蒼く染めろ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『蒼く染めろ』とは2021年9月19日より桜井ミヤトが『マガジンポケット』にて連載を開始したサッカーをテーマにしたスポーツ漫画。物語の主人公は努力をしているのに結果が実らない落ちこぼれ、飛高蒼士(ひだかそうし)という高校1年生。彼はスペインの下部組織でプレーし、なんでも器用にこなしてしまう天才の兄、飛高紅也(ひだかこうや)に劣等感を感じ、サッカーをやめようと決意する。一度はサッカーをやめようとしたが、なんだかんだサッカーが好きで諦めの悪い蒼士が高校で再びサッカーを始め、成長していく様子を描く。

『蒼く染めろ』の概要

『蒼く染めろ』とは2021年9月19日より桜井ミヤトが『マガジンポケット』にて連載を開始したサッカーをテーマにしたスポーツ漫画。

物語の主人公は努力をしているのに結果が実らない落ちこぼれ、飛高蒼士(ひだかそうし)という高校1年生。彼はスペインの下部組織でプレーし、なんでも器用にこなしてしまう天才の兄、飛高紅也(ひだかこうや)に劣等感を感じ、サッカーをやめようと決意する。紅也との1対1で負けたらサッカーを諦めようとしていたが、紅也との勝負で勝利。
なんだかんだサッカーが好きで諦めの悪い蒼士が高校で再びサッカーを始め、成長していく様子を描く。

『蒼く染めろ』のあらすじ・ストーリー

天と地の差の兄弟

近所の公園で1対1の勝負をする蒼士(左)と紅也(右)

テレビの画面にサッカーU-15世代の欧州大会に出場している飛高紅也(ひだかこうや)という人物が映った。彼はスペインのプロチームの下部組織に所属し、世界に名を轟かしていた。テレビ画面をみて飛高紅也の弟、飛高蒼士(ひだかそうし)は自分と兄の間にある才能の違いに落ち込み、ベッドに寝込んでしまう。兄に劣等感を感じる蒼士は高校ではサッカーをやらないと誓い、かつて熱中していたサッカーに変わる別の何かを日々探し続けるのであった。そんな彼の元にスペインにいるはずの紅也が現れる。

3年ぶりに再会した2人は互いの現状を話しながら、サッカーの1対1を行い始めた。スペインに渡った紅也の実力に圧倒される蒼士は兄に対しての劣等感を感じ、自分が一生懸命努力しているのにも関わらずまったく兄に追いつけないという胸の内を吐き出し泣き出した。そんな蒼士に対して紅也は「本気の勝負をしたい」と言い、兄弟最後となるかもしれない1対1が始まった。高度な読み合いが行われ、最終的に蒼士が勝ち、勝負に幕を閉じた。そこで互いの夢を語り合い、蒼士はやっぱり自分はサッカーが好きで、「日本一のサッカー選手になる」という夢を紅也に誓う。その誓いを聞いた紅也は安心した表情を見せ、スペインに帰国した。後日、紅也が記者会見をしている様子がテレビに映った。その会見では、紅也がどこのプロチームのオファーを受けるか記者たちが楽しみにしていた。紅也はその期待を裏切ってプロチームからのオファーを断り、日本の翔凌高校(しょうりょうこうこう)という高校に入学することを宣言したのであった。

入部テスト

4月を迎え翔凌高校に紅也がやってきた初日、学校の授業が終わり部活の時間になるとサッカーグラウンドに入部希望者が集まっていた。中には紅也の入部を聞き、全国各地からはるばるやってきた選手もいた。予想以上に入部希望が集まり、翔凌高校サッカー部ではかつて行われなかった入部テストが始まった。試験内容は4チームに分かれ、30分間1本勝負をしてアピールをするというものだった。蒼士の相手には中学時代、無尽蔵のスタミナとボール奪取能力に長けていることで有名だった黒川鉄平(くろかわてっぺい)がいた。蒼士は4月を迎えるまで紅也が決めた練習メニューを特訓していた。その甲斐あって、中学では全くシュートが入らなかったものの、黒川と対峙した直後にシュートを決めたのであった。1本目のシュートが決まり、周りのチームメイトは蒼士にボールを渡せば勝てると見込み、パスを出していく。しかし蒼士はトラップミスを連発してしまう。そこから相手チームは黒川を中心に巻き返しをはかり、蒼士のいるチームには負けるムードが漂っていた。

