GIANT KILLING(ジャイアント・キリング/ジャイキリ)のネタバレ解説・考察まとめ

『GIANT KILLING』とは、『モーニング』で2007年より連載されているサッカーマンガ。2010年にはテレビアニメが放映された。元スター選手の達海猛が、低迷した古巣チームの監督として就任し、強豪チームを相手に"GIANT KILLING"(番狂わせ)を起こしていく。サッカーの試合だけではなく、サポーターやフロント、スポンサーや日本代表など、プロチームを多面的に扱う。読者からは「サッカーマンガというよりJリーグマンガ」と言われるほど、細部へのこだわりが魅力的で注目を集めている。

『GIANT KILLING』の概要

『GIANT KILLING』とは、ツジトモと綱本将也(当初は原作、途中から原案・取材協力)により『モーニング』で2007年より連載されているサッカーマンガ、及びそのアニメ作品。第34回(平成22年度)講談社漫画賞一般部門受賞。アニメは2010年にNHKでテレビ放映された。
日本のプロサッカーチームETU(East Tokyo United)の元スター選手である達海猛が、低迷したETUの監督に就任し、育成した選手たちと共に強豪チームを相手に番狂わせを起こしてリーグ優勝へと導いていく。後半からは達海猛の後継者として椿大介の成長にスポットライトを当てて、代表戦での活躍なども描いている。
従来のサッカーマンガと違い、選手と試合といったフィールド内の出来事だけでなく、チームを取り巻く出来事も積極的に描いている。経営に苦しむフロントとスポンサーとのやり取りや、弱小チームのフロントを批判するサポーター、さらにサポーター同士のいざこざまでも取り扱い、細かく描写しているところが魅力的なマンガである。
マンガ内でETU以外のチームはJリーグのプロチームの名称をもじったものを使用している。その影響かJリーグの試合でも複数回コラボ企画が行われている。また、サラリーマンからも人気があり、『ジャイアント・キリングを起す19の方法』というビジネス書も発行されている。

『GIANT KILLING』のあらすじ・ストーリー

監督就任

イギリス編

FAカップのハーフタイム指示を行う達海

日本のプロサッカーチーム・ETUは、かつて日本代表のスター選手であった達海猛(たつみ たけし)が所属していた。達海はイギリスのプレミアリーグへ移籍するが、活躍前に怪我で引退していた。現在はイギリスで監督をしているという話を聞き、低迷しているETUの救世主として迎え入れるためにGM後藤恒生(ごとう こうせい)と、会長の娘で広報の永田有里(ながた ゆり)はイギリスへ来ていた。達海はアマチュアチームを率いて、FAカップベスト32という好成績をおさめていた。チームのオーナーは、日本でGIANT KILLING(大番狂わせ)を成し遂げたい達海の思いを知り、ETUに返すことに同意する。

ETUに合流

ETUにやってきた達海は、就任初日にレギュラーメンバー以外の選手を集め、練習試合でレギュラーを一蹴。監督としての手腕を見せつける。さらに、ミスターETUとしてチームの中心だった村越茂幸(むらこし しげゆき)からのキャプテン剥奪を言い渡す。開幕前のキャンプでも、自分流の指導法で選手たちに困惑をもたらす。

プレシーズンマッチ

達海率いるETUの初戦は、リーグのプレシーズンマッチであり、カップ戦の初戦。相手は2年連続リーグ優勝チームであり、同じ東京を本拠地とする東京ヴィクトリー。達海は、キャプテンを村越からルイジ吉田(ジーノ)に変え、レギュラーも大きく入れ替えてきた。ETUはキャプテンマークを付けたジーノをオトリに使い、新戦力で達海と同じ背番号7を背負う椿大介(つばき だいすけ)を中央に走らせ先制点を取る。一方のヴィクトリーは、エース持田連(もちだ れん)が活躍。椿のファールからフリーキックで同点に追いつく。
後半戦は両者一歩も譲らず同点のままだったが、終了5分前に椿のミスに持田が押し込み逆転。ここまで試合を引っ張ってきた椿がミスで落ち込んだところに、村越が奮起。終了間際に、意地の一発を決め同点に持ち込んだ。翌日、村越を呼び出した達海は、自分の考えを伝えて改めてキャプテンに指名する。

