フロントミッションシリーズ ガンハザード(FRONT MISSION SERIES GUN HAZARD)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『フロントミッションシリーズ ガンハザード(FRONT MISSION SERIES GUN HAZARD)』とは、スーパーファミコン用ソフトとしてスクウェア(後のスクウェア・エニックス)より発売された日本のゲームソフトで、『フロントミッションシリーズ』第2作目にあたるアクションRPG。
西暦2064年の世界を舞台に、傭兵である主人公アルベルトが機動兵器「ヴァンツァー」を用いて、紛争やクーデターを起こす悪の組織に立ち向かう闘いを描く。

ステージ10 センチネル

センチネルでソサエティ総帥からソサエティの秘密が明かされる

ソサエティの本拠地である爆撃機センチネルへの潜入を決行するため、ガーディアンからセンチネルの所在についての連絡が入る。遥か上空を高速で移動しているセンチネルを捕らえるため、アルベルト一行はソサエティの技術を応用した新造戦艦に乗り込む。

センチネルに近づくと辺りを徘徊している護衛艦隊との戦闘を開始する。敵兵を殲滅しセンチネルに着陸すると、センチネルは突然スピードを上げる。振り払われることを危惧した一行はセンチネルの勢いを弱めるため各所に設置されているエンジンを破壊する。墜落しかけているセンチネルだが、アルベルトは単身で内部に潜入しフェルダーを発見する。同じタイミングでジェノスも現れフェルダーを連れ戻そうとするが、既にソサエティに染まりきってしまったフェルダーは聞く耳を持たない。そんなフェルダーに対して銃口を向けるジェノスは、逃走するフェルダーを追っていくが、奥から現れた青色のヴァンツァーに瀕死状態に陥られる。センチネルからの脱出を図るフェルダーと共に奥に逃げ込む近衛隊長を追ってきたアルベルトは、近衛隊長との最後の戦いに挑む。攻撃を続けても立ち向かってくる近衛隊長に苦戦するも、決死の想いで近衛隊長の討伐に成功する。

奥の部屋に入ると、病弱の老人と対面する。彼はソサエティの総帥であり、長きに渡りフェルダーが仕えてきた人物だ。総帥は語り始める。センチネルの機体が彼の生命維持装置と繋がっており、彼の生命は間もなく途絶えるのだという。しかし、彼はこの世界が戦争を繰り返していることを受け、闘いこそが人類の存在意義だと主張する。そして、彼の命がなくなっても彼の魂が再び世界に新たな戦いの種を撒くことだろうと語る。総帥は「聞こえんか...あの...新たな...戦いの調べ...が...」という言葉を最期に息を引き取る。これまで世界の平和を願って総帥を信じてきたフェルダーは、裏切られたことに絶望する。そんなフェルダーを救出しようとするアルベルトだが、深手を負ったフェルダーはその場を動こうとはしない。代わりに、アルベルトはフェルダーがジェノスから受け取ったペンダントを授かる。そして「兄さん ごめんなさい...」という言葉を最期に、アルベルトはその場を脱出する。戦艦に戻ったアルベルトはジェノスにフェルダーがセンチネルと共に墜落したことを告げ、ジェノスに預かったペンダントを渡す。自分の目的を失ったことで戸惑うジェノスに対し、ソサエティの爪痕を消し去るために一緒に戦うよう依頼をする。こうしてジェノスの長い闘いは幕を閉じることになる。

センチネルとの闘いを終えて安堵していたのも束の間、突如アトラスより謎のビームが放たれ、サンクトリヒ一帯が壊滅した。フェルダーがジェノスに渡したペンダントに残されたデータを解析すると、なんとソサエティ総帥の心臓が停止すると、自動的に軌道エレベーターの兵器が作動する仕組みになっていたのだ。サカタによると、宇宙エネルギーを集約して電磁エネルギーに変えたとすると、世界は跡形もなく消し去られてしまう。次のビーム発射までにアトラスのビーム発射を防ぐため、一行はアトラスへ向かう。

ステージ11 アトラス

平和の象徴として建設されたアトラスが物語の最後の戦場となる

ソサエティの手により仕掛けられた軌道エレベーター「アトラス」の攻撃を阻止するため、アルベルト一行はアトラスに到着する。外壁に差し掛かると、ブレンダの操縦により戦艦ごと内部に潜入することに成功する。アトラス内部のエリア101では、防御用の無人機動兵器による攻撃を受けるが、アルベルトの奮闘によりそれらを撃破し同時にブレンダ達は戦艦で上空まで進んでいた。さらに上の階であるエリア102に進むと、攻撃の激しさのため近づくことができず一行は立ち止まる。その時、ガーディアン司令官からの通信が入り援軍を出す。その他にも、アルベルトに助けられたベルゲン共和国大統領を始め、各国の要人が援軍を要請してアルベルトの救援に駆けつけた。敵の地対空攻撃の要所を破壊したことで先に進めるようになったアルベルトは内部に潜入する。そして最上階である中枢部に到達すると、ブレンダの操縦する戦艦はそれ以上の高度に上昇することができず、退却を余技なくされる。アルベルトは単騎で中枢部内部に乗り込むが、アルベルトの身を心配するブレンダは、この依頼が終わったら仕事抜きで旅をすることを約束し、その場から退避する。最深部へ到達すると、すでにジェノスが到着していた。彼はフェルダーのペンダントを保有していたため対空砲火を免れていたのだ。奥の部屋に入ると、巨大な「コア」が設置されていた。コアの外壁をジェノスが破壊すると、突如コアが爆発し、その爆風にジェノスが巻き込まれてしまう。コアが作動したことで、様々な形態の攻撃を仕掛けてくるコアにアルベルトは苦しむ。激闘の末、コアを破壊し中枢部からの脱出を図る。

