可愛ければ変態でも好きになってくれますか?(変好き)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』とは花間燈によるライトノベル作品。2019年7月にアニメ化される。
この作品の魅力は何といっても個性的な5人のヒロイン。巨乳でドMの痴女の先輩やドSで女王様気質な後輩、ストーカーロリ少女から腐女子の幼馴染。どのヒロインも個性があり、変態な彼女たちは根強い人気がある。
主人公の桐生慧輝は部室で見つけた差出人の名前が無いラブレターとパンツを見つける。それからラブレターとパンツの差出人を見つけるため桐生慧輝は捜索を始めることになる。

『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』の概要

『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』とは花間燈によるラブコメハーレムのライトノベルである。花間燈は青森県出身で2013年に第9回MF文庫Jライトノベル新人賞にて佳作を受賞後、同作でデビューを果たす。以後はMF文庫にて活躍をしている。代表作は『猫耳天使と恋するリンゴ』や『魔術楽譜の盾』などである。
『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』は2017年2月にKADOKAWAより刊行されており、現在の累計発行部数は75万に上る。ライトノベル以外にもメディアミックスとして「月刊ドラゴンエイジ」(KADOKAWA)にて2017年12月より漫画が連載されている。アニメは2019年7月から9月に放映された。
「変好き」という略称での数多くのファンを持つ本作ではコラボカフェも開催されるほどの人気で、この作品の魅力は何といっても5人の美少女とのラブコメストーリーである。巨乳でドMな変態痴女の朱鷺原紗雪、幼く天使のような見た目とは裏腹にドSで女王様気質な古賀唯花、幼馴染でツンデレな性格だがBL好きの腐女子の南条真緒、生徒会副会長でマジメな性格だが男性の臭いに目がない藤本彩乃、主人公の妹で理想の妹を彷彿とさせるが正体は露出狂の桐生瑞葉の変態な5人の美少女との少しエッチなシーンが特に魅力的である。
舞台はとある高校の書道部の部室。書道部に所属している桐生慧輝は部室に向かうと部長の朱鷺原紗雪が汚してしまった部室を掃除する羽目になる。部員が二人しかいないため人手として図書委員で一緒の古賀唯花と幼馴染の南条真緒と妹の桐生瑞葉に手伝ってもらい、掃除をなんとか終えた。
先に四人に帰した後に、掃除の後片付けのため一度部室を出て帰ってきた桐生慧輝は机に見覚えのない手紙を発見する。中身を見ると名前のないラブレターと一緒になぜかパンティーも入っていた。謎のラブレターを置いたシンデレラを探すために桐生慧輝のラブコメストーリーが始まる。

『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』のあらすじ・ストーリー

パンツを落としたシンデレラ

書道部に所属している桐生慧輝(きりゅう けいき)はある日、書道部部長の朱鷺原紗雪(ときはら さゆき)に部室に呼び出される。部室へ向かうと、紗雪先輩が失敗した半紙が散乱している惨状だった。その惨状を片付けるため3人の女子生徒が現れる。慧輝と同じ図書委員の古賀唯花(こが ゆいか)と幼なじみの南条真緒(なんじょう まお)、慧輝の妹の桐生瑞葉(きりゅう みずは)である。3人の協力もあり、なんとか片付けを終える。

その後慧輝は、先に彼女たちを帰し一人で掃除の後片付けを行う。一度部室を出て後片付けを行い部室に戻ってくると、机に置かれた差出人不明のラブレターを見つける。彼女いない歴=年齢の彼にとって衝撃的な出来事で、大喜びする。しかし、ラブレターの横にはなぜかパンティーも置かれてあった。

親友の秋山翔馬(あきやま しょうま)に相談し、パンツを落としたシンデレラを探すために推理を始める。慧輝は当日一緒に部室を掃除した4人のうち、妹の瑞葉を除いた3人にシンデレラを絞った。絞られた3人と接触してみるが、それぞれに思わせぶりな態度をとられ犯人を絞り込めないでいた。

紗雪先輩

悩みながら帰っていると犬と戯れている紗雪先輩と出会う。飼い主が見つかった犬を見て、羨ましそうにする紗雪先輩。すると突然頭をなでてほしいと言い出す。紗雪先輩の頭を撫でると、お礼にほっぺにキスをされる慧輝。

