おはようとかおやすみとか(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『おはようとかおやすみとか』とは、2014年よりまちたが『月刊コミックゼノン』で連載していた、主人公と異母兄弟との共同生活をテーマにしたハートフル漫画作品である。デビュー作でありコミックゼノンマンガオーディションにて準グランプリを受賞。他人との共同生活を嫌い、1人で自由に暮らす事を望んでいたサラリーマン・日向和平(ひなたわへい)。新築マンションを購入した矢先に突然現れた腹違いの3姉妹との共同生活を通して、家族とは何か、自分の居場所はどこにあるのかという家族に対する価値観が変わっていく様を描く。
日向和平の親族
日向 翔平(ひなた しょうへい)
日向和平・国前穂高・国前千世・国前千苗の父親。かわいいイラストの絵本を書く絵本作家の男性。
和平が7歳の時に自由奔放すぎてついていけないという理由で離婚され、和平を引き取る。しかし、ろくに面倒を見ずにフィールドワークに明け暮れていた。
和平が大人になってからも、腹違いの3姉妹の世話を和平に任せるなど、自由に生きてきた。しかし、取り壊されてコインパーキングになった実家の跡地を見て、家族に甘えすぎていたことに気付き、反省するようになる。
はじめは和平に嫌われていたが、3姉妹と生活を経験して考え方が変化した和平に好き嫌いを超越してただ「しょうがない人」だと認識され、和解する事となった。
幼少期の和平と遊ぶことは少なかったが、その分、たまに帰ってきたときには千世・千苗・穂高と遊んであげるようにしており、3姉妹からは好かれている。
母親と3姉妹が決別したという話を聞いた時には、和平達の元を訪れ、3姉妹の支えになってくれたことに感謝の気持ちを伝えた。その後は再び絵を描くための旅に出かける。
結子(ゆうこ)
日向和平の叔母で和平には「ゆうこちゃん」と呼ばれている。
和平の両親が離婚した時には、ご飯を作ってあげたり家に泊まったりとよく和平の生活を手助けしていた。
ショートカットの髪型で声の大きく、パワフルな世話好きの女性。子供の頃から面倒を見ていた和平を心配し、三姉妹との同居に反対するために和平に会いに行く。しかし、3姉妹を家族として大事にしたいという和平の思いを聞き、心配しながらも和平と三姉妹を見守っていく事を約束する。
その他の人物
大森(おおもり)
日向和平の住むマンションの住人。おしゃべりがすきな中年の女性。和平と同じフロアの角部屋に住んでいる。3姉妹が引っ越してきたことに気付き、和平達の生活に興味を持つ。共同生活を始めた当初は、家族らしく見えない4人の関係を不審がっていた。しかし、穂高に面と向かって和平と自分たちはちゃんと家族であるということを告げられてからは、特に関わることがなくなる。
江藤 桜(えとう さくら)
国前穂高のクラスメイト。年の離れたやんちゃな弟が1人いる、16歳の女子。
教室で1人静かに過ごしている穂高のことが気になって色々話しかけるが、友達になりたいと素直に伝えられず、緊張で顔がこわばってしまうために怒っていると勘違いされてしまう。しかし、穂高といっしょに買い物に行った際、穂高が自分が想像しているよりも所帯じみている事を知り、心を開いて徐々に友達になっていく。
趣味はガーデニングで、穂高に多肉種サボテンの世話の仕方を教える。常に家族のことを1番に考えて生きてきた穂高にとって最初の友達であり、穂高が自分の気持ちを正直に伝えられる数少ない人の中の1人。穂高とは名前で呼び合う仲で、江藤桜の友達であるゆずちゃんを含めて三人で仲良くしている。
穂高の様子をよく見ており、悩んでいるときにはすぐに相談にのってあげる友達思いの優しい性格である。
片山 翠(かたやま みどり)
みやざわ書店に勤務する23歳の女性。勤務中は眼鏡をかけており、左目の下にほくろがあるのが特徴である。
よく書店に来ていた日向和平に一目ぼれし、同じ駅で見かけてから話しかけようと和平の後をこっそりつけてストーカーと間違われる。好きな人である和平の前で、恥ずかしがってぎこちなくなってしまうなどかわいらしい一面を持つ。おっちょこちょいでよく転んでしまうが、それをきっかけに和平との距離が縮まった。
