こみっくがーるず(第10話『みちるばっかり愛されてずるい』)のあらすじと感想・考察まとめ

クリスマス、彼氏がいないことを気にする琉姫は、原稿が手につかない。その上、自分の誕生日も忘れてしまう。年末、帰郷の準備をする四人だが、薫子だけ母親への連絡ミスで帰れないことに。代わりに翼の家へ行く。そこで薫子はいつもと違う翼の姿を見る。初詣から戻った四人は、焼きイモをするため、ボツネームの原稿を燃やす。
今回は「こみっくがーるず」第10話『みちるばっかり愛されてずるい』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「こみっくがーるず」第10話『みちるばっかり愛されてずるい』のあらすじ・ストーリー

12月22日、琉姫が寮の前をうろついている。
翼 「仕事しなよ、るっきー。寮のすぐ前でウロウロしてたって、クリスマスを一緒にすごしたい王子様は、現われないからね」
まんがを描こうと机に向かう琉姫。しかし、男の子に告白されるキャラクターに嫉妬してしまう。
小夢 「琉姫ちゃんの気持ち分かるよ。クリスマスって恋愛まんがじゃ定番だし、やっぱりクリスマスデートって、あこがれちゃうよね」
二十三日の深夜、琉姫は怖浦に相談する。
怖浦 「ホラーもティーンズラブも、本能にうったえかけて楽しませなきゃだから、奉仕してる感がすごいよね。楽しいけど、時々さみしい」
琉姫 「分かります」
怖浦 「憎しみのエネルギーをペンに乗せて世界中にバラまいて、幸せそうな人間、全員呪ってしまいたくなるよね」
琉姫 「わたしは、そこまでではないです」
怖浦の部屋を出た琉姫は、自分の部屋へ戻る。
琉姫 「さびしいけど、やっぱり仕事しよう」
薫子(かおす)、小夢、翼 「ハッピーバースデー」
琉姫 「今日って二十四……。あ、ホントだ」
翼 「クリスマス拒絶しすぎて、自分の誕生日も忘れるなんて」
ぬいぐるみを渡す小夢と、ギフトボックスを渡す翼。
小夢 「これプレゼント。琉姫ちゃんが好きなキャラの大きいやつ」
翼 「るっきー、いつも疲れてるから。マッサージクッション」
琉姫 「みんな、わたしのことを考えてくれたんだ。わたし愛されてる」
薫子(かおす) 「そうですよね、プレゼントっていうのは、ご本人が喜ぶもの。選んでいるときは、これしかないという気持ちだったんですが、今や反省しかないです」
琉姫 「かおすちゃんがくれるものなら、なんでも嬉しいわ」
リボンのかかった袋を渡す薫子。中はアニメのコスプレ衣装だ。それを着た琉姫。

コスプレ衣装を着た琉姫

小夢 「琉姫ちゃん、カワイイよ」
翼 「イケてるイケてる」
琉姫 「もっとほめて、もっともっと。このまま仕事しちゃおうかな」
薫子(かおす) 「琉姫さんは恋愛に対するあこがれが強いから、情熱的なまんがが描けるんですよね。きっと本気を出したらモテモテなのに、わざと自分を追い込んで。カッコイイです琉姫さん」
琉姫 「そんなふうに、わたしを……。そうなの、わざと孤独」
薫子(かおす) 「それでこそ琉姫さん」

年末、実家に帰るため荷造りをする四人。
琉姫 「かおすちゃんは新幹線?」
翼 「家族には到着時間、知らせたの?」
薫子(かおす) 「お母さんに連絡するの忘れてました」
電話をかける薫子。出たのは留守番電話の母の声だ。
母 「アローハー。福引きでハワイのペアチケットが当たったので、ただ今お父さんと旅行中です。ご用の方は携帯電話の方に、ご連絡くださいね」
花園 「かおすちゃんだけ、連絡ミスで帰れないですって?」
薫子(かおす) 「お気づかいなく。わたしのような、うかつな者には、ドロをすすって生きていくのがお似合いです」
小夢 「かおすちゃん、うちに来なよ」
琉姫 「小夢ちゃんも家族旅行、行くんでしょう。うちだったら大丈夫だよ」
翼 「るっきーんち客間ないし、妹も思春期で、うるさいじゃん」
薫子が、翼を見つめている。
翼 「いやややや、うちには連れて行けないから」
薫子(かおす) 「いいんです。自業自得だし、せっかくの家族水入らずに、ご迷惑かけられません。わたしは大丈夫です。みんなが、いるから」
フィギュアたちを抱きしめて泣く薫子。
翼 「分かったよ」