先日の行動から紗雪先輩がシンデレラだと予想し、自然な雰囲気で質問するために紗雪先輩とデートをする。紗雪先輩は慧輝が入部したことで書道部が廃部にならずに済み、感謝していることを明かす。良い雰囲気になったところで慧輝は、隠し事をしていないかを質問する。それを聞いた紗雪先輩は突然走り出し、その場から逃げてしまう。

次の日から慧輝から距離をおいて逃げてしまう紗雪先輩。仲直りするために下校中の紗雪先輩を追いかける慧輝。追いついた慧輝は、「俺は紗雪先輩の秘密を知ってます」とカマをかける。紗雪先輩は否定せず、「明日部室に来て」と言葉を残し立ち去ってしまう。翌日部室に行く慧輝。紗雪先輩に、「私は前から慧輝くんのことを良いと思っていたの。あなたなら、私のすべてを受け入れてくれるのではないかって。ねえ、目を閉じて?」と言われ目を閉じる。合図があり目を開けると、紗雪先輩はYシャツを脱ぎ下着姿になり首輪をつけていた。そして、「私を慧輝くんのペットにしてください!」と告白される。紗雪先輩はドMの痴女であった。思わぬ告白に慧輝は断ってしまう。

古賀唯花

翌日、図書委員の仕事をしている慧輝と唯花。そこに紗雪先輩が現れる。先日の告白から慧輝にスキンシップが増える紗雪先輩。そんな二人に注意する唯花。しかし、紗雪先輩は慧輝とデートしたことを言いマウントを取り始める。その言葉を聞いた唯花は、嫉妬した顔で慧輝に様々な質問をするなど不機嫌な様子。機嫌を直すためにどうすればよいのかを慧輝が聞くと、唯花からデートに誘われる。

デート前日に瑞葉から女の子が喜ぶデート法を聞き、そのアドバイスを基に当日デートに臨む慧輝。唯花が好きで読んでいた物語の映画を見るなど、デートを楽しむ二人。帰りの電車で唯花との出会いを思い出す慧輝。クォーターで碧眼であることから周りに近寄りがたい人と思われ、唯花自身も意に返さず一人で本を読む少女であった。そんな唯花に何度も話しかけ、彼女の氷を解かすように仲良くなったことを思い出していた。

翌日、唯花に図書室に呼び出される慧輝。シンデレラであることを告白するための呼び出しだと思い、図書室へ向かう。「大切な話があります」と口を開く唯花。唯花は、慧輝のことをずっと良いなと思っていた。優しくて頼りがいのある素敵な人で、そんな慧輝を独り占めできたら良いなと思って告白する。「慧輝先輩、唯花の奴隷になってください!」。
聞き間違いだと思った慧輝だが、唯花はそのまま意味の分からない告白を続ける。「可愛い女の子に罵られるのはご褒美なんじゃないですか?」「唯花の奴隷になってくれたら唯花の大事なものをあげます!」。
そう言うと唯花は、突然パンツを脱ぎだし慧輝に差し出す。拒もうとする慧輝だが、唯花に押し倒され無理やりパンツを咥えさせられてしまう。そしてそのまま慧輝は気絶してしまう。

南条真緒

翌日も、紗雪先輩と唯花それぞれに誘惑されるも逃げ出してしまう慧輝。翔馬に相談してみると、南条が慧輝を見る目は恋する乙女のようだと言う。慧輝は紗雪先輩と唯花ではなく、南条がシンデレラではないかと考え始める。

放課後部室に来るようにと、紗雪先輩からメッセージが届いたため部室に向かう慧輝。その途中唯花ちゃんに捕まってしまう。目を塞がれて空き教室に連れられ、椅子に座った状態で縄で縛られてしまう。そして唯花に、私の足にキスをするかファーストキスを奪われるかを選択させられる。縛られて動けない慧輝はキスをされそうになるが、紗雪先輩がそこに乱入したことで助かる。二人は以前からお互いの性癖を知っていて険悪な仲だった。二人が慧輝の取り合いをしていると、そこに南条がやってくる。慧輝を連れ出し、「桐生は他の女の子と仲良くしちゃだめ!」と怒った声で話し始める。慧輝が怒っている理由を聞くと、「桐生が他の子と一緒にいると私が嫌なの!」と言われる。

