麻雀小僧(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『麻雀小僧』とは2010~2017年まで押川雲太朗が『近代麻雀』で連載していた、「高レート麻雀を渡り歩く青年が雀ゴロから勝負師になっていく様」を描いていく漫画作品だ。『近代麻雀』での連載終了後は電子書籍版で続きを配信している。舞台は現代の日本。主人公・まー坊こと正岡正彦は高レート麻雀を渡り歩く青年。鋭い読みの技術を生かした鳴き麻雀を武器に見せ金1億円の麻雀大会への出場を目指す。弱冠18歳でありながら、勝負師として生きる覚悟のこもった言葉は、麻雀だけでなく人生を生きる上で大事な教訓が詰まっている。

『麻雀小僧』の概要

『麻雀小僧』とは2010年より押川雲太朗が『近代麻雀』で連載していた「高レート麻雀を渡り歩く青年が雀ゴロから勝負師になっていく様」を描いていく漫画作品である。2017年に『近代麻雀』での連載終了し、書籍は全16巻まで。17巻以降はKindleで電子書籍として読むことができる。
舞台は現代の日本。主人公・まー坊こと正岡正彦は、弱冠18歳で高レート麻雀を渡り歩き、鋭い読みの技術を生かした鳴き麻雀が武器の青年だ。彼は参加費1億円の麻雀大会に出場するため、様々な場で行われる高レート麻雀でしのぎを削る。

『麻雀小僧』のあらすじ・ストーリー

「ゴッチ」メンバー篇

1億円の小僧

主人公のまー坊こと正岡正彦(まさおかまさひこ)は参加費1億円の麻雀大会に出場するために、雀荘オーナーである野口に200万円を借り、手元の300万円と合わせて500万円を28倍の7-8馬単に一点掛け。馬単とは1着と2着に来る馬をぴったりと当てるものだ。来れば1億円以上になる配当だったが、裏目の8-7で惜しくも1億獲得とはならなかった。

まー坊は借金200万円を返済するために、野口が経営する雀荘ゴッチのメンバーとして働くことになる。ゴッチはレート1000点100円いわゆるピンの東風戦で、チップは1000円とチップの比重が大きいルールの雀荘である。チップとはアガった際に貰えるボーナスだ。そこそこ稼ぎやすいルールなので、ある程度の軍資金を貯めるには最適だ。すっからかんのまー坊にとってはこれ以上ない好条件。しばしここで羽を休めることになる。

メンバーの仕事

熊部がまー坊へ不利に打つが、それを感じ取ったまー坊が熊部をラスにすると決意する。

まー坊はゴッチのルールに対応し、勝ちを積み上げる。しかしお客の中には強すぎるまー坊に歯が立たないため、同卓したがらない人もいる。その影響で1卓にメンバーが複数入り、卓を繋がなければいけない。これに眉をひそめたのがマネージャーの熊部だ。熊部はメンバーと違い時給制ではなく給料制である。店の売上を一番に考える熊部にとって、お客に長く打ってもらうことが最重要。まー坊が余りにも勝ちすぎてしまうとお客は長く打ってくれない。少し懲らしめようと思った熊部は、まー坊と同卓することにする。

熊部は他のお客に対して甘く打ち、まー坊のアガりをことごとく潰していく。これに気が付いたまー坊は、自分に噛みつくと痛い目を見ると熊部に分からせるため、自分のトップなどを考えず熊部をラスにすることだけを考えて打った。ラスとは4着のことだ。この結果、熊部は5連続ラス。これでは店の利益の前に、自分の給料が無くなってしまうため降参する。

まー坊には早く借金返済と軍資金を作ってもらって、店を辞めてもらう方が最善と考えた熊部はまー坊を応援することにした。

復帰戦

少し軍資金が貯まってきたまー坊は、ゴッチの常連の川崎が営んでいる寿司屋で、沼井という男に1000点1000円の麻雀に誘われる。同卓するメンツは経営者の沼井、常連の川崎、テレビ番組製作会社のプロデューサーのツネだ。

最初の半荘はルールへの対応、他のメンツからのマークなどで上手いことやられるも、終盤には2着争いで競っていたツネの見た目とは裏腹に小心者というのを見抜き見事4着から2着になる。これを見ていた沼井は、まー坊の実力を認めレートを引き上げる提案をするが、川崎とツネはこれを拒否する。ならばと沼井は、まー坊との差しウマを提案する。差しウマとは特定のプレイヤーの順位の上下によって点数や金銭のやり取りを行うものだ。他の二人から「高レートになると沼井は本気を出す」と忠告されるも、まー坊はこれに乗る。

沼井は明らかにこれまでの半荘とは違い、鋭いアガりを見せる。しかしここで押されているだけではいけないと歯を食いしばり沼井に詰め寄る。結果沼井1着、まー坊2着で終わるものの流れはまー坊に傾くのであった。続く半荘は勝負局で沼井の手を読み、大きなアガりをし沼井を突き放し勝利する。その後の半荘もまー坊の連勝と勢いづく。だがまー坊は自分の雀風とは異なる打ち方をし、これが大きなミスとなり沼井に役満をアガられまー坊より上の着順で終わる。ここから沼井が攻勢に出ようというところで川崎とツネがギブアップする。

