『つるザラ』&『バツコイ』同時発売!前作から見る漫画家・月子の魅力とは
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漫画家の月子さんは2015年9月、『つるつるとザラザラの間』の最終巻4巻と新シリーズ『バツコイ』の1巻を同時発売しました。「モーニング」「アフタヌーン」等を中心に、文芸誌に寄稿するなど広く活躍する月子さんの魅力を、前作にあたる『彼女とカメラと彼女の季節』から紐解いていきます。
月子さんとは?
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岩手県盛岡市出身の漫画家。
2000年「別冊ヤングマガジン」にてデビューしました。
女性らしい繊細なタッチの美しい絵と、痛烈な内容さえも暴き出す画風を持ち「モーニング」「アフタヌーン」「フィールヤング」「ジャンプ改」など様々な雑誌をまたいで活躍しています。
ソク読み(つるザラ1巻)
sokuyomi.jp
サイト上では、今回新刊が発売された、虫好き少女とのラブストーリー『つるつるとザラザラの間』のためし読みができます!
『彼女とカメラと彼女の季節』とは?
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前作にあたる『彼女とカメラと彼女の季節(以下、カノカメ)』は、周囲になじめない女子高生・あかりと、カメラ好きの自由奔放な同級生・ユキ、さらに主人公に思いを寄せる男の子・凛太郎という奇妙な三角関係で進展していくストーリーです。
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話の中核をになうのは、あかりからユキへの強い憧れの気持ち。
いわゆる「百合」的な密かな感情を募らせるあかりと、飄々としたユキのコントラストに、読者もあかりに寄り添って気持ちを揺さぶられるかもしれません。
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しかし、互いに孤独な少女であるあかりとユキだけで世界が回るかと言えばまったくそんなはずもなく、お互いの存在に癒されながらも生きづらさは残ります。
そこへ凛太郎という少年の存在が関わってくるのです。
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「百合漫画」とくくってしまえば落ち着きますが、描かれるのは思春期のあいまいな感情。
どこかで劣等感を覚えているようなあかりにとって、ユキの存在は「好きな人」であるのか「魅力的な友人」であるのかもあいまいです。
そしてユキは、ファインダー越しにあかりを見つめることによって冷静に彼女と向き合っていきます。
その真摯さは「少女マンガ」のようでもあり、あられもない感情を描き出すさまは「青年マンガ」のニュアンスも含みます。
まさに多様な作品を書き分ける作者の月子さんの魅力が、カノカメに詰まっているのです!
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様々な雑誌にて今もさらに新しい分野を描き、精力的に活動する月子さんの新作にも期待が高まります。
今後、さらに注目したい漫画家さんですね。