南条の告白にギクシャクしてしまう二人。その折に南条からお願いをされる。幼馴染の慧輝と翔馬と南条の3人で遊ぶのが、最近全然ないので埋め合わせをして欲しい。放課後3人はゲーセンで遊ぶ。夜遅くになったので、慧輝は南条を家まで送る。帰り道に南条は、「3人で遊ぶのではなく、2人で先に進むのも悪くないんじゃないか?」と言い出す。突然の雨が降り、話は中断し公園で雨宿りをする。雨に打たれ服が透けている南条を凝視して、怒られる慧輝。その後南条が寒そうにしていたため、温かい飲み物を買いにその場を離れる慧輝。戻ると南条は、翔馬の写真を見ていた。その姿を見て、南条は翔馬のことが好きなんだと考える。そのことを伝えると南条は、「違うの。私が好きなのは秋山じゃなくて…。桐生は勘違いしている」と言い出す。そして突然走り去ってしまう。

翌日から再び南条と気まずくなる慧輝。その状況を打開するため、南条に仲直りするためなら何でもすると伝える。それを聞いた南条は興味を示し、「付き合ってよ、秋山と」と言い出す。南条は自分が腐女子であることと、慧輝と翔馬の生モノ同人誌を描いていることをを明かす。慧輝を見ていたのも、翔馬の写真を見ていたのも同人誌のためであった。
困惑する慧輝は、生モノ同人誌を描かないように諭す。しかし南条の同人誌はすでにシリーズ化され、多くのファンがいることを明かす。南条は慧輝に翔馬と付き合うよう再度お願いするが、慧輝は断る。
断られた南条は、これから慧輝の恋路を全力で邪魔をすると宣言する。

「小春ちゃんは一年生だよ☆」大作戦

慧輝は自身が盗撮された写真と脅迫文により、鳳小春(おおとり こはる)の協力をすることになる。小春は、翔馬の盗撮写真を部屋全体に張り巡らすほど翔馬が好きで、慧輝に翔馬とのキューピッドになってもらう。小春は見た目は幼いが、慧輝や翔馬の一歳年上の3年生であることから、ロリコンの翔馬を落とすことが難しかった。

そこで慧樹は、学年で違うリボンの色を隠すことで年齢をごまかす「小春ちゃんは一年生だよ大作戦」を敢行する。作戦は見事にハマり、小春は翔馬と初めて会話し、連絡先も交換する。その後二人は距離を詰めていき、小春は自身が本当は3年生であると明かし、翔馬への好意を告白する。しかし翔馬は、自身がロリコンであることから断ってしまう。

告白の様子を見ていた慧輝は、自身がキューピッド役をしていたことを明かし、翔馬の気持ちを問いただす。翌日、翔馬は小春に自身の気持ちを伝え、晴れて二人は友達から関係を築くことになる。

藤本彩乃

シンデレラが現れないことから、あの日掃除をした人以外にシンデレラがいるのではないかと考える慧輝。慧輝は、あの日掃除のチェックをした書道部顧問の沖田先生に話を聞きに行く。
その途中、生徒会副会長の藤本彩乃(ふじもと あやの)と階段で出会う。彩乃は階段から落ちそうになり、慧輝がなんとか助ける。不意に抱き合った状態になるのだが、なぜか彩乃は離れようとしなかった。
その後沖田先生に話を聞くと、掃除の日に出会った生徒は彩乃ということを知る。慧輝は、彩乃がシンデレラではないかと考え始める。

そんな慧輝のもとに、彩乃が現れる。先日助けてくれたお礼にクッキーを渡し、なぜか慧輝に抱きついてから教室に戻る。その後もスキンシップが増える彩乃に疑問を持つ慧輝。彩乃を知るために、誘われたボランティアに参加することにする。ボランティア作業の終わり際、川に落ちてしまった彩乃に慧輝は上着を貸してあげる。

翌日、彩乃は借りた上着を返すために慧輝を生徒会室に呼び出す。2人きりの部屋で、慧輝にくっつき始める彩乃。そしてそのまま寝てしまい、慧輝も一緒に寝てしまう。慧輝が目を覚ますと、なぜか彩乃は慧樹のズボンを脱がしパンツをまさぐっていた。彩乃は男の子の匂いが好きな匂いフェチで、慧輝の匂いが最近のお気に入りであることを告白する。そして慧輝に、「あなたのパンツをください」と言いだす

