【The 100 Best Books of All Time】本好きのための「世界最高の小説」BEST100!
2002年、ノルウェー・ブック・クラブによって企画された「The 100 Best Books of All Time」が公開。世界54カ国の著名作家100人の投票で選ばれたもので、世界中の本好きの間で話題となった。
順位は1位のドン・キホーテ以外非公開となっている。ネタバレ無しのあらすじ付きで、年代の新しい作品から順に紹介する。
モンテーニュ 『エセー』 1595年
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ミシェル・ド・モンテーニュは、16世紀フランスの思想家、モラリストである。彼が残した『エセー(随想録)』は、古典知識の集大成であると同時に、知識人の教養書として古くから受け入れられ、その真理探究の方法、人間認識の深さによってデカルト、パスカルなどの思想家に影響を与え、今日にいたるまで古典的な名著として多くの人々に読みつがれている。
「わたしは何を知っているのか(ク・セ・ジュ)?」という句は、モンテーニュの言葉であるが、人間の理性、判断力、知識には限界があることを謙虚に認め、試行錯誤を恐れずに真理を追究しようとしたモンテーニュの思想をよく表している。
ラブレー 『ガルガンチュアとパンタグリュエル』 1532~34年
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フランス・ルネサンス文学を代表する作家フランソワ・ラブレーの傑作大長編、待望の新訳版。この巻では、巨人王ガルガンチュアの誕生・成長と冒険の数々、さらに戦争とその顛末が、笑いと風刺を織り込んだ密度の高い文体によって描き出されてゆく。現代的センスあふれる清新な訳文から、不朽の物語の爆発的な面白さと輝かしい感動が楽しく伝わってくる。
ボッカッチョ 『デカメロン』 1349~53年
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14世紀イタリアのフィレンツェでペストが猛威をふるった時、7人の淑女と3人の紳士が森の館に避難し、毎日交代で面白い物語を話して聞かせることになった。──イタリア・ルネサンス期の巨人が残した世界文学史上不滅の古典に新たな生命を吹きこむ苦心の訳業。
チョーサー 『カンタベリー物語』 14世紀
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花ほころび、そよ風吹きそめる四月、サザークの旅籠で出合った二九人の巡礼たち。身分も職業もさまざまな彼らが、カンタベリーへの道中、順番に話をすることになって―。
中世イギリス最大の詩人チョーサーの代表作。
ダンテ 『神曲』 1265年~1321年
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1300年春、人生の道の半ば、35歳のダンテは古代ローマの大詩人ウェルギリウスの導きをえて、生き身のまま地獄・煉獄・天国をめぐる旅に出る。地獄の門をくぐり、永劫の呵責をうける亡者たちと出会いながら二人は地獄の谷を降りて行く。
最高の名訳で贈る、世界文学の最高傑作。
サアディー 『果樹園 ブースターン』 1257年
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中世イランの大詩人サアディーによる詩集。多くの物語を含んで、読み物としても興味深く、その長年にわたる旅の経験に基づき、読者を飽きさせない。
紫式部 『源氏物語』 11世紀
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帝の寵愛を一身に集めた桐壷の更衣が産んだ美しい皇子と、かかわる人々の姿を情感豊かに写し取った、世界最古の長編小説「源氏物語」。
切なさといとおしさに満ちあふれた恋模様や、熾烈な権力闘争など、いつの世も変わらない人間の営みを描ききった日本文学の最高傑作。
『千夜一夜物語』 700年~1500年
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めくるめく官能と陶酔に彩られた絢爛たる世界。世界最大の奇書「千夜一夜物語」に鬼才バートン卿が渾身の名訳をほどこした魅惑の書。古沢岩美画伯の甘美な挿画を付す。
オウィディウス 『変身物語』 1世紀