脱出ポットを目指して外部へ進むと、突然ジェノスは「きさまとの決着をつけさせてもらうぞ」と問答無用に襲い掛かってくる。しかしその攻撃に殺意はなくアルベルトは違和感を覚える。その時、ジェノスがアルベルトの機体を脱出ポット目掛けて押し込み、アルベルトを1人脱出させる。外部で控えていたブレンダ達の助けにより、戦艦ごと海上着陸し脱出に成功する。アルベルト達は、ジェノスが自身を犠牲にしてアルベルトを助けたことを憂うが、それぞれの道に戻り使命を達成するため出発することとした。

『フロントミッションシリーズ ガンハザード(FRONT MISSION SERIES GUN HAZARD)』のゲームシステム

基本的な流れ

『フロントミッションシリーズ ガンハザード(FRONT MISSION SERIES GUN HAZARD)』は、1人の主人公をプレイしステージ毎のミッションを達成してストーリを進めていく横スクロール型のアクションゲームである。まずプレイする国を選択し、各国ごとに用意されているステージをクリアしていくと選べる国が増えていく。各国のステージを全てクリアしなくても要所のみクリアすることで次の国に進める場合もある。また、初期の段階で複数の国を選択でき、先に難易度の高い国を選択することも可能である。

ヴァンツァー搭乗システム

主人公は基本的に「ヴァンツァー」と呼ばれる機動兵器に搭乗して戦闘を行うが、ヴァンツァーから降りてハンドガンやハンドグレネード等を用いて生身での戦闘も可能。生身でなければ通れないルートもある。ヴァンツァーの代わりにジェットパックを用いて無限に空中飛行ができる。生身の場合はガードの代わりにしゃがみ動作を行うことで爆風などは完全に防ぐことができるが、敵ヴァンツァーとの接触によるダメージは防げない。戦闘力では全体的にヴァンツァー搭乗時に劣るため生身プレイは極めて難易度の高いプレイ方法のため、ネットでは生身でチャレンジする動画が好評を受けている事例もある。

熟練度

本作はレベル上げシステムに加え、武器や機体の熟練度を上げることで性能を上げることができる。熟練度を上げると、武器は威力強化や最大装弾数の増加、バーニアは飛行時間の増加、機体は耐久度が強化される。熟練度は、武器は相手に攻撃を当てること、バーニアは使い続けること、機体はダメージを受けることでそれぞれ上昇し、最大120%まで上げることができる。

僚機

各ステージで仲間にしたキャラクターをステージに連れていくことができる。主人公のようなヴァンツァーを連れていくこともできれば、援護砲撃のカーソルを画面に出現させ敵を攻撃するキャラクターもいる。ヴァンツァーは攻撃専門や、主人公のHPを回復させる、爆弾を使用して攻撃する、ガード専門のヴァンツァーなどキャラクターによりそれぞれ特徴がある。ステージによっては、特定のキャラクターを同伴することでストーリーを進めることができる場合もある。

『フロントミッションシリーズ ガンハザード(FRONT MISSION SERIES GUN HAZARD)』の用語

アトラス

世界各地で勃発している資源を巡る紛争を教訓とし、世界平和のシンボルとして世界規模のプロジェクトにより建設された軌道エレベーター。宇宙の資源と太陽エネルギーを得て世界へと共有する目的だったが、新エネルギーの発見と経済的価値が得られないと判断されたことから建設は中断された。建設には本作の黒幕であるソサエティが絡んでおり、ソサエティ総帥が死亡すると強力なビームが発射されるなど世界に脅威をもたらす仕掛けが施されている。本作における最終ステージの場でもある。

ヴァンツァー

「フロントミッション」シリーズに搭乗する機動兵器のこと。人間が搭乗して操作することで、バルカンやミサイル、レーザー銃などを発射する。その種類は多岐に渡り、2足歩行で駆動するものや飛行機型、シールド特化型など様々なヴァンツァーが登場する。操作可能なヴァンツァーは比較的小型であるが、敵側のボスキャラなどとして登場するヴァンツァーの中には胴体がプレイキャラの数倍に達する程の大型ヴァンツァーも登場する。

ソサエティ

本作における黒幕組織である。その目的は世界の紛争を加速させることであり、総帥であるヘンリー・シャーウッドは今際の際に「戦争こそ人間の本質である」と発言しており、その思想が組織の行動指針そのものとなっている。

カーネルライト協会

世界各地から傭兵を受け入れ、派遣しているニューヨーク所在の組織である。世界の紛争地帯に傭兵を送りこみ、様々な任務を遂行させることで収益を得ている。主人公のアルベルトが国を追われた際に入り込んだ組織でもあり、物語終盤ではアトラス鎮圧のため兵士を送り込むなどアルベルト達に力添えをする。

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