お開きになったとこで沼井から参加費1億円の麻雀大会が延期になったことと、500万円貯まったら連絡をするよう言われる。国内最高レートの裏麻雀への切符をもらったまー坊は軍資金を集めるため日常へと戻る。

打ち筋

沼井との対戦翌日、ゴッチで働いていたまー坊と田中の下に国枝知久(くにえだともひさ)、通称国ちゃんが訪れた。田中とは日本麻雀道連盟での同期、まー坊とは裏麻雀での付き合いがあり顔見知りであった。その国枝からマンション麻雀の誘いがあり、まー坊と田中は数日後に国枝のマンションへ行く。

メンツはまー坊、田中、国枝、そしてゴッチのオーナー野口である。この中で並々ならぬ思いを抱いて卓に座ったのだ田中だ。彼はこの麻雀で一銭も無くなったら麻雀プロを辞める覚悟で来た。そんな田中であったが、1回戦から4回戦までは良い所なし。ようやく5回戦目に良いアガりを見せるも、まー坊の鳴きに対して焦り自らの雀風を崩す鳴きをしてしまう。それをきっかけに沈みかけていた国枝が渾身のアガりを決め、田中はトップを取るチャンスを自ら手放した。

これ以降粘りを見せるも、11回戦まで田中以外がトップを取る形になる。最後の半荘、田中は40万円の差しウマを国枝に吹っ掛ける。国枝は一度は断るも田中の口車に乗ってしまう。更に国枝からビンタも追加されたが、田中も国枝の口車に乗ってしまう。前半は国枝が沈む形だったが南2局に早いリーチが掛かる。すぐに田中にもチャンス手が来て勢いよくリーチ宣言するもそれは当たり牌だった。田中は痛い放銃となり、ズルズルとラス目。最終局、跳満ツモトップの条件で田中は見事に四暗刻をツモアガり国枝との差しウマに勝利する。

対局後、まー坊とゴッチへ出勤する途中にプロを辞め、まー坊と共に参加費1億円の麻雀大会への道を進むことを告げる。それを風の噂で聞きつけた国枝は、田中へのリベンジをするためにその大会にエントリーすると言い出す。

宿敵

国枝との対決で田中が本来の雀風を取り戻したことにより、ゴッチは勝ち頭が2人になってしまった。その状況をまずいと思ったマネージャーの熊部は、まー坊に高レートの場が立つところを紹介する。そこには元バーテンダーの東谷、通称ヒゲ谷と客の今西、尾藤、そしてこの店の打ち子であるコウの4名がいた。打ち子とは麻雀を打つ時に人数が足りない場合に補充要員として打つ者の事である。

コウはすぐに卓に入らず、まー坊がどういう打ち手なのかを後ろで1局見てから卓に入る。コウの麻雀は自在型、相手に合わせ雀風を変えると本人は言う。その言葉通り高い手になりそうだった手を鳴いて安手にしアガりきる。これで前局に良いアガりを決めて親番を迎えたまー坊を軽く終わらせた。連続でコウにアガられ劣勢かと思いきや、まー坊はコウの待ちをきっちり読み、更に強引にアガりを決める。最終局もコウの当たり牌をビタ止めしながらのアガりで勝負あり。

コウは現状のまー坊との実力差を冷静に分析し、いつか倒さなければいけない日の為に研究に徹することにする。10回戦が終わった頃には、まー坊がトップ6回、コウ3回、今西1回となり、尾藤はこれ以上ラスは引けないと卓から外れる。

ここでお開きかと思われたが、ヒゲ谷が裏から寝ていたある人物を連れてくる。それはまー坊が会いたがっていた相手、タミーである。

裏麻雀界の若き天才タミーこと田村との再会&初対決。

タミーはまー坊が義理の父に引き取られた後に雀荘で出会った人物で、凄腕と言われていたまー坊の義父と渡り合っていた若き天才だ。既に裏の麻雀界で知らぬ者は居ないぐらいにタミーは有名なのである。子供の頃にタミーの麻雀を後ろで見ていたまー坊にとって、どうしても戦いたい相手だ。

東1局はまー坊がタミーへ2600点の出あがりをするも、次局タミーが倍満をツモアガった。ラスになったまー坊に厳しく打つ3人ではあったが、相手の手牌を上手く読みアガりを決める。跳満ツモ条件まで持ってきたまー坊は、上家に座っている今西の一瞬の隙を突く鳴きをし、条件を整えた。ここでようやくタミーが、まー坊を一人前と認め全力で闘うことを宣言し危険牌を切って見事アガり切る。

格の差を見せつけられたまー坊は、参加費1億円の舞台でタミーへのリベンジを誓った。

御祝儀勝負

まー坊がゴッチのメンバーとして居るのも残り2時間、本走に入ることも無く何も無いまま終わろうとしていた頃に、沼井からまー坊の事を聞いて興味を持った結城が訪ねてきた。結城は北海道の大地主である。結城はまー坊にチップの数での差しウマを持ち掛ける。