パンツをなくした王子様

休日のある日、慧輝が自宅にいると、紗雪先輩と唯花が続けざまにやってくる。二人とも瑞葉に南条のBL本を見せると言い、慧樹を脅して自分の欲求を叶え満足して帰っていく。その夜、慧輝はシンデレラのパンツがなくなっていたことに気づく。パンツがなくなったことで、シンデレラは自宅に来た紗雪先輩と唯花に絞られ、シンデレラのパンツを履いている人がシンデレラということになる。

シンデレラを見つけるためにまず、1日紗雪先輩のご主人様になることを決意し、遊園地デートに誘う。紗雪先輩はデートの最中、なぜかスカートがめくれないかを気にする。その姿を見た慧輝は、シンデレラのパンツを確認しようと奮闘する慧輝。しかしどれも失敗に終わってしまう。デートの帰り道、スカートを押さえて歩く紗雪先輩。気になった慧輝は、スカートをめくって見せてほしいと命令する。スカートの下はシンデレラのパンツではなく、ノーパンだった。

シンデレラのパンツを確認できなかった慧輝は、意を決して直接紗雪先輩にパンツを盗んだかを問いただす。しかし、紗雪先輩が盗んだパンツは、シンデレラのパンツではなく慧輝のトランクスであった。

下校時、雨で帰れないでいる唯花と出会う慧輝。相合傘をして唯花を送ると、家に上がるように誘われる。部屋に入ると唯花は、コーヒーを淹れるために部屋を離れる。唯花がシンデレラのパンツを持っていると考えた慧輝は、そのすきにタンスを開けて探し始める。その姿を写真に撮られ、弱みを握られた慧輝は唯花の奴隷になってしまう。奴隷のようにこきを使われる慧輝だったが、唯花の部屋で自身のパンツを見つけたことで終わりを告げる。紗雪先輩と同様に、唯花が盗んだのはシンデレラのパンツではなく慧輝のトランクスだった。

シンデレラの正体

慧輝は小春が撮ったある写真からシンデレラの正体を掴む。正体を確かめるため、彩乃からもらったプールの優待券を使い、紗雪先輩、唯花、南条、瑞葉をプールに誘う。
プールでは「可愛い女の子大集合!萌え萌え告白大会」というイベントに参加し、瑞葉が優勝する。帰りのバスを待つ間、慧輝は瑞葉と2人で話す。慧輝が突然瑞葉のスカートをめくると、そこにはシンデレラのパンツが履かれていた。小春が撮った掃除をした日の写真に、瑞葉の姿が映っていたことから正体をつかんだ慧輝。瑞葉がシンデレラのパンツを履いているのを確認するため、プールに誘ったのであった。

瑞葉はラブレターを置いたことを自白し、慧輝に自分の気持ちを告白する。兄弟だから恋愛感情を抱くのは間違っていると戸惑う慧輝だが、二人は義理の兄弟であるという衝撃の事実を知る。それを知っていた瑞葉は、慧輝のことが好きになることに疑いをもたなかった。瑞葉の気持ちを知りよそよそしくなる慧輝だが、以前のような関係に戻れなくても、血の繋がっていなくとも瑞葉の兄であることを誓う。

兄弟に戻った二人だったが、プールでの告白大会の景品として1日恋人としてデートすることになる。デートの最中、瑞葉の携帯の画面をたまたま見ると下着姿の瑞葉の写真が映っていた。見られた瑞葉は自身が露出狂であり、定期的にノーパンになりたくなることを明かす。部室を掃除した日もノーパンでいて、パンツを履こうとしたら慧輝が来たことを明かす。最大の謎が解ける慧輝。瑞葉からこんな妹でも彼女にして欲しいと言われるが、「ごめん、無理」とドン引きしてしまう慧輝であった。

『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』の登場人物・キャラクター

桐生 慧輝(きりゅう けいき)

CV:下野紘、金魚わかな(幼少期)

本作の主人公。生まれてから1度も彼女が出来たことがない。部室で見つけた名無しの自分宛ラブレターと添えられていたパンツを見つけて歓喜するも誰からのラブレターなのか探すため奮闘する。しかし、周りの女子たちの性癖が明らかになり、彼女たちの性癖に振り回されることになってしまうラブコメ主人公。

朱鷺原 紗雪(ときはら さゆき)

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