シャングリラ・フロンティア(シャンフロ)のネタバレ解説・考察まとめ

『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』は、硬 梨菜によるオンライン小説。小説投稿サイト「小説家になろう」にて連載されている。『週刊少年マガジン』にて、不二 涼介によるコミカライズ版が連載されている。フルダイブ型VRゲームが主流の世界が舞台。クソゲー攻略を楽しむサンラクこと陽務楽郎が、クソゲーでの経験を活かして神ゲー『シャングリラ・フロンティア』の攻略に挑む。TVアニメ化・ゲーム化も決定している人気作である。

『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』の概要

『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』は、硬 梨菜によるオンライン小説。小説投稿サイト「小説家になろう」にて連載されている。『週刊少年マガジン』にて、不二 涼介によるコミカライズ版が連載されている。2021年には「全国書店員が選んだおすすめコミック2021」や「第5回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」、「次にくるマンガ大賞2021コミックス部門」にノミネート。2022年には第46回「講談社漫画賞」少年部門の最終候補に選出された。また、2023年には、テレビアニメの放送開始が決定している。

フルダイブ型VRゲームが主流になっている近未来が舞台の作品。技術の発展が目覚ましいが、システム面に難がある「クソゲー」と呼ばれるゲームをこよなく愛する陽務 楽郎(ひづとめ らくろう)。楽郎は『フェアリア・クロニクル・オンライン』通称「フェアクソ」と呼ばれるクソゲーの見事ゲームクリアを果たし燃え尽きてしまっていた。次のクソゲーを求めてゲームショップ「ROCKROLL」に向かった楽郎は、店主である岩巻 真奈(いわまき まな)に勧められ、プレイヤーキャラ・サンラクとして神ゲーの世界『シャングリラ・フロンティア』に挑戦することになった。

『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』のあらすじ・ストーリー

クソゲーハンターが神ゲーに挑む

シャンフロ攻略を楽しむサンラク

陽務 楽郎(ひづとめ らくろう)は、クソゲーと呼ばれるゲームを嬉々として求めるクソゲーハンターで、「フェアリア・クロニクル・オンライン」を攻略し歓喜していた。攻略したことで燃え尽きていた楽郎は、次のゲームを探しに行きつけのゲームショップ「ROCKROLL」に赴いた。店主の岩巻 真奈(いわまき まな)に勧められ、「シャングリラ・フロンティア」という神ゲーをやることに。プレイヤー名サンラクは、プレイ中にバグがなく操作できることに楽しくなり、いつの間にか最初の街ファステイアではなく次の街セカンディルの付近まで来ていた。サンラクは、「跳梁跋扈の森(ちょうりょうばっこのもり)」のエリアボスをソロで攻略しセカンディルの街に。町の外でレベリングを開始したサンラクは、7つの最強種の一角であるユニークモンスター「夜襲のリュカオーン」に出会ってしまった。サンラクは、自身のゲームスキルとクソゲーで磨いてきた経験を基に、リュカオーンに善戦。しかし圧倒的な強さに敵わずサンラクは倒されて、呪いを受けた箇所に装備ができなくなるリュカオーンの呪い(マーキング)をつけられてしまった。

呪いをつけられたことで、ゲーム内で初の誰も知らないユニークシナリオ「兎の国からの招待」が発生し、ヴォーパルバニーの国「ラビッツ」に招待されたのである。ラビッツでのちに相棒となる兎のNPCエムルと出会い、ラビッツの頭(かしら)ヴァイスアッシュのもとでシナリオを開始することになった。3番目の街サードレマを目指してエムルとともに「四駆八駆の沼荒野(しくはっくのぬまこうや)」のエリアボスを協力して討伐し、サードレマに到着した。そこで、クラン「SF-Zoo」のリーダーAnimalia(アニメリア)こと厳島 真里亜(いつくしま まりあ)に出会い、エムルについて聞かれていたところに、PKクラン「阿修羅会(あしゅらかい)」の副リーダーアーサー・ペンシルゴンこと天音 永遠(あまね とわ)が現れて戦闘になった。アーサー・ペンシルゴンとは、『ユナイトラウンズ』というクソゲーで戦った仲だったが、彼女はユニークシナリオやリュカオーンの呪いの情報を手に入れようと襲ってきたのだった。アーサー・ペンシルゴンとの戦闘をかいくぐり街に入ろうとしたが、他の阿修羅会メンバーの妨害を受けた。そこにクラン「黒狼(ヴォルフシュバルツ)」のサイガー0こと斎賀 玲(さいが れい)の助力を得たことでサードレマからラビッツに避難。アーサー・ペンシルゴンとは別のゲームで会おうと連絡がきた。予定までの間に、サンラクは「兎の国からの招待」のシナリオを進め、ユニークシナリオEX「致命兎叙事詩(エピック・オブ・ヴォーパルバニー)」に発展したのである。