リーグ・プレス・カンファレンス

リーグ開幕前に全チームの監督が集まり、記者向けにアピールを行うリーグ・プレス・カンファレンス。達海は選手として有名だったため、いろんな人に挨拶される。サービスとばかりに壇上でビッグマウスをぶち上げる。その後の監督会議を寝て過ごした達海は、一人の外国人監督に誘われて会場を後にする。その監督とは、日本代表のブラン監督だった。達海は相手の立場を知らぬまま、一緒に子どもたちのサッカーを観戦する。

リーグ前半戦

開幕5連敗

いよいよリーグ戦が開幕。ETUの初戦は、ジャベリン磐田(いわた)。選手全員がこれからの変化を予感しながら望んだが、4失点して敗退。次のサンアロー広島にも負けて2連敗。達海がこの状況で始めたのは、2人一組で行うサッカーテニスだった。練習中に遊び始めた達海に、抗議したDF(デフェンダー)の黒田(くろだ)と杉江(すぎえ)はこれを無視し、スタメンを外されてしまう。しかし、二人は外から試合を見たことで自分たちの欠点に気づいた。これで戦う集団になれたという達海だが、開幕から5連敗を喫することになる。

対名古屋グランパレス戦

レギュラー出場に慣れて、エンジンがかかり始めた椿

5連敗後の次節は、名古屋グランパレス戦。名古屋の監督は、かつてETUの監督を務めて、2部へ降格させた不破(ふわ)。彼は名古屋の潤沢な資金でぺぺ、カルロス、ゼウベルトという3人のブラジル人を集め、自分の思い通りのチームを作り上げていた。
一方ETUでは、開幕からレギュラーになりながらも、活躍できていない椿が悩んでいた。椿はキャプテンの村越に相談に行き「チームのためより、自分のできることを頑張れ」と励まされて吹っ切れる。
ゲームが始まると、前半は予想通り名古屋のブラジルトリオが攻勢に出て攻め込まれるも、ETUの黒田と杉江の活躍で無失点に抑える。後半も同じ状態が続いていたが、名古屋は攻め手に欠ける。さらに前掛かりになったところで、ETUのカウンター。この試合走りまくって、調子が出てきていた椿が初ゴールを決める。試合に慣れてきた椿は、いよいよ本領発揮し、2点目のアシストも決めた。2‐0で、ETUは今季の初勝利となった。

夏木陽太郎復活

ETUが札幌相手に、本拠地初勝利と2連勝を決めた頃、チーム1の点取り屋・夏木陽太郎(なつき ようたろう)が怪我から復帰してきた。今季ここまでレギュラーながらも、1得点のFW(フォワード)世良恭平(せら きょうへい)は危機感を持つ。清水戦では、決定機にシュートを打とうとしたところで足のトラブル。負傷退場から、しばらく休場することになった。落ち込む世良だが、同じFWの堺(さかい)にアドバイスされて再起を誓う。
次節の浦和戦では堺が出場するが、試合は後半まで0-0で拮抗したまま。達海はFWを堺から夏木にスイッチ。その直後にETUは失点するものの、即座に夏木が同点弾。華々しい復活を果たす。

首位大阪ガンナーズとの対戦

清水戦から、4戦連続引き分けのETUは、次節の新潟戦で負けを喫する。同じ頃、次節の相手である首位の大阪ガンナーズは、8-0と豪快な勝利を収めていた。強い相手に燃える達海は、大阪のダルファー監督が得意とする、FW4人の超攻撃的布陣に対抗する方策を選手たちに伝える。
ゲームが始まると予想通り攻め続ける大阪と、守るETUの形になる。大阪はFWの中で一番目立たない窪田(くぼた)が攻撃の鍵を握っており、前半に2点を奪われてしまう。
後半に入ると、達海の仕掛けが効いてきてETUも反撃に出る。しかしFWの夏木が絶不調。色々吹っ切れた夏木のシュートを、赤崎(あかさき)が押し込み1点差。ダルファーは自分の哲学を曲げて選手の交代を行うが、ETUの勢いに押し負け、さらに2失点したところで試合終了。ETUにとって数年ぶりとなる逆転勝利となった。

椿大介のルーツ探訪

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