そんな時、蒼士は声を出しチームを鼓舞していく。30分の試合が終わり、蒼士チームと黒川チームは引き分けになった。どちらかのチームが入部できないのかと不安になっている時にサングラスをかけた黒髪ロングの路田御子(ろたみこ)という女性が現れ、両チームの入部を認めた。突然現れた彼女は翔凌高校サッカー部の監督であったのだ。合格者が集められると路田は順々に何軍入りかを1人1人伝えていく。紅也は1軍、黒川は2軍、蒼士は3軍での入部が確定したのであった。

地獄のパス練習

3軍入りを告げられた蒼士は、3軍の練習グラウンドに顔を出す。そこには3軍のキャプテンで、目が隠れるほどに前髪の長い、仙道駿(せんどうしゅん)がいた。蒼士のことが気になり、グラウンドの片隅で練習を眺めていた紅也の元に路田が現れる。紅也が路田に仙道とはどんな人物なのかを尋ねると、路田は「彼は相当厄介な男よ」と答えた。その後、3軍の練習が始まり、路田が言っていたことの真相が明らかになる。仙道はパス練習をすることを告げてから4時間ぶっ通しでパス練習を継続させていたのであった。

結局それから1週間、パス練習しか行わなかったことに疑問を抱く蒼士はマネージャーに頼み、仙道のパスの回数を調べてもらうことにした。すると蒼士は3500回程度だったのに対し、仙道は1日に9999回もパスを行っていたのである。翌日、仙道のパスの回数に追いつくためにパススピードを速くすることを試みる。しかし前日よりもパスの回数が減ってしまう。その様子をみた仙道は蒼士に「パス練ってのはパスだけのものじゃねぇんだよ」と告げる。パス練習に隠れた意図を導き出せない蒼士は仙道にパス練習の相手をお願いする。仙道がその願いを了承し、パス練習が始まった。開始して10分、蒼士がトラップミスをすると、仙道が練習を切り上げるのであった。

その後、レギュラーを決めるための1軍と2軍の紅白戦のメンバーが紙に張り出された。そこには、3軍であるはずの蒼士の名前が書いてあり、一同は愕然とした様子を見せる。仙道の推薦で蒼士は紅白戦のメンバーに選ばれていたのだ。蒼士本人もなぜ自分が選ばれたのかわからず、紅也に自分が選ばれた理由を問いつめる。すると紅也はボールを持ち出し、蒼士にパスを出した。そして蒼士はパス練習を続けていたことで、自分が次のプレーにいくためのファーストタッチが磨かれていたことを知ったのである。

その後紅白戦のスケジュールが発表され蒼士は自分が白チームの後半戦に出場することを知ると共に、仙道が自分と同じ白チームのメンバーに入っていることを知る。実力があるのにも関わらず、3軍にいる仙道のことを疑問に思った蒼士は、仙道本人に疑問をぶつけた。すると仙道は怪我をしてから力が入らず、50mを走るのに10秒以上かかってしまうことから「俺はサッカー選手として終わっている」と告げた。諦めた様子を見せる仙道に対して蒼士はハットトリックを決めたら、仙道に試合に出てもらうことを約束させたのであった。

師匠へのエール

蒼士(右)が一点を決めて、仙道(左)にあと2点を取ることを表すピースサインを送る場面

紅白戦が始まり各々が自分のアピールをしていく中、後半になり、蒼士が試合に出場することになった。実力者が揃う中、蒼士は仙道との約束を守ることだけに集中し、泥臭く一点を決めた。