彼岸より愛をこめて花束を

サンラクは、4番目の街フォスフォシエを目指して、「千紫万紅の樹海窟(せんしばんこうのじゅかいくつ)」エリアを探索しエリアボスをノーダメ・ノーデスで攻略した。
アーサー・ペンシルゴンからメールで呼び出され、サンラクと同じくクソゲー仲間のオイカッツォとともに、「ユナイトラウンズ」内で会い、ユニークモンスター「墓守のウェザエモン」の討伐協力を依頼された。エムルにウェザエモンの討伐をすることを伝えると新たなシナリオの展開になり、ヴァイスアッシュがウェザエモンとの戦闘のために、鍛冶師の神匠スキルで武器に真化を施してくれた。アーサー・ペンシルゴンとオイカッツォとともに「墓守のウェザエモン」と戦うために、満月の夜にしか会うことのできないユニークNPCセツナに会い、ユニークシナリオEX「此岸より彼岸へ愛を込めて」を発生させた。

サンラクは、ウェザエモンとの戦闘前に自身のプレイヤースキルを上げるべく、「ベルセルク・オンライン・パッション」で鍛えることにした。そこで新人プレイヤーのドラゴンフライこと隠岐 紅音(おき あかね)とともにバグだらけの戦闘訓練を開始。そしてウェザエモンとの戦闘前にやっておきたかった、特技剪定所(とくぎせんていじょ)にて新たなスキルの獲得をした。準備を整えた3人は、「墓守のウェザエモン」に挑む。ウェザエモンは時間経過とともに戦闘スタイルを変えてくる。第1段階はサンラクとオイカッツォが、ウェザエモンの神速の居合断風(たちかぜ)などの攻撃をよけながら時間を稼ぎ戦う。第2段階には戦術機馬“麒麟(きりん)”を召喚し、ウェザエモンと麒麟の2体をサンラク、オイカッツォがそれぞれを相手にして戦い、合体しようとする2体を阻止しながら戦っていく。そんな2人をアーサー・ペンシルゴンがアイテムと資金を散在しながらサポートしていく。そして最後の第3段階は、パワードスーツである鎧が崩壊し始めたウェザエモンと、甲冑型に変化した麒麟との戦闘に変化した。麒麟をアーサー・ペンシルゴンとオイカッツォが、ウェザエモンとはサンラクが一騎打ち。装備をヴァイスアッシュが作った武器と防具に変更し、新たに手に入れたスキルを駆使して追い詰め、ウェザエモンの必殺剣技である天晴(てんせい)を破り、サンラクの渾身の一撃により勝利して、「此岸から彼岸へ愛を込めて」をクリアした。ユニークモンスターが討伐されたことで、ゲーム内全体にアナウンスが発生した。ワールドストーリー「シャングリラ・フロンティア」が進行したのである。

アーサー・ペンシルゴンからクラン設立の提案をされ、3人はクラン「旅狼(ヴォルフガング)」を結成した。サンラクは、エムル、鍛冶師兎ヴィラックとともに、魔力運用ユニットを手に入れるため「去栄の残骸遺道(きょえいのざんがいいどう)」を目指し、ヴィラックと協力し「奥古来魂の渓谷(おうこらいこんのけいこく)」のエリアボスを討伐、そして第8の街エイドルトに到着した。そこでいったんエムルとヴィラックはラビッツに、サンラクは強いモンスターの出る「奥古来魂の渓谷」にある「水晶巣崖(すいしょうそうがい)」に向かった。そこで出会ったのは、群れを成して襲ってくる水晶群蠍(クリスタルスコーピオン)。群れに囲まれてなすすべなくラビッツにリスポーンしたサンラクは、戦闘と採掘、蠍の素材を集めることに燃え、大量の素材を集めヴィラックに武器制作を依頼した。