勿論これを受けるまー坊は東1局親番の結城から早めのリーチを受けるが、整っていない手形から押していく。このルールではとにかくチップを稼げた方の勝ちなので、ロンアガりの3倍チップが貰えるツモは一番避けたいのであった。その事に気付いていたまー坊は、無理やりアガりにいく、もしくは自分からロンアガりをしてもらう事を選び押していた。だが抵抗空しく結城に満貫をツモられる。このアガりで流れを持っていかれてしまうと考えたまー坊は、何とか食らいつき結城の親番を強引に流す1000点のアガり決める。東2局、まー坊はタンヤオドラ1の手をツモり親番を迎える。いつも通りの軽い仕掛けで早めにテンパイするも、結城は絶好の1-4-7ソーの三面張でリーチ。当たり牌の7ソーを掴むまー坊であったが、自分が当たった方がマシだとツモ切る。だが結城はロンせずに跳満ツモでアガりきる。

自分の麻雀にもっと恐さがあれば、見逃しなんてしなかったとまー坊は感じた。本腰を入れて戦うことを決意するも1回戦は18対0のまま終了し2回戦へと続く。
2回戦が始まって直後、沼井と沼井の店の売れっ子みーちゃんが来店する。挨拶を済ませ、東2局に結城からのリーチが入るも苦しい待ちながら前に出てアガり切るまー坊であった。
まー坊のアガりに焦った結城は手順ミスをし、まー坊に勢いのつくアガりをされてしまうのである。その後、まー坊のアガりを止めきれない結城は追い詰められる。そして止めの緑一色という役満でチップも逆転してしまう。

対局後、結城と沼井はまー坊を活きの良い若手の麻雀大会に誘う。これを了承し、ゴッチのメンバーとして最後の1日が終わる。

参加費稼ぎ篇

割れ目勝負

沼井に誘われた麻雀大会まで暇を持て余していたまー坊に国枝から麻雀のお誘いが来る。断る理由もないので国枝のマンションに行くと、そこにはツネと国枝、国枝や田中の直属の先輩である古屋とお笑い芸人のムーアがいた。

今回の麻雀で国枝が古屋とムーアより成績が上ならテレビ対局に出演できるようにツネが動いてくれることになっている。ルールは通常の東南戦に表ドラが3つと割れ目が追加されたものである。割れ目とは配牌を取り始めた山の席の者が点数の授受に関わった際に通常の2倍で行うものである。

打ち手が計5人となった為、ラスになった者が次の人と交代することになり最初の抜け番はまー坊となった。
東1局、国枝は古屋にダマの5200点を振り込む。普段であれば放銃した後の局は遠く高い手を見つつ、相手に振り込まないように打ち復活の機会を待つのだが、真っすぐアガりに向かってしまう。結果ムーアに跳満を振り込んでしまい、割れ目の国枝は24000点の支払いとなり、トビとなる。トビとは持ち点が0点以下になることを指す。

古屋とムーアの打ち方をよく見ていたまー坊は、このゲームの全容を理解する。トビに照準を合わせ押し引きをしている事を見抜いた。基本は守備的に構え、ダマで相手を打ち取りつつトビが見込める手が来れば、勝負に出るというものだ。
2回戦目はまー坊がいつも通り場をかき乱しながらアガり続けオーラスをトップ目で迎える。まー坊は古屋から出たドラをポンしてテンパイを取る。しかしこれは古屋の罠で、田中が中途半端に前に出てくることを見透かし、まー坊の現物で待ちこれを打ち取るというものだ。見事に田中はハマり、親の跳満の割れ目で36000点放銃し、古屋がまー坊をまくりトップになる。

古屋とムーアにペースを掴まれ、国枝と田中は自分の麻雀を見失う。結果、国枝と田中が順番にラスを引く最悪の展開になる。そしてまー坊自身もトップを獲らせてもらえず、2、3着を繰り返す。これでは田中も国枝も金をむしり取られ、まー坊も稼げるものが稼げなくなってしまうと感じ、国枝に復活のきっかけを作ることにする。

国枝の不調の原因はツネに良い所を見せようとして普段の麻雀が打てていない事である。その為まー坊はツネに借りを作り、途中で帰らせ国枝がいつも通り打てる環境を整える。本来の打ち方を取り戻した国枝は好調となり、トップをもぎ取る。

古屋の癖を利用し、まー坊が古屋から打ち取る。

まー坊はムーアが抜け連携の取れなくなった古屋を崩しにかかる。好調の国枝が大暴れし、田中も1つのアガりをきっかけに前向きに麻雀を打てるようになり、劣勢になった古屋からまー坊が一瞬の隙を突き直撃をする。これにより完全に調子を崩した古屋とムーアに順番にラスを引かせる。

最悪のスタートではあったものの、終わってみればまー坊トップ6回、国枝3回、田中2回となった。

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