レギュラーが揃う赤組にいる3年副キャプテンの旭彗吾(あさひけいご)は蒼士のことを危険視していなかったが、1点を決められてからしっかりとマークにつき始めた。すると蒼士の攻撃がことごとく阻まれ、なかなか点を取ることができなくなってしまう。それでも蒼士は諦めず、ひたすらに打開策を考え続けるのであった。

すると仲間から絶好のパスが蒼士の元にやってくる。それに対応し、ボールを奪おうとする旭をよそに蒼士はパスをスルーしたのであった。蒼士のそばには誰も味方がおらず旭は困惑した様子を見せた。その隙をつき、スルーしたボールに追いつき蒼士が2点目を決めた。
しかし紅組はそこから一瞬で点を取り返し、逆転する。なんとか食らいつこうとする蒼士の姿をベンチで眺めていた仙道は蒼士の熱い気持ちに動かされ、試合に出ることを決意したのであった。

熾烈なレギュラー争い

仙道が入ることにより、レギュラーの紅組と同等の力を発揮できるようになった白組はまたもチャンスを作っていく。そのチャンスから何度も旭と蒼士のマッチアップが繰り広げられるものの、旭にチャンスを潰される。それでも諦めない姿勢を見せる蒼士が点を取れるように、仙道が紅組全員の引き付ける個人技を見せた。仙道に紅組の選手が集まったところで仙道は逆サイドにいる蒼士にパスを出す。仙道からパスをもらった蒼士は旭と1対1になった。今までの旭とのマッチアップとは違い、仲間も敵も周りにいないことで蒼士は余分なことを考えずにすみ、極限の集中状態に入った。いつもよりもキレのあるドリブルで旭を抜き、キーパーと1対1になるものの、旭にユニフォームを引っ張られバランスを崩しシュートを外してしまった。そのこぼれ球に仙道が反応し、シュートを決め3対3の同点まで持ち込んだ。そこでホイッスルがなり、同点で試合は終了したのであった。

紅白戦が終了し、インターハイのレギュラーメンバーが決められる。自分がレギュラーメンバーに選ばれるかどうかと不安になっている蒼士の元に、レギュラー発表をするための集合がかかる。集合のかかった一室には、蒼士、紅也を含めた20人がいた。路田もそこにおり、「以上ここにいる20名がインターハイメンバーよ」と伝えた。蒼士はレギュラーに選ばれた喜びを仙道とわかり合おうと仙道の名前を呼ぶ。しかしそこに仙道の姿はなかった。仙道の姿が見えないことを蒼士が路田に尋ねると仙道がメンバーを辞退したことを知る。

蒼士は教室を飛び出し、学校から帰宅しようとする仙道を呼び止めた。蒼士が仙道にメンバーを辞退した理由を問いただすと、「お前が実力で勝ち取ったものだ」と言い、自分はメンバーにふさわしくないことを遠回しに伝えた。納得のいく様子を見せない蒼士に、仙道は続けて「インターハイは甘くない、だからまずこの足を完璧に治してメンバーに復帰する」と手術を受けるために一時的に離脱することを伝えた。仙道の手術は成功確率は50%と言われており、成功すれば選手として復帰できるものの、失敗すると二度とサッカーができなくなると告げられていた。そんな手術に踏み出すことができなかった仙道だが、蒼士のどんな困難も諦めない姿勢に突き動かされ、手術を決意したのであった。

難関な課題

インターハイのメンバー決めが終わり、インターハイ出場をかけた予選が始まった。予選が始まり数戦が終わるものの、蒼士は試合に出場できない状態だった。路田がいうには、「1対1がいくら強くても、自分でその状況を作り出せなければ意味がない」とのこと。自分の武器を磨くために蒼士は同じ1年で、入部前から仲が良いフジこと藤本竜輝(ふじもとりゅうき)に頼み込み、地元のフットサル大会に出場することになった。フジにメンバー集めを頼み、フットサル大会の会場に蒼士が現れ残りのメンバーを探しているとフジの姿が見えた。そこには蒼士と犬猿の仲である黒川の姿があった。黒川の姿を見て帰ろうとする蒼士を必死に止め、不穏な空気が流れる中、フットサル大会が始まった。試合が始まって一回戦を難なく突破する。しかし一回戦以降、蒼士に一向にパスが回ってこなくなった。フジにその理由を尋ねると「全然パスを出せる位置にいない」ということを告げられる。蒼士はそこで次の自分の課題がパスをもらう位置を理解することであると知ったのであった。