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古代ローマの天成の詩人オウィディウスが、ストーリーテラーとしての手腕を存分に発揮したこの作品には、「ナルキッソスとエコー」など変身を主要モチーフとする物語が大小あわせて250もふくまれている。さながらそれはギリシア・ローマの神話と伝説の一大集成である。ラテン語原典の語り口をみごとに移しえた散文訳。
カーリダーサ 『シャクンタラー姫』 紀元前1世紀~紀元4世紀
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この物語では、仙人の養女シャクンタラーとドフシャンタ王との数奇な恋物語を描く。ヨーロッパに広く知られるようになったのは1789年、ウィリアム・ジョーンズの英訳がきっかけである。2年後にその独訳が出版されると、これが大変な反響を呼び、ゲーテにも影響を与えた。
ウェルギリウス 『アエネーイス』 紀元前29年~19年
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古代ローマ、アウグストゥスの治世にマントゥア出身の詩人、プブリウス・ウェルギリウス・マロによって書かれた「アエネーイス」の訳本。英雄とローマ建国の物語を歌いながら、「歴史の運命」を示唆する壮大な叙事詩。
『ラーマーヤナ』 紀元前3世紀~紀元3世紀
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インド伝説の英雄ラーマを主人公とする歌物語。インドの二大古典叙事詩のひとつ「ラーマーヤナ」はインドの誇る世界文学の一つであり、アジア人の心のふるさとともいえる。
ソポクレス 『オイディプス王』 紀元前430年
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オイディプスが先王殺害犯人の探索を烈しい呪いの言葉とともに命ずる発端から恐るべき真相発見の破局へとすべてを集中させてゆく緊密な劇的構成。発端の自信に満ちた誇り高い王オイディプスと運命の運転に打ちひしがれた弱い人間オイディプスとの鮮やかな対比。
数多いギリシア悲劇のなかでも、古来傑作の誉れ高い作品である。
エウリピデス 『メディア』 紀元前431年
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エウリピデス(480B.C.~406B.C.)。アイスキュロス、ソポクレスとならんだギリシア三大悲劇詩人の一人。アテナイの名門に生まれ、25歳~30歳で劇壇にデビュー。その活動は半世紀に及び、ソポクレスとともにアテナイ劇壇の重鎮であった。生涯の作品数は75篇とも80篇ともいわれる。晩年、マケドニアの王アルケラオスに招かれ、その地で客死した。
『旧約聖書 ヨブ記』 紀元前6世紀~4世紀
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神を畏れ敬うことこの上なく深く、道徳的にも信仰に於ても非の打ち所のない暮しを続けて来たヨブに神は次々と苛酷な試練を下した。罪なくして受けねばならないこの重荷の意味を問うてヨブは苦悩する。神の義に人間の義を対決させ問いつめる本書は、旧約の中でも際立った特色を持ち、文学、哲学等に与えた影響も特に強い。
ホメロス 『オデュッセイア』 紀元前8世紀
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トロイア戦争が終結。英雄オデュッセウスは故国イタケへの帰途、嵐に襲われて漂流、さらに10年にわたる冒険が始まる。『イリアス』とともにヨーロッパ文学の源泉と仰がれる、ギリシア最古の大英雄叙事詩。
ホメロス 『イリアス』 紀元前850年~750年
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トロイア戦争の末期、物語はギリシア軍第一の勇将アキレウスと王アガメムノンの、火を吐くような舌戦に始まる。激情家で心優しいアキレウス、その親友パトロクロス、トロイア軍の大将ヘクトルら、勇士たちの騎士道的な戦いと死を描く大英雄叙事詩。
ギルガメシュ 『ギルガメシュ叙事詩』 紀元前18世紀~17世紀
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初期楔形文字で記されたシュメールの断片的な神話に登場する実在の王ギルガメシュの波乱万丈の物語。分身エンキドゥとの友情、杉の森の怪物フンババ退治、永遠の生命をめぐる冒険、大洪水などのエピソードを含み持ち、他の神話との関係も論じられている最後の世界文学。本叙事詩はシュメールの断片的な物語をアッカド語で編集しアッシリア語で記されたニネベ語版のうち現存する2000行により知られている。