨達の前には生霊の少女・阿箐(アージン)が現れる。阿箐に案内された先には本物の暁星塵が眠っていた。彼女の記憶に干渉した魏無羨と藍忘機は、暁星塵と阿箐の平穏な生活が薛洋の干渉によって崩壊させられたことを知る。現実に意識を戻した2人は、再び攻撃を仕掛けてきた薛洋と戦う。藍忘機の一撃で薛洋はとどめを刺される。

次なる目的地である観音廟(かんのんびょう)向かった魏無羨達を鬼腕の持ち主・聶明玦(ニエ・ミンジュエ)が襲う。藍忘機の兄・藍曦臣(ラン・シーチェン)の助けを借りて彼を鎮めるが、逃げられてしまう。その後、魏無羨は藍忘機の付き添いで蘭陵金氏主催の清談会に参加する。蘭陵金氏の宗主・金光瑤の部屋に忍び込み鬼腕の証拠を目にした魏無羨だったが、金光瑤の罠にはまり莫玄羽の器として献舍で蘇った魏無羨であることが周囲にばれてしまう。

藍景儀と藍思追が夜狩りから戻ってこないことを心配した魏無羨と藍忘機は、2人を助けに乱葬崗に向かう。そこには藍景儀と藍思追の他にも金凌や他宗派の仙師達も捕らえられていた。魏無羨の姿を見て仙師達は全ての元凶が彼の仕業であると矛先を向けるが、魏無羨が自らを犠牲にしてでも仙師達を助けようとする姿を見る。さらにその直後、これまでの出来事の犯人が金光瑤であることが発覚し、金光瑤の討伐が始まる。仙門百家を滅ぼそうと陰虎符を使って屍を呼び起こす金光瑤を魏無羨達は追い詰める。一方、金光瑤は陰虎符を使って大量の屍を呼び起こし、仙門百家を滅ぼそうと足掻いていた。金光瑤は次々と奥の手を使って魏無羨達の前に立ちはだかるが、首を取り戻した聶明玦が現れて金光瑤に襲い掛かる。聶明玦の動きを止めるために魏無羨は笛を使うが、その笛が力に耐えられずに壊れてしまった。その時、江澄が魏無羨に向けて鬼笛陳情(おにぶえちんじょう)を渡す。夷陵老祖であったときの武器が戻ってきた魏無羨は本来の力で応戦し、無事聶明玦を鎮めることに成功する。しかし金光瑤が怨念に襲われそうになり、彼は藍曦臣を道ずれにしようとするが彼の最期の慈悲で藍曦臣を突き飛ばして自分だけ怨念に潰されて死亡する。

金光瑤が死亡し、一連の事件は幕を閉じた。しかし魏無羨は、金光瑤を操っていた黒幕は聶懐桑だということに気づく。その後、魏無羨は藍忘機を連れて雲夢江氏の本拠地・蓮花塢(れんかう)に立ち寄るが、江澄と言い争いになる。ここで生前の魏無羨の金丹が、江澄に移植されていたことが明らかになる。蓮花塢を後にした魏無羨と藍忘機は、二度と同じ事件が起きないように陰虎符を破壊する。雲深不知処に戻る2人に藍思追が駆け寄る。彼は、13年前に魏無羨が助けた温氏の生き残りの1人・温苑(ウェン・ユエン)だった。藍忘機が、魏無羨の死後に彼を引き取り、藍氏として育てたことを魏無羨に説明する。温氏の一族の骨灰を埋めるために温寧と共に乱葬崗に向かった藍思追を見送った魏無羨と藍忘機は、今度こそ離れることなく2人の家に帰っていくのだった。

『魔道祖師』の登場人物・キャラクター

主役

魏無羨(ウェイ・ウーシエン)

CV: 張杰/木村良平
演: 肖戦

主人公。本名は魏嬰(ウェイ・イン)。夷陵老祖(いりょうろうそ)の号をもつ。幼少期に両親である蔵色散人(ツァンスア・サンレン)と江長沢(ウェイ・チャンゾー)を失い、江家宗主である江楓眠に養子として迎え入れられる。自由奔放で天真爛漫。真面目な性格ではないが、仙師としての才能を持っている。15歳で雲深不知処へ座学を受けに行き、藍忘機と出会う。邪道の術「鬼道」を究め、夷陵老祖として仙門百家に討伐される。一度肉体の死を遂げたが、13年後に禁術”献舎”によって莫玄羽の身体を器として現世に蘇る。幼少期に犬に襲われたことがあり、それ以来犬が大の苦手である。酒好きで銘酒”天子笑”を特に好んで飲んでいる。また辛いものが大好き。自分を拾ってくれた雲夢江氏の宗主・江楓眠(ジャン・フォンミエン)や、自分を本当の弟のように接してくれる姉の江厭離のことを尊敬している。

藍忘機(ラン・ワンジー)

CV: 辺江/立花慎之介
演: 王一博

もう1人の主人公。本名は藍湛(ラン・ジャン)。名門仙家・姑蘇藍氏の第二公子。含光君(がんこうくん))の号をもつ。兄の藍曦臣(ラン・シーチェン)とはそっくりな顔立ちで2人合わせて”藍氏双璧”と呼ばれている。品行方正で真面目な性格である。魏無羨とは衝突が多かったが、次第に彼を気にかけるようになる。古琴を使った秘術を使う。酒に弱い。

雲夢江氏(うんむジャンし)

江晩吟(ジャン・ワンイン)

CV: 郭浩然/緑川光
演:汪卓成

名門仙家・雲夢江氏の宗主の息子であり現宗主。本名は江澄(ジャン・チョン)。三毒聖手(さんどくせいしゅ))の号をもつ。魏無羨とは小さいころから本当の兄弟のように育つ。その一方で多才な魏無羨をライバル視しており、彼と比べられることに嫌悪感を抱いている。誰よりも家族と大切にしているが、感情を表に出さない性格のため周りに気づかれることはない。

江厭離(ジャン・イエンリー)

CV:李詩萌/早見沙織
演:宣璐

雲夢江氏宗主・江楓眠の娘で江澄の実姉。魏無羨のことも実の弟のように思っている。蘭陵金氏の金子軒は幼いころからの許嫁で、金凌は彼との息子である。料理上手で、面倒見の良い性格をしているため魏無羨や江澄から慕われていた。

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