なんだかんだで決勝まで勝ち進んだ蒼士たちの相手は、鹿山実業(かのやまじつぎょう)という茨城で三強に入ると言われている高校のサッカー部だった。そこには黒川と中学が同じで、細目に黒髪短髪の永木亮星(ながきりょうせい)がいた。黒川は永木の姿を見ると途端に帰ろうとしてしまう。そんな姿を見た永木は黒川に近寄り「また俺から逃げるのか」といい挑発をした。その後、蒼士のチームと永木のチームの試合が始まった。試合が始まると早速永木と黒川のマッチアップになる。永木は華麗なフェイントで黒川を置き去りにして先制点を取った。黒川が機能しなくなり、蒼士は自分にパスを出すようフジに要求する。しかし蒼士のほうもまだ課題であるパスをもらう位置が改善されておらず、試合は7対0の惨敗で終わるのであった。

基本の動き

蒼士(左)がオフ・ザ・ボールを完璧に決め、鹿山実業の選手を置き去りにする場面

蒼士は紅也に指導してもらい、パスをもらう位置を学んでいく。パスをもらうことにおいて大事なことはパスをもらう前の動きという基本を知った蒼士。パスをもらう前にいかに相手のマークを振り切れるかを特訓することによって、課題が徐々に改善されていった。そして迎えた準決勝、相手は永木のいる鹿山実業だ。課題は改善されつつあるものの、まだ完成はしていないため蒼士はサブとして試合を迎えた。試合が始まると黒川のDFが光り、ボールを奪取し、紅也にボールが渡った。紅也が攻撃を仕掛けようとするものの、鹿山実業は紅也に対してDF能力が極めて高い鹿山実業のキャプテン、都倉聖(とくら ひじり)をマンツーマンでマークにつかせ仕事をさせないように徹底してきた。試合が動かないとみて、蒼士は開始5分でアップを始める。その様子を見た翔凌高校のスタメン陣は息を吹き返し、そのまま先制点を決めた。

先制点を決められた鹿山実業は紅也についた都倉だけでなく、全員が1人にマークにつくオールコートマンツーマンのDFに切り替えていく。どこからでもボールが奪える攻撃的な戦略が決まり、永木が同点ゴールを決めた。その後、焦りが生まれた翔凌高校はさらに1点を決められ、逆転されるのであった。逆転されてすぐ、路田はメンバー交代を告げ、蒼士がフィールドに立つ。蒼士は早速、紅也と特訓したマークを外す動きを見せ、チャンスを作り出す。一度目のチャンスは相手のDFに阻まれたものの、相手に蒼士の存在を見せつけることに成功した。

前半は2対1と鹿山実業がリードし、ハーフタイムを迎えた。両校は作戦を変更せず、同じ作戦で後半を迎えた。黒川は前半に自分のミスでリードされたことをなんとか取り返そうと攻めにも果敢に参加していく。しかしその焦りを見抜かれてしまい、攻撃に参加したところを狙われ、カウンターを仕掛けられてしまう。さらに焦りが出てしまった黒川は永木をペナルティエリアで倒してしまい、鹿山実業にPKを与えてしまった。負の連鎖は続き、翔凌高校のキーパーが負傷をしてしまった。PKの前にメンバー交代で黒川と同じ中学で身体能力の高い桧本将稀(ひのもとしょうき)がGKに入る。キッカーになった永木は真ん中に思い切りボールを蹴った。桧本は裏をかかれバランスを崩されたものの、片足にボールを当てゴールを死守するのであった。その後、翔凌高校の攻撃になり蒼士がDF、GKをかわし同点に追いついたのであった。

『蒼く染めろ』の登場人物・キャラクター

主人公

飛高蒼士(ひだか そうし)

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