駅の構内を歩く薫子と翼。
翼 「ちょっと待ってて」
トイレに入る翼。しばらくして出てきた翼は、ロングヘアーのウィッグをつけていた。驚く薫子。

ロングヘアーの翼

翼 「これから起こることに、いちいち驚くな。落ちついていろ。あと、小夢には報告するな」
豪邸の扉が開くと、あいさつするメイドたち。翼の両親と兄もいる。
メイド 「お帰りなさいませ、お嬢様」
母 「翼ちゃんが帰ってきたわ。お帰りなさい、わたしたちの天使」
父 「一年ぶりだ。きれいになったね、天使ちゃん」
抱き上げられる翼は、女の子らしくしている。家族には、普段の男の子っぽい姿を隠しているようだ。
翼 「お友だちも連れてきているので、ほどほどにお願いします」
テーブルに着いた翼の家族、そして翼と薫子。薫子のことは、どこかのお嬢様と紹介したらしい。
父 「翼のために、フランスから最高級の白トリュフを取り寄せたよ」
母 「どうしたの、まるでナイフを使い慣れてないみたい」
翼 「久しぶりの大移動で疲れが」
父 「そうだ翼、ピアノを弾いてくれないか」
母 「どうしたの、まるでピアノを引き慣れてないみたい」
翼 「久しぶりの家のピアノで感覚が」
父 「ところで薫子さんは、なにか習いごとを、なさってるんですか」
薫子(かおす) 「ダンスを少々」
ヲタ芸(パフォーマンス)を披露する薫子。

ダンスを披露する薫子

お嬢様ではないことが、ばれると思い動揺する翼。そのときドアが開き、琉姫が入ってくる。
琉姫 「お久しぶりです。おじさま、おばさま」
母 「あら琉姫ちゃん、お久しぶり」
こんなこともあろうかと、駆けつけた琉姫の登場で、その場をしのいだ薫子と翼。
父 「翼の成績が少し下がったようなのだが、寮でちゃんと勉強してるかな」
琉姫 「うちの学校は応用力を鍛えるために、出題パターンを複雑にしてあって、点数が取りにくいんですよ。記憶力だけではなく思考力も試されますし、かと言って翼さんの能力が低いわけではないんですよ。わたしがそのへんもふまえて、きちんとサポートしてゆきますので、おまかせください」
母 「琉姫ちゃんが、そう言うなら安心ね。寮に入ってどうなることかと思いましたけど、どうやら心配無用のようですね」
廊下を歩く翼の母、翼、薫子、琉姫。
母 「ちゃんと言いつけを守って、暮らしてるみたいだし、良かったわ。まんがばっかり描いて他のことをおろそかにするようなら、家に連れ戻そうと思っていたけれど」
翼のウィッグは、まんがに没頭するために切った髪を、ごまかす必要があるからなのだ。
部屋に集まった翼、薫子、琉姫。
翼 「こんな環境じゃ熱いまんがは描けないから、たくさんの条件つきで寮に入るのを、ゆるしてもらった。るっきーが一生懸命、説得してくれたから、るっきーがいて本当に良かった」

正月、初詣から寮に戻った四人。庭で焼きイモの準備をする花園。
花園 「かおすちゃん小夢ちゃんは、はじめてね。毎年恒例なの」
薫子(かおす) 「焼きイモするには、落ち葉が足りなくないですか」
花園 「マンガ家なんだから、たくさんあるでしょ、いらない燃料」
燃料とはボツネームのことだった。
花園 「みんな、どんどん持ってきて」
腕に抱えた原稿を燃やす翼。
翼 「ともに戦った日々を忘れない」
薫子(かおす) 「もったいない。琉姫さんも燃やしちゃうんですか」
琉姫 「わたしがネームとかいつまでも、とっておくわけないじゃない。すんだ仕事は即処分」
小夢 「燃やすしかないよね。焼きイモが、おいしく焼けるためならば」
翼や小夢とは比べものにならないほど、大量の原稿を運んできた薫子。

大量のボツネームを運んできた薫子

小夢 「いつのまに、こんなに」
薫子(かおす) 「投稿時代からの数年分で、あと自己ボツも、かなりあるので」
琉姫 「ホントにいいの? かおすちゃんのがんばりを燃やしちゃって」
薫子(かおす) 「はい、みなさんの思いきりを見ていたら、勇気が出ました。過去ばかりだいじにして、がんばってる気になってちゃダメですよね。わたしも前に進まないと」
薫子は原稿を火にくべた。

「こみっくがーるず」第10話『みちるばっかり愛されてずるい』の感想・考察

「こみっくがーるず」アニメ全話のネタバレ解説まとめ

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