旅する狼よ大志を抱け

目的地である「去栄の残骸遺道」に到着した。魔力運用ユニットを探すため探索を開始したが残骸のゴーレムとの戦闘が勃発。魔力運用ユニットがあるような施設が地上にはなかったが、地下施設の入り口を見つけた。そこにサンラクに用があったアーサー・ペンシルゴンとオイカッツォの2人が合流し、全員で地下施設を探索し、強力なゴーレムとの戦闘を難なく突破して魔力運用ユニットを見つけた。ヴィラックは鍛冶スキル「古匠」へと進化すべく魔力運用ユニットを持ってラビッツに戻った。
アーサー・ペンシルゴン達はサンラクをつれ、「旅狼」と「黒狼」、「SF-Zoo」と「ライブラリ」の4団体で合同の会談を行った。サンラクは、必要な情報を小出しに提供し、情報の共有や取引を進めていく。会談の最後では、アーサー・ペンシルゴンよりクラン連盟の打診がありすべてのクランが賛同し、連盟を結んだ。

鍛冶スキルが古匠になったことで、ウェザエモン戦で獲得した規格外エーテルリアクターを修理することができた。それにより格納庫に収納されていた神代技術のパワードスーツを使用できると喜んだサンラクだが、自身にかかっている呪いのせいで装備することができないことを思い出し絶望した。アーサー・ペンシルゴンとオイカッツォが先に使うことを悔しく思い、2人に黙ってシャングリラ・フロンティアから一度逃げだした。逃げ出したサンラクは、パワードスーツを装備のできない屈辱を他のゲームをプレイして解消しようと、ロボスーツを纏って戦う「ネフィリムホロウ」にログインした。そこでサンラクのログインを知り、ランキング1位のルストこと佐備 夏蓮(さび かれん)がサンラクに再戦を挑んできた。2人は気が済むまで戦った。ルストはシャングリラ・フロンティアのプレイヤーであったが、シャングリラ・フロンティア内にプレイヤーの操作できるロボが見つからなかったためにやめていた。しかし、サンラクからパワードスーツの存在を聞くと、ユニークモンスター「深淵のクターニッド」につながるユニークシナリオの情報との取引を持ち掛けてきた。ユニークシナリオにつながる情報をルストたちからもらうため、サンラクはシャングリラ・フロンティアに戻った。

サンラクは、エムルから2人目のラビッツへの招待されたプレイヤーがいることを聞いた。2人目は、ユニークモンスター「天覇のジークヴルム」に認められた秋津 茜(あきつ あかね)こと隠岐 紅音(おき あかね)というプレイヤー。サンラクは、エムルに秋津 茜の足止めと連絡をくれるように依頼をし、ルストとの合流地である新大陸への港街フィフティシアを目指し行動した。「去栄の残骸遺道」で新装備を試しながら進みエリアボスを最速で討伐、そして11番目の街イレベンタルで協力を依頼していたサイガー0と合流して、「無果落耀の古城骸(むからくようのこじょうがい)」を攻略していく。ところが2人は道に迷ってしまい街ではなくエリアの端まで来ていた、そこにAnimaliaと「SF-Zoo」のメンバーと出会った。「SF-Zoo」は、ラビッツに入国するためユニークシナリオを解放しようと思い、「夜襲のリュカオーン」と待ち伏せしてエンカウントしたが全滅した。同じく「夜襲のリュカオーン」とエンカウントしたサンラクとサイガー0は、協力してリベンジに挑んだ。リュカオーンに勝つため、サイガー0の最大の技「アルマゲドン」を当てるべくサンラクが経験とアイテム、スキルを駆使して戦うが「夜襲のリュカオーン」がサイガー0に攻撃対象を変更。強力な攻撃を受けたと思われたサイガー0だが、秋津 茜とエムル、兜と胴丸の格好をしたNPC兎シークルゥが助けに飛びこんできていた。全員で協力して再度、「夜襲のリュカオーン」に挑む。サンラクの切り札とサイガー0のアルマゲドンを当てたことで、リュカオーンにダメージを与え見事勝利した。称号「影狼を穿つ」を取得し、ユニークシナリオEX「夜闇を祓うは勇気の灯火」に発展した。しかし実は先ほどまでのリュカオーンが分身体であることを知り悔しがったサンラクだが、分身体とはいえ倒したことで、呪いも消えるかと思ったその時、「夜襲のリュカオーン」により新たにリュカオーンの刻傷(こくしょう)へと強化されてしまったのであった。