母子家庭で育ち、小さな頃から家事が得意。温かく優しい人柄で、悩んでいる和平からアドバイスを求められることも多い。
よく利用するお肉屋さんが同じだったということをきっかけに、和平を介すことなく国前千世と国前千苗となかよくなる。
笙くんのお母さん
日向和平のマンションの6階に住んでいる。魔女おばさんの都市伝説を国前穂高に教えた人。
鈴木さん
アイダハウスに家の相談をしに来た男性。和平が接客を担当した。
はじめは古い家を建て替えようと考えていたが、家がなくなってしまうことにさみしさを感じ、リフォームに変更することを決意した。
「古い家は壊し、新しい機能的な家を建てる」ことを理想としていた和平が、取り壊された実家を見て考え方を変えるきっかけを作った人。
国前穂高・千世・千苗の母親
作中に名前が出てこない人物。黒髪で大人しそうな見た目をしている。
もともと3姉妹と共に暮らしていたが、新しい夫と再婚する際に国前穂高・国前千世・国前千苗を元夫である日向翔平に預ける。穂高には「いつも自分と男の人を最優先する人」と思われている。自分の感情だけで穂高達を振り回してしまうところがある。3姉妹と一緒に暮らしていた時には、朝食を用意したり、穂高を着飾らせたりすることは少なかった様子。双子の姉妹である千世・千苗にはかわいいおそろいの服を着せていた。
3姉妹と離れて暮らしてからさみしさを感じ、3姉妹を引き取りに来るも穂高が決別することを決心したため、別れを惜しみながらも3姉妹と別々に暮らすことを受け入れた。
魔女おばさん
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目次 - Contents
- 『おはようとかおやすみとか』の概要
- 『おはようとかおやすみとか』のあらすじ・ストーリー
- 和平と3姉妹の出会い
- 共同生活のはじまり
- 徐々に家族になっていく4人
- 穂高に友達ができる
- 和平と父親の関係の変化
- 千世・千苗にとっての家族
- 和平と書店店員・片山翠(かたやまみどり)の出会い
- 良い家を目指して
- 魔女おばさんとの出会い
- 3姉妹と母親の再会
- 和平と3姉妹が決めた答え
- 『おはようとかおやすみとか』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 日向 和平(ひなた わへい)
- 国前 穂高(くにまえ ほたか)
- 国前 千世(くにまえ ちせ)
- 国前 千苗(くにまえ ちな)
- 日向和平の同僚
- 蓮見(はすみ)
- 加東 つかさ(かとう つかさ)
- 日向和平の親族
- 日向 翔平(ひなた しょうへい)
- 結子(ゆうこ)
- その他の人物
- 大森(おおもり)
- 江藤 桜(えとう さくら)
- 片山 翠(かたやま みどり)
- 笙くんのお母さん
- 鈴木さん
- 国前穂高・千世・千苗の母親
- 魔女おばさん
- ゆめちゃん
- 『おはようとかおやすみとか』の用語
- アイダハウス
- むちゃこ先生・ぶんぶん姐さん
- まいごシリーズ
- 『おはようとかおやすみとか』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 国前穂高「夜はね、特にね、淋しくなっちゃうから、だからみんな、おうちに帰るのかなぁ?」
- 和平に寄り添い、支える3姉妹
- 日向和平「ここがちゃんと穂高と千世と千苗の居場所になるようにつくっていこう。怖いものなんてない一番安心できる家(ばしょ)にしよう。」
- 国前千世「だったらもっかい、みんなで一緒につくろうね。家族のいいもの?つくろうね。」
- 日向和平「あげるだけでも、もらうだけでも、さみしいもんな。」
- 江藤桜「わたし、穂高の味方だからね。絶対、忘れちゃだめだよ。」
- 片山翠「日向さんが思っていること、きちんと伝えてあげれば妹さん安心してくれると思います。きっと大丈夫ですよ。」
- 和平と穂高の今後についての話し合い
- 国前千世・国前千苗「和平くんが私たちのお兄ちゃんでよかった!」
- 『おはようとかおやすみとか』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 日向和平のモデルは作者の弟