あそびあそばせ(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『あそびあそばせ』とは、涼川りんによる漫画作品。白泉社の漫画雑誌『ヤングアニマル嵐』2015年6号に読み切り作品として掲載後、白泉社のWebコミックサイト『ヤングアニマルDensi』にて2015年6月26日より連載開始された。
2018年7月からアニメ化されている人気作品だが、かわいらしい表紙とは裏腹に凄まじい顔芸の連続で普段の絵柄と激しいギャップがあり、そのギャップにはまった読者によってSNSで話題となった。

あそ研が使用している空き教室の本来の家主で、部長を入院に追い込んだあそ研を敵視している。
オリヴィアの両親の国が開発した対戦ゲーム『メルヘンヘル』であそ研と対戦した時は、これまでの恨みを晴らさんばかりの勢いで完膚なきまでに叩きのめし、華子と香純をゲームから「引退」に追い込むリベンジを果たした。

バナナ文書

生徒会によって保管されている、学校のスキャンダルや秘密が記載された本。
華子の退部によってテニス部が1ポイントも取れずに敗退した事(これは100%華子に責任がある訳ではない)や、華子の回した(というか飛ばした)ペンが原因で様々な不幸が重なった結果カフェが火事になるなど、あそ研(主に華子)がきっかけで起きた事件が記録されている。
なお、オリヴィアのワキガや、生徒指導の高柳と水泳部の部長が姉妹である事などスキャンダルではない、誰もが知っている公然の事実も記載されているが、中には「青空つぐみに関する報告書」など気になるレポートも存在していた(なお「青空つぐみに関する報告書」はつぐみによって燃やされている)。

『あそびあそばせ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

本田華子「アポクリン汗腺!!!」

参加者の立てた指の数で勝負するゲーム(「いっせーのせ」や「指スマ」など呼び名多数)で遊んでいたあそ研メンバーだが、オリヴィアの国のルールでは数字を当てた人が負けであり、日本人の感覚では勝った人が罰が受けるとの事で、しかも罰ゲームは相手の腋を嗅ぐというものだった。

本来は数字を当てた華子が勝ちだが、オリヴィアルールでは負けという事なので罰ゲームを受ける事になる。
香純は全く臭わず安心する華子だが、オリヴィアは強烈なワキガの持ち主であり、教室にいるクラス全員が気付くレベルの強烈な腋の臭いを嗅いだ華子は「アポクリン汗腺!!!」と叫びながら悶絶する。
オリヴィアの腋を嗅ぎたくない華子と香純は協定を組んで絶対に数字が合わないよう打ち合わせしてお互いの立てる指と数を決めるが、香純にも先程悶絶した自分と同じ目に遭わせたい華子の裏切りによって香純が数字を当ててしまう。
恐怖の罰ゲームを受ける事になった香純だが、ジュースを奢る事で何とか勘弁して貰った。

将棋部部長「あそ研の皆さん…遊び舐めちゃダメです…遊びってのはこうやって命懸けでやるものです!」

将棋部は生徒会から正式な手続きを得てあそ研が使用している空き教室の使用許可を貰い、あそ研に部室の明け渡しを要求するが、あそ研は立ち退きを拒否する。
生徒会から正式な許可を受けているため、主張の正当性は100%生徒会と将棋部にあるが、ただ追い出すだけでは面白くないという事で、将棋部部長の提案によって部室を賭けたズック飛ばしで勝負する事になる。

勝負は自転車に乗りながら靴を飛ばすという将棋部部長の勝利への執念に敗れ去るが、自転車から落ちた部長が全身複雑骨折という大惨事になってしまう。
部長の命懸けを通り越してバカとしか思えない、身体を張った行動と勝利への執念は称賛すべきだが、部長の入院で将棋部が活動どころではなくなってしまう。
家主である将棋部不在、ついでに面倒事に巻き込まれたくないからあそ研には関与しないという生徒会による「事実上の黙認」を利用して、部室はそのままあそ研の無断使用という形が続く事になった。

ちなみに、香純は部室の許可申請を忘れたと言っていたが、将棋部と違ってあそ研は非公認の部であるため申請しても通らないと思われる。

オリヴィア・ニュートン・アインシュタイン「I wanna talk dirty!」

英語のスピーチコンテストのため勉強したくないというオリヴィアの影武者として用意された『ONE』ことオリヴィア・ニュートン・アインシュタインだが、実際に会話すると、彼女の口から出るのはFワードなどいわゆる放送禁止のダーティワードばかりで人前に出せるものではなかった。
じいじが英語に堪能であるため知っている単語を一通りインプットするなど無駄に高いスペックを誇っていたので期待されていたが、肝心のインプットされている単語が放送禁止用語ばかりでは意味がない。

千紗都はONEに自分が用意したスピーチ内容をインプットさせる事を提案するが、アンドロイドであるにも関わらず自我を持ったONEは"I wanna talk dirty!"と千紗都の首を絞めて拒否する。
自分の命の危険に晒された千紗都は単語を覚えなくていいと言ってONEから離して貰い、一方のONEは相変わらずFワードを叫んで喜んでいた。
スピーチコンテストはオリヴィアが喉を痛めた事にして、代役として英語でクラストップの成績を誇る藤原が出るという事で落ち着いた。

ちなみに、ONEの話す言葉自体は非常に簡単で英語が苦手な人でも理解出来る内容だが、とにかく人前に出せないワードばかり使うため、SNSで『あそびあそばせ』を見ていた外国人の感想を見ると「アメリカ人でも普通は使わないw」など、むしろ普段から英語を使う海外の視聴者の方が彼女の登場するエピソードを楽しんでいた。

『あそびあそばせ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

スタッフ手作りの小道具が活躍する実写パート

アニメでは度々実写パートが登場しているが、作中に登場するクッキーや、パペットを含む人形は全てスタッフによる手作り。
CパートとしてED後に度々挟まれていた実写パートは、雑に見えて誰か一目で分かるあそ研パペットのかわいらしさとハイテンションで視聴者からも好評だった。

アニメ史上最大のOP詐欺撮影秘話(?)

白ワンピースの美少女3人組が爽やかな雰囲気で歌うOPテーマの『スリピス』だが、原作でもネタとして取り入れられており、文化祭向けに作ったあそ研のPVだった事が66話で語られている。
実際の作品の内容とは掛け離れた爽やかなOPは「OP詐欺」と呼ぶに相応しく、映像と中身のギャップで楽しませてくれたが、このPV(アニメのOP)を文化祭で使用する許可を得るため生徒会に持ち込まれ、それを見た生徒会長は視聴者同様映像と中身のギャップで笑いを堪えるのに必死だった。

華子によるとPV撮影中は虫に刺されるなど大変だったそうだが、会長の感想は「死ぬかと思った…」と、完全にバカにしており、ある意味視聴者以上にアニメ史上最大のOP詐欺の映像を見て楽しんでいた。

コミックを見ながらプレスコという珍しい収録

多くのアニメでは完成した作画に声を当てる「アフター・レコーディング」と呼ばれる方法で収録しているが、『あそびあそばせ』はアフレコとは逆に収録を先に行った上で絵を作る「プレスコアリング」という方法で収録している。
収録現場ではアニメの作画ではなく原作コミックの絵を元に収録しており、顔芸など下手な作画よりもはっきりとした情報量のある絵を見ながら演技をしていた事が2018年3月24日に行われたアニメイベント『AnimeJapan2018』に出演したキャストから語られた。

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