見上げた空広がる海深淵の都市を駆けて

モルドとの集合場所フィフティシアを訪れ、ルストと幼馴染のモルドこと鹿尾野 葉(かびや よう)の2人と合流した。お互いの情報を交換していると、そこに「深淵のクターニッド」につながるユニークシナリオにつながるNPC大海賊スチューデが現れた。スチューデとの会話でユニークシナリオ「深淵の使徒を穿て」の受注に成功。
シナリオの目標である幽霊船クライング・インスマン号を探すため、スチューデの船に向かい出発の準備をしていると街までパーティを組んでいた秋津 茜とサイガー0にもユニークシナリオの受注申請が届いてしまっており、2人も合流して船が出向した。

幽霊船が出るという海域に近づくと、海底よりボロボロな姿の幽霊船が浮上し、サンラク達を乗せた船へと直進してくる。それを正面から迎え撃つサンラク達は、船同士の衝突とともに戦闘が開始された。船を守るサイガー0と秋津 茜。敵船へと乗り込むサンラク、ルストとモルド。無限に湧いてくるモンスターとの戦闘が続くとスチューデが幽霊船へと乗り込んできた。すると、モンスターヘイトがスチューデに集まっていく。サンラクがこのシナリオが攻略戦でなく護衛系ミッションだと気づき、スチューデを守りながら戦う。そこに船を守っていたサイガー0と秋津 茜が幽霊船に合流したとたん、シャングリラ・フロンティア初のラグが発生。海底より「深淵のクターニッド」が現れた。このシナリオは直通シナリオで、シナリオEX「人よ深淵(そら)を見仰げ世界は反転(まわ)る」が進行したのだ。クターニッドにより、海底に引きずり込まれたサンラク達。目を覚ますとそこは、「深淵盟都ルルイアス」という街であった。みんなとバラバラになったサンラクは、探しながら街の情報を得るべく探索を開始した。すると突如、特殊状態「深淵の刻限」の表示がされタイマーがカウントされ、時間制限のあるシナリオがスタート。探索中にサンラクは、大量の敵に追いかけられたがスキルを使い時間を稼ぎながら逃げていた。そこでケガをしたシナリオNPCの魚人と遭遇。魚人を連れてサンラクは大量の敵から逃げるのだった。

『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』の登場人物・キャラクター

旅狼(ヴォルフガング)

サンラク/陽務 楽郎(ひづとめ らくろう)

CV:内田 雄馬
本作の主人公。数年間クソゲー以外のゲームをプレイしていないほどのクソゲーマニアの高校生。数多くのクソゲーから培った理不尽耐性やプレイヤースキル、並外れた集中力を発揮してシャングリラ・フロンティアで驚異のプレイを見せる。クソゲーで鍛えた寛容さから多少の難易度に対して抵抗もなく挑戦する。
ゲームの序盤で「夜襲のリュカオーン」と遭遇して、善戦した。その結果、リュカオーンの呪いを付与されてしまうが、ユニークシナリオ「兎の国からの招待」が発生。ゲーム内初のヴォーパルバニーの国「ラビッツ」に招かれた人物。外道三人衆の1人。

サイガー0(サイガーゼロ)/斎賀 玲(さいが れい)

CV:和氣 あず未
陽務楽郎に恋するヒロイン。斎賀家三姉妹の三女。文武両道で、旧家の生まれで言葉遣いや所作に至るまで完璧な女性。
シャングリラ・フロンティア内では、全身鎧に大剣を装備した重武装の男性アバターを用いていて、最高瞬間火力を出したプレイヤーに贈られる「最大火力」の称号を持つ。

アーサー・ペンシルゴン/天音 永遠(あまね とわ)

CV:日笠 陽子
プレイヤーキラーのクラン「阿修羅会」の副リーダーを務め、廃人狩り(ジャイアント・キリング)の異名で知られるPK。
「旅狼」では、じゃんけんに負けてクランリーダーを務める。現実では、有名なカリスマ女性モデルであり、自他共に絶賛する美貌の持ち主。アバターは、現実の自分に限りなく似せているが、天音 永遠とは結びつきにくくし、楽しむためにどんなプレイをしても平気。サンラク・オイカッツォとともに外道三人衆の1人。

オイカッツォ/魚臣 慧(うおみ けい)

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